こんにちは!さんです。
高校で数学と情報を教えています!
「プログラミング準備室」では、共通テスト情報Ⅰで出題される、「プログラミング」について学べます。
今回は 「順次繰り返し文」について解説していきます!

条件繰り返し文は理解できたよ!次は何を学ぶの?

次は 「順次繰り返し文」 について学んでいこう!

また繰り返し?条件繰り返しと何が違うの?

「あらかじめ決められた回数だけ繰り返す」のが順次繰り返し文 だよ!
順次繰り返し文とは?
条件繰り返し文とは、「○○の間は××する」 という仕組みのことでした。
順次繰り返し文とは、「○○回××する」 という仕組みのことです。
例えば、次のような場面を考えてみましょう。
- 「腕立て伏せを 10回 繰り返す。」
- 「おみくじを 3回 引く。」
- 「1〜5の数字を 順番に表示 する。」
このように、「何回繰り返すか」が決まっている場合に 順次繰り返し文 を使います。
また、変数の値を増減させながらループする という特徴を持っています。
順次繰り返し文の書き方
共通テスト用プログラム表記の例示では、次のように書かれています。

順次繰り返し文は、次のように書きます。
(変数) を (開始値) から (終了値) まで (増減量) ずつ増やしながら繰り返す:
L (実行する処理)
(変数) を (開始値) から (終了値) まで (増減量) ずつ減らしながら繰り返す:
L (実行する処理)

「増やしながら」も「減らしながら」もできるんだね。

具体例で確認していこう!
例題:カウントダウンプログラム
3から1までカウントダウンする プログラムを考えます。
まずは、条件繰り返し文 を使って表現します。
(1) count = 3
(2) count > 0 の間繰り返す:
(3) I 表示する(count)
(4) L count = count – 1
3
2
1

これは前回習ったやり方だね。
変数 count が 3 から 1 ずつ減らしながら 繰り返されています。
このプログラムを 順次繰り返し文 を使って表現すると、次のようになります。
(1) i を 3 から 1 まで 1 ずつ減らしながら繰り返す:
(2) L 表示する( i )
3
2
1

おお!たった2行でできた!

プログラムを順に追っていこう!
(1) i を 3 から 1 まで 1 ずつ減らしながら繰り返す:
(2) L 表示する( i )
(1)行目で i(変数) に 3(開始値) が代入されます。
i を 1(終了値) まで 1(増減量) ずつ減らしながら、 制御範囲を繰り返し、実行していきす。

i は カウント変数 って呼ばれるよ。カウント変数は i じゃなくても、好きなやつでOK
(1) i を 3 から 1 まで 1 ずつ減らしながら繰り返す:
(2) L 表示する( i )
(2)行目で i(変数) が表示されます。
3
ここまでが、順次繰り返し文の制御範囲の終わり( L )です。
再び、(1)行目に戻ります。
(1) i を 3 から 1 まで 1 ずつ減らしながら繰り返す:
(2) L 表示する( i )
i(変数) には 3 が入っているので、再び制御範囲を実行します。
変数 i を 1つ減らして 2 にします。
(1) i を 3 から 1 まで 1 ずつ減らしながら繰り返す:
(2) L 表示する( i )
i が表示されます。
3
2
(1) i を 3 から 1 まで 1 ずつ減らしながら繰り返す:
(2) L 表示する( i )
i には 2 が入っているので、再び制御範囲を実行します。
変数 i を 1つ減らして 1 にします。
(1) i を 3 から 1 まで 1 ずつ減らしながら繰り返す:
(2) L 表示する( i )
i が表示されます。
3
2
1
(1) i を 3 から 1 まで 1 ずつ減らしながら繰り返す:
(2) L 表示する( i )
i には 1(終了値) が入っているので、制御範囲は実行されません。
これで、プログラムの終了です。

「count に 3 を代入」と「count >= 0」と「count = count – 1」の役割をまとめられるのか!

とっても便利だよね。もう1つ例題を見てみよう。
例題:1桁の偶数を全て表示する
「1桁の偶数を全て表示する」プログラムを 「順次繰り返し文」 を使って表現します。
(1) gusu を 2 から 10 まで 2 ずつ増やしながら繰り返す:
(2) L 表示する( gusu )
2
4
6
8
10
(1)行目は、カウント変数 gusu に 2(開始値) を代入 し、繰り返されるごとに 2(増減量) ずつ増やしながら、10(終了値) まで、制御範囲を実行します。
(2)行目は、カウント変数 gusu の値を表示しています。

今度は、増やしながら のパターンだね。

「変数」も「開始値」も「終了値」も「増減量」も自由に設定できるんだ!

わかってきたぞ!早く問題だして!

お。積極的で素晴らしい!じゃあ、次の練習問題やってみよう。
練習問題
次のプログラムを実行したときに、表示されるものを答えなさい。
(1) i を 0 から 10 まで 1 ずつ増やしながら繰り返す:
(2) L 表示する( “8*”, i , “=”, 8 * i )

ちょっと待ってね。今考えてるから。
8 * 0 = 0
8 * 1 = 8
8 * 2 = 16
8 * 3 = 24
8 * 4 = 32
8 * 5 = 40
8 * 6 = 48
8 * 7 = 56
8 * 8 = 64
8 * 9 = 72
8 * 10 = 80
まとめ
今回は、「順次繰り返し文」について解説しました。
- 順次繰り返し文 は、 決められた回数 だけ繰り返す文法です。
- 「(変数) を (開始値) から (終了値) まで (増減量) ずつ増やしながら繰り返す:」 を使います。
- 増加だけでなく、減少 することもできます。

練習問題がちょっと難しかったけど、なんとか理解できたよ!

いいね!次回は 「配列」 について学んでいこう!
次に進む → 第8回 配列
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