高校教員の『さん』です!
この記事を見ると、「教科書の内容が分からない」から「教科書の言いたいことが分かる」ようになるよ。
教科書が読めるようになると、効率よく勉強が進められるようになって、問題集や参考書もスラスラ読めるようになる!
その力が、テストや受験に役立つ自信に変わるんだ。
生徒と関わる中で、気づいたことや学んだこと、そして生徒から寄せられた質問や、よくつまずくポイントを踏まえて、教科書の内容を噛み砕いて説明していくよ。
まずは、教科書の説明をみてみよう!
まずは教科書の説明!
数列の極限とは
数列 \( \{a_n\} \) において,\( n \) を限りなく大きくするとき,\( a_n \) がある値 \( α \) に限りなく近づくならば、\( \{a_n\} \) は \( α \) に 収束 する,または \( \{a_n\} \) の 極限 は \( α \) であるという。また,値 \( α \) を \( \{a_n\} \) の 極限値 ともいう。
このことを次のように書き表す。
$$ \lim_{n \to \infty} a_n = α$$
$$n → \infty のとき \{a_n\} → α $$
数列 \( {a_n} \) で \( {n} \) を限りなく大きくしたときに、値が限りなく大きくなることを 正の無限大に発散する といい、次のように表す。
$$ \lim_{n \to \infty} \{a_n\} = \infty$$
$$n → \infty のとき a_n → \infty $$
また、値が限りなく小さくなることを 負の無限大に発散する といい、次のように表す。
$$ \lim_{n \to \infty} \{a_n\} = -\infty$$
$$n → \infty のとき a_n → -\infty $$
さらに、発散する数列が、正の無限大に発散せず、負の無限大に発散もしない場合、その数列は 振動 すると言う。
簡単に説明するよ!
数列の極限とは、数列 \(\boldsymbol{\{a_n\}}\) の項数 \(\boldsymbol{n}\) をどんどん大きくしていくとき、その値がどこに向かうかを表すものだよ。
例えば、数列 \(\boldsymbol{\{1, 1.1, 1.01, 1.001, \cdots\}}\) を考えると、項が増えるごとに値が「1」に近づいていくよね。こういう数列は「1に収束する」と言うんだ。
一方、項が増えるにつれてどんどん大きくなったり、小さくなったりする数列もある。
例えば、\(\boldsymbol{\{2, 4, 8, 16, \cdots\}}\) は値がどんどん増えていくから「発散する」と呼ぶよ。
「収束」と「発散」の違いは、数列が最終的に特定の値に近づくかどうかにあるんだね。
教科書ではこんな風に書いてあるけど、ちょっと難しく感じるよね。
だからこの記事では、この考えをもっとわかりやすく説明していくよ!
「極限って聞くと難しそうだけど、実は『どこに向かうのか』を考えるだけなんだ。基本的なイメージをつかむことが大事だよ!」
詳しく説明するよ!
数列の極限を理解するには、具体例を見るのが一番!
次の例で「収束」と「発散」を学んでみよう。
収束する数列の例
数列 \(\boldsymbol{\{1.1, 1.01, 1.001, 1.0001, \cdots\}}\) を考えよう。
この数列は項が増えるほど「1」にどんどん近づいていくね。
こういう数列のことを「収束する」と言って、数式では次のように表すよ
$$\lim_{n \to \infty} \{1 + (0.1)^n\} = 1$$
発散する数列の例
次に、発散する数列を見てみよう。
例えば、数列 \(\boldsymbol{\{2, 4, 8, 16, \cdots\}}\) はどんどん大きな値になっていく。
この場合は「正の無限大に発散する」と言って、数式では次のように表すよ
$$\lim_{n \to \infty} 2^n = \infty$$
また、こんな数列 \(\boldsymbol{\{-3, -6, -9, -12, \cdots\}}\) もある。
この数列はどんどん小さな値になっていくね。
「負の無限大に発散する」と言って、数式では次のように表すよ
$$\lim_{n \to \infty} -3n = -\infty$$
最後に、「収束」も「発散」もしない例を見てみよう。
数列 \(\boldsymbol{\{-1, 1, -1, 1, \cdots\}}\) の場合、値が交互に変化して特定の値に近づかないね。
こういう数列は「振動する」と言うよ。
「具体例を考えると『収束』と『発散』の違いが見えてくるよね。これを覚えておくと、どんな数列でもスムーズに分類できるはず!」
極限のポイントを説明するよ!
数列の極限を考えるときは、以下のポイントを押さえるとわかりやすいよ
- 数列の振る舞いを観察する
- 数列がどこに向かうかを具体的に考える。
- グラフにしてみると、直感的にわかりやすいこともあるよ!
- 数式での極限の読み方を理解する
- 教科書でよく出てくる \( \displaystyle \lim_{n \to \infty}\) は、「\(n\) が無限に大きくなるとき」と読むんだ。
- 特定の値に近づく場合は、その値が「極限値」。そうでない場合は「発散」と判断するよ。
- 問題を解く上での注意点
- どんな数列でも「収束」「発散」のいずれかに分類できる。
- 「発散」にはさらに3種類(正の無限大、負の無限大、振動)があることを覚えておこう。
「数列の振る舞いをじっくり観察するだけで、極限がスッと見えてくるよ。数式の読み方も慣れれば簡単だから、焦らずにね!」
まとめ:数列の極限とは
数列の極限とは、数列の第 \(\boldsymbol{\infty}\) 項目がどんな値に近づくのかを表す考え方だよ。
収束する数列もあれば、発散する数列もある。
そして、発散する場合には「正の無限大」「負の無限大」「振動」の3種類があるんだ。
具体例や数式の読み方を押さえておけば、数列の極限はとっても理解しやすくなるよ!
「最初に戻って、教科書の説明を読んでみよう!スラスラ理解できるはずだよ!」
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