
今日の板書はこれ!
直接的に求めることが面倒な場合の数は、総数から起こらない場合(補集合)を引く。
- \((少なくとも1つはA)=(全体)-(すべてAでない)\)
- \((Aでない)=(全体)-(Aである)\)

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?
私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
• 「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」
• 「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」
教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。
でも大丈夫!
このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!
補集合の利用

次の例題を考えよう!
大人6人、子ども4人の中から、5人を選ぶとき、子どもが少なくとも1人は含まれるように選ぶのは何通りあるか。
直接的に求める

「子どもが少なくとも1人は含む場合」ってなにがあるかな?

んーっと…。
まずは、補集合を利用せずに直接的に求めていきます。
選ぶ5人のうち、子どもが少なくとも1人は含む組合せは、次の4通りです。
(ⅰ)「大人4人と子ども1人」
(ⅱ)「大人3人と子ども2人」
(ⅲ)「大人2人と子ども3人」
(ⅳ)「大人1人と子ども4人」
まず、(ⅰ)「大人4人と子ども1人」を選ぶ場合の数を考えます。
大人6人の中から4人を選ぶ組合せは \(_6C_4\) 通り
その選び方それぞれに対して、
子ども4人の中から1人を選ぶ組合せは \(_4C_1\) 通り
よって、\(_6C_4× _4C_1 = 60\) 通り
次に、(ⅱ)「大人3人と子ども2人」を選ぶ場合の数を考えます。
大人6人の中から3人を選ぶ組合せは \(_6C_3\) 通り
その選び方それぞれに対して、
子ども4人の中から2人を選ぶ組合せは \(_4C_2\) 通り
よって、\(_6C_3× _4C_2 = 120\) 通り
次に、(ⅲ)「大人2人と子ども3人」を選ぶ場合の数を考えます。
大人6人の中から2人を選ぶ組合せは \(_6C_2\) 通り
その選び方それぞれに対して、
子ども4人の中から3人を選ぶ組合せは \(_4C_3\) 通り
よって、\(_6C_2× _4C_3 = 60\) 通り
最後に、(ⅳ)「大人1人と子ども4人」を選ぶ場合の数を考えます。
大人6人の中から1人を選ぶ組合せは \(_6C_1\) 通り
その選び方それぞれに対して、
子ども4人の中から4人を選ぶ組合せは \(_4C_4\) 通り
よって、\(_6C_1× _4C_4 = 6\) 通り
よって、(ⅰ)~(ⅳ)より \(60+120+60+6=246\) 通り

なんだか、めんどくさいね。

こんなときは、補集合を利用すると簡単に求めることができるんだ!
補集合を利用して求める
5人を選ぶ組合せは、先ほどの(ⅰ)~(ⅳ)に(ⅴ)を加えた次の5通りです。
(ⅰ)「大人4人と子ども1人」
(ⅱ)「大人3人と子ども2人」
(ⅲ)「大人2人と子ども3人」
(ⅳ)「大人1人と子ども4人」
(ⅴ)「大人5人と子ども0人」
求めたいのは(ⅰ)~(ⅳ)の合計ですが、その補集合 (ⅴ)「大人5人と子ども0人」を、すべての選び方から引くことで求めていきます。
10人から5人を選ぶ組合せの総数は \(_{10}C_5\) 通り
子どもを選ばない組合せ(大人5人と子ども0人)の総数は \(_6C_5\) 通り
よって、\(_{10}C_5-_6C_5=246\) 通り

おー!!簡単に求めることができた!!

「総数から起こらない場合を引く」って考え方は、計算を楽にしてくれるんだ!
まとめ:補集合の利用

さて、今回のまとめだよ!
直接的に求めることが面倒な場合の数は、総数から起こらない場合(補集合)を引く。
- \((少なくとも1つはA)=(全体)-(すべてAでない)\)
- \((Aでない)=(全体)-(Aである)\)

ありがとうございました!!
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