【数学A】確率04:余事象の確率

確率
さん
さん

今日の板書はこれ!


余事象の確率

事象Aに対し、Aが起こらない事象をAの余事象といい、\(\overline{A}\)と表す。
このとき、全事象Uの確率は\(P(U)=P(A)+P(\overline{A})=1\)である。
この式から、\(P(A)\)と\(P(\overline{A})\)のどちらかがわかれば、もう一方も求められる。(つまり、\(P(\overline{A})=1-P(A)\)
特に「〜でない」「少なくとも〜」といった表現が出てきたら、余事象を使うとスムーズに解けることが多い。


生徒
生徒

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現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

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意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!

余事象の確率

さん
さん

次の問題を考えよう!

例題

(1) 1から100までの番号札から1枚引くとき、5の倍数でない番号を引く確率を求めよ。
(2) 1から9までの番号札9枚から4枚を同時にひくとき、少なくとも1枚が偶数の番号である確率を求めよ。

(1)では「5の倍数でない確率」、(2)では「少なくとも1枚が偶数である確率」を求めます。

どちらも直接求めにくいタイプの問題ですね。

こうした場合は、それ以外の事象(=余事象)を考えるのがポイントです。

「~でない」「少なくとも~」という表現が出てきたときは、
「じゃあ反対の事象を考えて、そこから1を引こう」と考えるとスムーズです。

つまり、「余事象の確率」を求めて、全体の1(=全事象の確率)から引くことで、間接的に求めることができます。

生徒
生徒

直接求めにくいときは、1から余事象の確率を引けばいいんだね!

「~でない」の確率

例題

(1) 1から100までの番号札から1枚引くとき、5の倍数でない番号を引く確率を求めよ。

「5の倍数でない」確率を求めたいときは、その反対の事象(=余事象)である「5の倍数を引く」確率を考えます。

全事象は「100枚から1枚を引く」ので、\(100\)通り。

余事象は「5の倍数を引く」場合で、\(100÷5=25\)通り。

したがって、余事象の確率は、\(\displaystyle \frac{25}{100}=\frac{1}{4}\)

求めたい確率(=5の倍数でない確率)は、全体の確率1から余事象の確率を引いて求めます。

\(\displaystyle 1-\frac{1}{4}=\frac{3}{4}\)

「少なくとも~」の確率

例題

(2) 1から9までの番号札9枚から4枚を同時にひくとき、少なくとも1枚が偶数の番号である確率を求めよ。

少なくとも1枚が偶数を引く確率」を求めたいときは、その反対の事象(=余事象)である「すべて奇数を引く」確率を考えます。

「少なくとも~」はその余事象「すべて~」を考えます。

事象は「9枚から4枚を引く」場合なので、\(_9C_4\)通り。

一方、余事象「すべて奇数を引く」場合は、奇数が5枚あるので、」\(_5C_4\)通り。

したがって、余事象の確率は、\(\displaystyle \frac{_5C_4}{_9C_4}=\frac{5}{126}\)

求める確率(少なくとも1枚は偶数)は、全体の1から余事象を引いて求めます。

\(\displaystyle 1-\frac{5}{126}=\frac{121}{126}\)

さん
さん

「少なくとも〜」の問題では、反対の「すべて〜」を考えるのがコツだよ。

まとめ:余事象の確率

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!


余事象の確率

事象Aに対し、Aが起こらない事象をAの余事象といい、\(\overline{A}\)と表す。
このとき、全事象Uの確率は\(P(U)=P(A)+P(\overline{A})=1\)である。
この式から、\(P(A)\)と\(P(\overline{A})\)のどちらかがわかれば、もう一方も求められる。(つまり、\(P(\overline{A})=1-P(A)\)
特に「〜でない」「少なくとも〜」といった表現が出てきたら、余事象を使うとスムーズに解けることが多い。


生徒
生徒

ありがとうございました!!

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