【数Ⅲ】微分法の応用16:「速度と加速度」

数学Ⅲ
さん
さん

今日の板書はこれ!

速度 \(v\)

単位時間あたりの位置の変化のこと。位置を微分すると速度になる。

加速度 \(\alpha\)

単位時間あたりの速度の変化のこと。速度を微分すると加速度になる。

生徒
生徒

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速度とは

速度 \(v\)

単位時間あたりの位置の変化のこと。位置を微分すると速度になる。

さん
さん

簡単にいうと、車のスピードメーターのこと!

生徒
生徒

時速60kmとかのやつか。でも、単位時間ってなに?

単位時間あたりの位置の変化

単位時間とは、「1秒」とか「1時間」とかの、時間の「1単位」のことです。

例えば、

単位が「秒」であれば、1秒間あたりに移動する速度を「秒速」

単位が「時間」であれば、1時間あたりに移動する速度を「時速」

といいます。

生徒
生徒

時速60kmは、「1時間あたり60km進む」ってことか。

さん
さん

そういうこと!

位置を微分すると速度になる

生徒
生徒

じゃあ「位置を微分すると速度になる」ってどういうこと?

さん
さん

具体例として、点Pを使って説明するね!点Pは車だって思えば、イメージしやすいよ。

次の例題を考えていきましょう。

例題

数直線上を動く点Pの座標が、時刻 \(t\) の関数として、 \(x = -t^3+3t^2\) と表されるとき、時刻 \(t\) における点Pの速度 \(v\) 、加速度 \(\alpha\) を求めよ。

さん
さん

まずは、点Pの時刻 \(t\) に対する位置から考えてみるよ!

時刻 \(t=0\) のとき、点Pの位置は

\(x=-0^3+3\cdot0^2=0\)

時刻 \(t=1\) のとき、点Pの位置は

\(x=-1^3+3\cdot1^2=2\)

時刻 \(t=2\) のとき、点Pの位置は

\(x=-2^3+3\cdot2^2=4\)

時刻 \(t=3\) のとき、点Pの位置は

\(x=-3^3+3\cdot3^2=0\)

生徒
生徒

ちょっと進んで、ぐっと戻ってるね。

さん
さん

この点Pの速度は微分したら求めることができるんだ!

位置の関数 \(x = -t^3+3t^2\) を微分します。

\(v=\frac{dx}{dt} = -3t^2+6t\)

これが、点Pの速度の関数になります。

つまり、

時刻 \(t=0\) のとき、点Pの速度は

\(v=\frac{dx}{dt}=-3\cdot0^2+6\cdot0=0\)

時刻 \(t=1\) のとき、点Pの速度は

\(v=\frac{dx}{dt}=-3\cdot1^2+6\cdot1=3\)

時刻 \(t=2\) のとき、点Pの速度は

\(v=\frac{dx}{dt}=-3\cdot2^2+6\cdot2=0\)

時刻 \(t=3\) のとき、点Pの速度は

\(v=\frac{dx}{dt}=-3\cdot3^2+6\cdot3=-9\)

点Pは、\(t=0\) からだんだん加速していき、\(t=2\) までに、だんだん減速していきます。

\(t=2\) で一旦速度が、\(0\) になった後、反対方向に一気に加速していきます。

生徒
生徒

車のスピードメーターってイメージだとわかりやすいね。

さん
さん

車にマイナスの速度はないけど、イメージの話!許してね!

理由

生徒
生徒

なんで位置を微分したら速度になるの?

さん
さん

\(t=1\) のときの速度を例に丁寧に考えていくね。

点Pの位置の関数を

\(f(t)=-t^3+3t^2\)

とします。

速度は常に変化しますので、とりあえず、\(t=1\) から \(t=2\) までの平均速度を考えましょう。

速度は、単位時間の変化量なので、

\(\frac{f(2)-f(1)}{2-1}=\frac{(-2^3+3\cdot2^2)-(-1^3+3\cdot1^2)}{2-1}=2\)

となります。

これが理解できたら次に、\(t=1\) の瞬間の速度を考えます。

瞬間の速度は、\(t=1\) から \(t=1+\Delta t\) までの平均速度に対して、\(\Delta t → 0\) とすることで求めることができます。

さん
さん

\(\Delta t\)は「ちょっとの時間」って意味だよ!

\(t=1\) から \(t=1+\Delta t\) までの平均速度は

\(\frac{f(1+\Delta t)-f(1)}{\Delta t}\)

瞬間の速度にするために、\(\Delta t → 0\) とすると、

\(\displaystyle\lim_{\Delta t \to 0} \frac{f(1+\Delta t)-f(1)}{\Delta t}\)

生徒
生徒

あ!この式って微分の定義だ!

さん
さん

その通り!ある瞬間の速度が知りたかったら、位置を微分しよう!

\( \begin{aligned} \displaystyle v &= \displaystyle\lim_{\Delta t \to 0} \frac{f(t+\Delta t)-f(t)}{\Delta t} \\ &= \frac{dx}{dt}=f'(t) \\ \end{aligned} \)

加速度とは

加速度 \(\alpha\)

単位時間あたりの速度の変化のこと。速度を微分すると加速度になる。

生徒
生徒

加速度って何?

単位時間あたりの速度の変化量のこと

加速度とは、「単位時間あたりの速度の変化量のこと」です。

例えば、加速度は30km/h\(^2\) とは、1時間ごとに時速が30kmずつ増えるということです。

今が、時速30kmであれば、1時間後には時速60kmに、2時間後には時速90kmのペースで加速していきます。

速度を微分すると加速度になる

生徒
生徒

加速度は、速度を微分したものなの?

さん
さん

その通り!車のアクセルをイメージしてみて。

例題

数直線上を動く点Pの座標が、時刻 \(t\) の関数として、 \(x = -t^3+3t^2\) と表されるとき、時刻 \(t\) における点Pの速度 \(v\) 、加速度 \(\alpha\) を求めよ。

点Pの速度 \(v\) は \(v=\frac{dx}{dt} = -3t^2+6t\) でした。

点Pの加速度 \(\alpha\) は

\(\alpha=\frac{dv}{dt}= -6t+6\)

となります。

時刻 \(t=0\) のとき、点Pの加速度は

\(\alpha=\frac{dv}{dt}=-6\cdot0+6=6\)

時刻 \(t=1\) のとき、点Pの加速度は

\(\alpha=\frac{dv}{dt}=-6\cdot1+6=0\)

時刻 \(t=2\) のとき、点Pの加速度は

\(\alpha=\frac{dv}{dt}=-6\cdot2+6=-6\)

時刻 \(t=3\) のとき、点Pの加速度は

\(\alpha=\frac{dv}{dt}=-6\cdot3+6=-12\)

点Pは、\(t=0\) からアクセルを踏み始め、だんだん弱めていきます。

\(t=1\) で一旦アクセルから足を離し、その後反対方向にペダルを踏み込みんでいます。

生徒
生徒

速度はスピードメーター、加速度はアクセルって考えるとわかりやすい!

理由

生徒
生徒

速度を微分する加速度になる理由もさっきと一緒?

さん
さん

お。よくわかったね。

加速度は、単位時間あたりの速度の変化ですから、

\( \begin{aligned} \displaystyle \alpha &= \displaystyle\lim_{\Delta t \to 0} \frac{f'(t+\Delta t)-f'(t)}{\Delta t} \\ &= \frac{dv}{dt}=\frac{d^2x}{dt^2}=f^{\prime\prime}(t) \\ \end{aligned} \)

となります。

まとめ

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

速度 \(v\)

単位時間あたりの位置の変化のこと。位置を微分すると速度になる。

加速度 \(\alpha\)

単位時間あたりの速度の変化のこと。速度を微分すると加速度になる。

例題

数直線上を動く点Pの座標が、時刻 \(t\) の関数として、 \(x = -t^3+3t^2\) と表されるとき、時刻 \(t\) における点Pの速度 \(v\) 、加速度 \(\alpha\) を求めよ。

\(v=\frac{dx}{dt} = -3t^2+6t\)

\(\alpha=\frac{dv}{dt}= -6t+6\)

生徒
生徒

また一つ賢くなった!


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