【数学Ⅰ】三角比05:三角比を含む方程式の解き方

数学準備室
さん
さん

今日の板書はこれ!


三角比を含む方程式の解き方
  1. 範囲を確認する。
     
  2. 単位円を書く。
     
  3. \(\sin\) なら \(y\) 座標。\(\cos\) なら \(x\) 座標。\(\tan\) なら \(x=1\) の \(y\) 座標に値をとる。
     
  4. 角度を読み取る。
例題1

\(0°≦\theta≦180°\) のとき、\(\displaystyle\sin{\theta}=\frac{1}{2}\) を満たす \(\theta\) を求めよ。

解答

\(\theta=30°, 150°\)

例題2

\(0°≦\theta≦180°\) のとき、\(\displaystyle\cos{\theta}=\frac{1}{\sqrt{2}}\) を満たす \(\theta\) を求めよ。

解答

\(\theta=135°\)


生徒
生徒

もっと詳しく願いします!!

人より勉強に時間がかかると感じていませんか?

私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。

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でも大丈夫!

このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。

噛み砕き方がわかれば、文章はぐっと読みやすくなります!

三角比を含む方程式とは?

三角比を含む方程式について説明していきます。

生徒
生徒

方程式に三角比が入ってるってこと?

さん
さん

そうだね!次のような方程式だよ!

例題1

\(0°≦\theta≦180°\) のとき、\(\displaystyle\sin{\theta}=\frac{1}{2}\) を満たす \(\theta\) を求めよ。

例題2

\(0°≦\theta≦180°\) のとき、\(\displaystyle\cos{\theta}=\frac{1}{\sqrt{2}}\) を満たす \(\theta\) を求めよ。


まずは、いつもの方程式から。

「方程式 \(x^2-3x-4=0\) を解く」ということは、

「この方程式が成立する \(x\) の値をすべて求める」ということでした。

この方程式の解は \(x=4, -1\) ですので、

\(x\) に \(4\) を代入しても、\(4^2-3\cdot4-4\) で \(0\) に

\(x\) に \(-1\) を代入しても、\((-1)^2-3\cdot(-1)-4\) で \(0\) になります。


三角比を含む方程式もやることは同じ。

「\(\sin{\theta}=\frac{1}{2}\) を解く」ということは、

「この方程式が成立する \(\theta\) の値をすべて求める」ということです。

もっと分かりやすく表現すると、

\(\sin\) が \(\frac{1}{2}\) になる角度を教えてね!

ということです。

ただし、「\(\sin\) が \(\frac{1}{2}\) になる角度」はいくらでもあるので、問題文の頭に「\(0°≦\theta≦180°\) のとき」という角度の条件がついています。

生徒
生徒

そんな難しそうじゃなくて安心した!

三角比を含む方程式の解き方

では実際に解いてみましょう。

例題1

\(0°≦\theta≦180°\) のとき、\(\displaystyle\sin{\theta}=\frac{1}{2}\) を満たす \(\theta\) を求めよ。

三角比を含む方程式の解き方は次の4ステップ!

  1. 範囲を確認する。
  2. 単位円を書く。
  3. \(\sin\) なら \(y\) 座標。\(\cos\) なら \(x\) 座標。\(\tan\) なら \(x=1\) の \(y\) 座標に値をとる。
  4. 角度を読み取る。

1.範囲を確認する

三角比の方程式では、最初に角度の範囲を確認しましょう。

数学Ⅱでは「三角関数」を学びますが、範囲の確認は「むちゃくちゃ重要」です!

今回の例題では「\(0°≦\theta≦180°\) のとき」と言われていますので、「0°から180°の間の角度を考えるんだなぁ」って思いましょう。

さん
さん

今のうちから、角度の範囲を意識できるようになろうね!

2.単位円を書く

角度の範囲を確認したら、次は単位円を書きましょう。

三角比を考えるときは、「常に単位円」で考えます。

3.sinならy座標。cosならx座標。tanならx=1のy座標に値をとる

次は、さっき書いた単位円に、「三角比の値」を書き込みましょう。

「\(\sin\) なら \(y\) 座標に」、「\(\cos\) なら \(x\) 座標に」、「\(\tan\) なら \(x=1\) の \(y\) 座標」に値を書き込みます。

今回の方程式は「\(\sin{\theta}=\frac{1}{2}\) 」ですから、

\(y\) 座標が \(\frac{1}{2}\) の場所を書き込みます。

角度を読み取る

最後に、原点と交点を通る線分を書き、角度を読み取ります。

ここでのポイントは、前回で暗記したこれ!

\(\sin\)の値
  • 30°関連(30°, 60°, 120°, 150°)の三角比
    → 大きさは \(\frac{1}{2}=0.5\)  or  \(\frac{\sqrt{3}}{2}≒0.9\) 。符号は単位円で考える。

\(\sin\) が \(\frac{1}{2}\) の値をとるときは、30°関連(30°, 60°, 120°, 150°)のときでした。

単位円をもう一度見てみてください。

「候補は30°, 60°, 120°, 150°」のどれかです。

何度に見えますか?

生徒
生徒

んー何度に見える?って言われてもな•••

では、\(\sin\) が \(\frac{\sqrt{3}}{2}\) になるときの、単位円と比べてみましょう。

もう一度。「候補は30°, 60°, 120°, 150°」のどれかです。

何度に見えますか?

生徒
生徒

あ!左が30°と150°で、右が60°と120°!

さん
さん

その通り!!

「\(\sin\) が \(\frac{1}{2}\) の大きさ」になる角度は、「30°, 60°, 120°, 150°のどれか」ですから、\(\theta=30°, 150°\) と分かります。

単位円がちゃんと書けてれば、すぐに判断することができますね。

例題で定着させよう!

では、もう1問チャレンジして、三角比の方程式を完璧にしましょう。

例題2

\(0°≦\theta≦180°\) のとき、\(\displaystyle\cos{\theta}=\frac{1}{\sqrt{2}}\) を満たす \(\theta\) を求めよ。

角度の確認し、単位円を書き、\(x\) 座標が \frac{1}{\sqrt{2}} の場所を書き込みます。

さん
さん

範囲が \(0°≦\theta≦180°\) だから、下の交点は範囲外になるからね!

生徒
生徒

あ、確かに!気をつけなきゃ。

あとは、角度を読み取るだけです。

\(\cos\) の値
  • 45°関連(45°, 135°)の三角比
    →  大きさは \(\frac{1}{\sqrt{2}}\) 。符号は単位円で考える。

\(\cos\) の大きさが \frac{1}{\sqrt{2}} になるのは、角度が45°関連(45°, 135°)のときなので、

すぐに、\(\theta=135°\) と判断することができます。

生徒
生徒

あとで \(\tan\)の問題もやってみよ!

まとめ:三角比を含む方程式

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

三角比を含む方程式の解き方を勉強しました。


三角比を含む方程式の解き方
  1. 範囲を確認する。
     
  2. 単位円を書く。
     
  3. \(\sin\) なら \(y\) 座標。\(\cos\) なら \(x\) 座標。\(\tan\) なら \(x=1\) の \(y\) 座標に値をとる。
     
  4. 角度を読み取る。
例題1

\(0°≦\theta≦180°\) のとき、\(\displaystyle\sin{\theta}=\frac{1}{2}\) を満たす \(\theta\) を求めよ。

解答

\(\theta=30°, 150°\)

例題2

\(0°≦\theta≦180°\) のとき、\(\displaystyle\cos{\theta}=\frac{1}{\sqrt{2}}\) を満たす \(\theta\) を求めよ。

解答

\(\theta=135°\)


生徒
生徒

また一つ賢くなった!

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