
今日の板書はこれ!
与えられた条件によって、2次関数の 3つの表現 を使い分ける。
① 基本形 \(y=a(x-p)^2+q\) … 軸または頂点に関する条件があるとき
② 一般形 \(y=ax^2+bx+c\) … 通る3点の条件があるとき
③ 分解形 \(y=a(x-\alpha)(x-\beta)\) … x軸との2交点 \(\alpha\), \(\beta\) の条件があるとき
頂点が点 \((2,5)\) で、点 \((-1,-4)\) を通る放物線をグラフにもつ2次関数を求めよ。
▼ 解答
頂点 \((2,5)\) より、\(\color{red}{y=a(x-2)^2+5}\) とおける。
点 \((-1,-4)\) を通るから、\(-4=a(-1-2)^2+5\) よって \(\color{deepskyblue}{a=-1}\)
したがって \(\color{red}{y=-(x-2)^2+5}\)
2次関数のグラフが3点 \((1,5)\), \((2,1)\), \((3,-7)\) を通るとき、その2次関数を求めよ。
▼ 解答
\(y=ax^2+bx+c\) とおき、3点を代入して連立方程式を解くと、\(\color{red}{a=-2}\), \(\color{red}{b=2}\), \(\color{red}{c=5}\)
よって \(\color{red}{y=-2x^2+2x+5}\)

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。
でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!
2次関数の決定とは?

今までは「2次関数が与えられて、グラフをかいたり最大・最小を求めたり」してきたよね。今回はその逆。条件から2次関数を求める ことに挑戦するよ!

逆?……つまり、ヒントから式を当てるってこと?

そう!「頂点はここ」「3点を通る」みたいなヒントから、その放物線の式 \(y=ax^2+bx+c\) を 特定 するんだ。
2次関数の3つの表現
実は、2次関数は 3つの表現 を持っています。
① 基本形 \(y=a(x-p)^2+q\)
② 一般形 \(y=ax^2+bx+c\)
③ 分解形 \(y=a(x-\alpha)(x-\beta)\)
どれも同じ放物線を表せますが、形によって「見える情報」が違う のがポイントです。
基本形からは 頂点 \((p,\,q)\)、分解形からは x軸との交点 \(\alpha\), \(\beta\) がすぐに読み取れます。
一般形は3つの係数 \(a\), \(b\), \(c\) でグラフを表す 万能形 です。
なぜ3つの形を使い分けるのか

ここがすごく大事だから、ゆっくり説明するね。
2次関数を決定するためには、未知数を求める 必要があります。
基本形・一般形・分解形いずれも未知数は3つで、3つの条件 から求めることになります。

じゃあ、どの形を使っても同じじゃないの?

いい質問!実は どの形を選ぶかで、計算の手間が全然違う んだ。たとえば「頂点が \((2,5)\) です」という条件があるとき、基本形を使えば \(\color{red}{p=2}\), \(\color{red}{q=5}\) はノータイムで分かるので、未知数を1個まで減らせます。
「与えられた条件 → 一番ラクな表現を選ぶ」 これが2次関数の決定のコツです。
例題1:頂点と通る点が分かっている場合(基本形)
頂点が点 \((2,5)\) で、点 \((-1,-4)\) を通る放物線をグラフにもつ2次関数を求めよ。
なぜ基本形を使うのか

条件をチェックしてみよう。「頂点が \((2,5)\)」って書いてあるね。頂点といえば?

基本形 \(y=a(x-p)^2+q\) の \((p,\,q)\) だ!
そう、頂点や軸の条件があるときは基本形 を使います。
\(y=a(x-p)^2+q\) に \(p=2\)、\(q=5\) を代入すると、\(y=a(x-2)^2+5\) となり、未知数が \(a\) だけになりました!
解いてみよう
残るは「点 \((-1,-4)\) を通る」という条件です。

「点を通る」って条件、どう使う?

うーん、座標を代入する?

正解! 点 \((x_0,\,y_0)\) を通る ⇔ 式に代入して成立する だね。これは今後もずっと使う考え方だから、必ず押さえておこう。
\(y=a(x-2)^2+5\) に \(x=-1\)、\(y=-4\) を代入すると、\(-4=a(-1-2)^2+5\)、\(9a=-9\) よって \(\color{deepskyblue}{a=-1}\)
したがって、求める2次関数は \(\color{red}{y=-(x-2)^2+5}\)

「頂点で式を作る → 通る点を代入」のコンボでサクッと解けるんだね!
例題2:3点を通ることが分かっている場合(一般形)
2次関数のグラフが3点 \((1,5)\), \((2,1)\), \((3,-7)\) を通るとき、その2次関数を求めよ。
なぜ一般形を使うのか

今回は頂点もx軸との交点も書かれていない。あるのは「3点を通る」という情報だけ。

頂点情報がないなら、基本形は使いにくい……?

そう!通る点だけが条件のときは、一般形 \(y=ax^2+bx+c\) が一番自然なんだ。3つの未知数 \(a\), \(b\), \(c\) を、3つの点(=3つの方程式)で求めにいくよ。
解いてみよう
\(y=ax^2+bx+c\) とおきます。
点 \((1,5)\) を通るから、\(\color{deepskyblue}{a+b+c=5}\) …①
点 \((2,1)\) を通るから、\(\color{lime}{4a+2b+c=1}\) …②
点 \((3,-7)\) を通るから、\(\color{hotpink}{9a+3b+c=-7}\) …③

連立方程式を解くコツは、文字を消すこと。一気に3文字を扱うんじゃなくて、まずは \(c\) を消して、\(a\) と \(b\) の式に減らすよ。
②-① を計算すると、\(3a+b=-4\) …④
③-② を計算すると、\(5a+b=-8\) …⑤
⑤-④ をすると、\(2a=-4\) よって \(\color{red}{a=-2}\)、④に代入して \(\color{red}{b=2}\)、①に代入して \(\color{red}{c=5}\)
したがって、求める2次関数は \(\color{red}{y=-2x^2+2x+5}\)

3点 → 3式 → 連立、っていう流れがキレイ!
例題3:x軸との交点が分かっている場合(分解形)
最後はおまけの 分解形 です。
x軸と \((-1,0)\), \((3,0)\) で交わり、点 \((1,-8)\) を通る放物線をグラフにもつ2次関数を求めよ。

「x軸との交点」が見えてるから、分解形 \(y=a(x-\alpha)(x-\beta)\) の出番だね。
x軸との交点が \(\alpha=-1\), \(\beta=3\) なので、\(y=a(x+1)(x-3)\) とおけます。
点 \((1,-8)\) を通るから代入して、\(-8=a\cdot 2\cdot(-2)=-4a\) よって \(\color{red}{a=2}\)
したがって、求める2次関数は \(\color{red}{y=2(x+1)(x-3)}\)(展開して \(y=2x^2-4x-6\) でもOK)

x軸との交点さえ見えてれば、これが一番ラクかも!

そうそう。「与えられた条件 → 一番情報を素直に式にできる形を選ぶ」 が一貫したコツだよ。
まとめ:2次関数の決定

さて、今回のまとめだよ!
与えられた条件によって、2次関数の 3つの表現 を使い分ける。
① 基本形 \(y=a(x-p)^2+q\) … 軸または頂点に関する条件があるとき
② 一般形 \(y=ax^2+bx+c\) … 通る3点の条件があるとき
③ 分解形 \(y=a(x-\alpha)(x-\beta)\) … x軸との2交点 \(\alpha\), \(\beta\) の条件があるとき
そして、共通して使うのが「点 \((x_0,\,y_0)\) を通る ⇔ 代入して成立」のルール。

また一つ賢くなった!


コメント