【数学Ⅰ】2次方程式・不等式03:2次関数とx軸の位置関係

2次方程式と2次不等式
さん
さん

今日の板書はこれ!

2次関数とx軸の位置関係

2次関数のグラフとx軸の共有点の個数は、ax²+bx+c=0 の実数解の個数に等しい!

したがって、判別式 \(D=b^2-4ac\) の符号で 共有点の個数 が決まる:

・\(\color{red}{D>0}\) のとき … 異なる2点で交わる(実数解2個)

・\(\color{red}{D=0}\) のとき … 1点で接する(重解 \(x=-\frac{b}{2a}\))

・\(\color{red}{D<0}\) のとき … 共有点なし(実数解なし)

例題1

2次関数 \(y=x^2-4x+5\) とx軸の交点の個数を求めよ。


▼ 解答

\(x^2-4x+5=0\) の判別式を \(D\) とする。

\(\frac{D}{4}=(-2)^2-1\cdot 5=4-5=\color{red}{-1<0}\)

よって共有点の個数は \(\color{red}{0}\) 個

例題2

2次関数 \(y=-x^2+4x+m\) のグラフとx軸の共有点の個数を求めよ。


▼ 解答

\(-x^2+4x+m=0\) の判別式を \(D\) とする。

\(\frac{D}{4}=2^2-(-1)\cdot m=m+4\)

・\(\frac{D}{4}=m+4>0\)、つまり \(\color{red}{m>-4}\) のとき 2個

・\(\frac{D}{4}=m+4=0\)、つまり \(\color{red}{m=-4}\) のとき 1個

・\(\frac{D}{4}=m+4<0\)、つまり \(\color{red}{m<-4}\) のとき 0個

生徒
生徒

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現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

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意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!

「グラフとx軸の共有点」って何のこと?

さん
さん

「2次関数のグラフとx軸の共有点」って、要は 放物線が x軸とどこで交わるか を考える話なんだ。

生徒
生徒

普通に放物線を描いて、x軸との交点を読み取ればいいんじゃないですか?

さん
さん

そうしてもいいんだけど、実は 判別式 D の符号 だけで、グラフを描かずに交点の個数が分かる方法があるんだよ。

生徒
生徒

え、グラフ描かなくていいんですか!?

さん
さん

うん、その仕組みを今日マスターしよう。

共有点 = 連立方程式の実数解

まず大前提として、グラフどうしの「共有点」は、2つの式を連立した方程式の実数解と同じ意味。

これは図形と方程式の世界の翻訳ルールなんだ。

さん
さん

だから「2次関数 \(y=ax^2+bx+c\) のグラフとx軸の共有点」の x座標は、こんな連立方程式の解と一致する:

\(\begin{cases} y=ax^2+bx+c \\ y=0 \end{cases}\)

上の式に y=0 を代入すれば、\(ax^2+bx+c=0\) という見慣れた 2次方程式 になる。

生徒
生徒

あれ?じゃあ、共有点のx座標を求めることって、2次方程式 \(ax^2+bx+c=0\) を解くことと同じなんだ!

さん
さん

そう!だから 共有点の個数 = 2次方程式の実数解の個数 なんだ。

判別式 D で場合分けする

さん
さん

前の記事でやったように、2次方程式 \(ax^2+bx+c=0\) の実数解の個数は、判別式 \(D=b^2-4ac\) の符号で決まる。

つまり、グラフとx軸の共有点の個数も D の符号 でそのまま決まるってこと。

3つのパターン

教科書の表でおなじみの場合分けはこうだね:

・\(\color{red}{D>0}\) … 異なる2つの実数解 → グラフは 異なる2点でx軸と交わる

・\(\color{red}{D=0}\) … 重解 \(x=-\frac{b}{2a}\) → グラフは 1点でx軸に接する

・\(\color{red}{D<0}\) … 実数解なし → グラフは x軸と共有点を持たない

さん
さん

図でイメージすると、放物線が下に行くほど x軸とぶつかる回数が増える、っていう感じだね。

生徒
生徒

D=0 のときは「接する」って表現でしたよね!

さん
さん

そう。x軸と1点でくっつく、特別な状態。接点のx座標はそのまま重解 \(x=-\frac{b}{2a}\) になるよ。

「判別式は2次方程式のもの」という前提

さん
さん

一つ注意。判別式 D は「2次方程式の解の個数」を判別する式であって、関数そのものに対するものじゃない。

だから記述では、必ず「\(ax^2+bx+c=0\) の判別式を D とする」と 方程式に書き換えてから D を持ち出すのが正しい書き方だよ。

生徒
生徒

「2次関数の判別式」って書いたら減点ですか?

さん
さん

うん、厳密にはアウト。関数を扱ってる流れの中でも、判別式を使うときは『=0』の方程式の話に切り替えると覚えておこう。

例題1:定数のみの2次関数

例題1

2次関数 \(y=x^2-4x+5\) とx軸の交点の個数を求めよ。

考え方

さん
さん

係数が全部分かっている、いちばん基本のパターンだね。

やることは 1つだけ

\(x^2-4x+5=0\) の判別式 D を計算して、符号を見る。

解いてみよう

\(x^2-4x+5=0\) の判別式を \(D\) とすると、係数は \(a=1\)、\(b=-4\)、\(c=5\)。

b が偶数なので \(\frac{D}{4}\) を使うとラク。

\(b'=-2\) として、

\(\frac{D}{4}=(b')^2-ac=(-2)^2-1\cdot 5=4-5=\color{red}{-1}\)

つまり \(\frac{D}{4}<0\)、すなわち \(D<0\)。

さん
さん

D が負だから、実数解は無い。→ 共有点の個数は 0個 が答えだよ。

生徒
生徒

放物線がx軸の上に浮いてるイメージですね!

さん
さん

そう、頂点を計算すれば \(y=(x-2)^2+1\) で、最小値は1。つまりグラフ全体がx軸より上にあって、共有点を持たないってこと。

例題2:文字を含む2次関数(場合分け)

例題2

2次関数 \(y=-x^2+4x+m\) のグラフとx軸の共有点の個数を求めよ。

考え方

さん
さん

係数の中に文字 \(m\) が入っているから、共有点の個数は \(m\) の値によって変わる

つまり D の符号を場合分けする 必要があるね。

生徒
生徒

場合分け…苦手なやつだ…

さん
さん

大丈夫、流れは例題1と同じ。違うのは「D が文字式になる」だけだよ。

解いてみよう

\(-x^2+4x+m=0\) の判別式を \(D\) とする。

係数は \(a=-1\)、\(b=4\)、\(c=m\)。

b=4 は偶数だから \(\frac{D}{4}\) で計算する。

\(b'=2\) として、

\(\frac{D}{4}=(b')^2-ac=2^2-(-1)\cdot m=4+m=\color{red}{m+4}\)

さん
さん

ここから \(m+4\) の符号 で場合分けするよ。

[1] \(m+4 > 0\)、つまり m > -4 のとき

\(\frac{D}{4}>0\) なので \(D>0\)。→ \(\color{red}{共有点は2個}\)

[2] \(m+4 = 0\)、つまり m = -4 のとき

\(\frac{D}{4}=0\) なので \(D=0\)。→ \(\color{red}{共有点は1個}\)(接する)

[3] \(m+4 < 0\)、つまり m < -4 のとき

\(\frac{D}{4}<0\) なので \(D<0\)。→ \(\color{red}{共有点は0個}\)

さん
さん

整理すると:m > -4 で2個、m = -4 で1個、m < -4 で0個、だね。

生徒
生徒

境目の m=-4 を見落とさなければ、ちゃんと書けますね!

さん
さん

そう。3つの場合の境界値(D=0 となる m) をまず先に出すのがコツだよ。

まとめ:2次関数とx軸の位置関係

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

2次関数とx軸の位置関係

2次関数のグラフとx軸の共有点の個数 = ax²+bx+c=0 の実数解の個数

判別式 \(D=b^2-4ac\) で場合分け:

・\(\color{red}{D>0}\) … 異なる2点で交わる

・\(\color{red}{D=0}\) … 接する(共有点1個)

・\(\color{red}{D<0}\) … 共有点なし

「共有点が無い」と主張するには、\(D<0\) を示せばOK!

生徒
生徒

「共有点の個数」って、結局は「2次方程式の実数解の個数」と同じものを別角度から見てるだけなんですね!

さん
さん

そう。図形の問題を数式の問題に翻訳するって大事な視点だよ。次は「2次不等式の解法」だ。グラフとx軸の位置関係が、不等式を解くときにそのまま使えるんだ。お楽しみに!

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