
今日の板書はこれ!
\(2\theta\) と \(\theta\) のように異なる角が混ざった方程式・不等式は、2倍角・半角の公式 で 角を統一して解く。
\(0\leq\theta<2\pi\) のとき、方程式 \(\cos2\theta-\cos\theta=0\) を解け。
▼ 解答
\(\cos\theta\) にそろえるため \(\cos2\theta=2\cos^2\theta-1\) を代入:
\(2\cos^2\theta-1-\cos\theta=0\)
\(2\cos^2\theta-\cos\theta-1=0\)
\((2\cos\theta+1)(\cos\theta-1)=0\)
\(\cos\theta=-\frac{1}{2},\ 1\)
よって \(\theta=0,\ \frac{2}{3}\pi,\ \frac{4}{3}\pi\)

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?教科書や参考書を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。
このサイトでは、私が受けた質問やつまずきポイントをもとに、意味から理解できるように解説していきます。
角が混ざった三角方程式を解いてみよう

例えば、\(0\leq\theta<2\pi\) の範囲で、こんな方程式を考えてみよう。
\(0\leq\theta<2\pi\) のとき、方程式 \(\cos2\theta-\cos\theta=0\) を解け。

あれ、\(2\theta\) と \(\theta\) で角がバラバラだ…。これってどこから手をつければいいんですか?

そこに気づけたら大したものだよ。カギになる考え方を、順番に見ていこう。
解くカギは「角の統一」

\(2\theta\) と \(\theta\) みたいに角が混ざっていると、そのままじゃ解けないよね。
異なる角が混ざっているときは、2倍角・半角の公式 を使って角を1種類にそろえます。
これを 「角の統一」 といいます。
① cos2θ の公式は3通りある

\(\cos2\theta\) は、次の3通りの形に書きかえられるんだ。
\(\cos2\theta=\cos^2\theta-\sin^2\theta\)
\(\cos2\theta=1-2\sin^2\theta\)
\(\cos2\theta=2\cos^2\theta-1\)
どれも同じ \(\cos2\theta\) ですが、右辺に出てくる関数が違う のがポイントです。
② 角だけでなく「関数」もそろえる

3つのうち、どれを使えばいいと思う?
選ぶ基準は、角だけでなく関数も統一できるか です。
例題1のもう一方の項は \(\cos\theta\) なので、\(\cos\theta\) だけで書ける \(\cos2\theta=2\cos^2\theta-1\) を選びます。

なるほど!残りの項に合わせて公式を選べばいいんですね。
実際に解いてみよう

じゃあ、その考え方で例題1を解いていくよ。
\(0\leq\theta<2\pi\) のとき、方程式 \(\cos2\theta-\cos\theta=0\) を解け。
まず、\(\cos2\theta\) を \(\cos\theta\) だけの式 にそろえます。
\(\cos2\theta=2\cos^2\theta-1\) を代入すると
\(2\cos^2\theta-1-\cos\theta=0\)
次に、\(\cos\theta\) について整理します。
\(2\cos^2\theta-\cos\theta-1=0\)
これは \(\cos\theta\) を1つの文字とみた2次方程式 なので、因数分解します。
\((2\cos\theta+1)(\cos\theta-1)=0\)
よって \(\cos\theta=-\frac{1}{2},\ 1\) が得られます。
最後に、\(0\leq\theta<2\pi\) の範囲で単位円から角を読み取ります。

したがって、答えは \(\theta=0,\ \frac{2}{3}\pi,\ \frac{4}{3}\pi\) となります。

角を統一したら、ただの2次方程式になりましたね!
練習問題
\(0\leq\theta<2\pi\) のとき、次の不等式を解け。
\(\cos2\theta-\cos\theta<0\)
ヒントを見る
\(\cos2\theta=2\cos^2\theta-1\) を使って \(\cos\theta\) にそろえます。例題1と同じ因数分解の形になります。不等号の向きに注意。
答えを見る
\(\cos2\theta=2\cos^2\theta-1\) を代入:
\(2\cos^2\theta-\cos\theta-1<0\)
\((2\cos\theta+1)(\cos\theta-1)<0\)
\(-\frac{1}{2}<\cos\theta<1\)
単位円より \(0<\theta<\frac{2}{3}\pi,\ \frac{4}{3}\pi<\theta<2\pi\)
\(0\leq\theta<2\pi\) のとき、次の方程式を解け。
\(\cos2\theta+\sin\theta=1\)
ヒントを見る
もう一方が \(\sin\theta\) なので、\(\cos2\theta=1-2\sin^2\theta\) を使って \(\sin\theta\) にそろえます。
答えを見る
\(\cos2\theta=1-2\sin^2\theta\) を代入:
\(1-2\sin^2\theta+\sin\theta=1\)
\(-2\sin^2\theta+\sin\theta=0\)
\(2\sin^2\theta-\sin\theta=0\)(両辺に \(-1\) を掛ける)
\(\sin\theta(2\sin\theta-1)=0\)
\(\sin\theta=0,\ \frac{1}{2}\)
よって \(\theta=0,\ \frac{\pi}{6},\ \frac{5}{6}\pi,\ \pi\)
\(0\leq\theta<2\pi\) のとき、次の不等式を解け。
\(\cos2\theta+\sin\theta>1\)
ヒントを見る
練習2と同じく \(\sin\theta\) にそろえます。最後は \(\sin\theta\) の符号と不等号の向きに注意。
答えを見る
\(\cos2\theta=1-2\sin^2\theta\) を代入:
\(1-2\sin^2\theta+\sin\theta>1\)
\(-2\sin^2\theta+\sin\theta>0\)
\(2\sin^2\theta-\sin\theta<0\)(両辺に \(-1\) を掛け不等号を逆に)
\(\sin\theta(2\sin\theta-1)<0\)
\(0<\sin\theta<\frac{1}{2}\)
単位円より \(0<\theta<\frac{\pi}{6},\ \frac{5}{6}\pi<\theta<\pi\)
まとめ:角の統一

さて、今回のまとめだよ!
・異なる角が混ざった三角方程式・不等式は、2倍角・半角の公式 で 角を統一する。
・\(\cos2\theta\) は3通り。もう一方の項に 関数も合わせて 選ぶ(\(\cos\theta\) があれば \(2\cos^2\theta-1\)、\(\sin\theta\) があれば \(1-2\sin^2\theta\))。
・あとは \(\cos\theta\)(または \(\sin\theta\))の2次方程式・不等式 として解き、単位円で角を読む。

また一つ賢くなった!




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