【数学Ⅱ】指数関数と対数関数06:累乗と累乗根の大小比較

指数関数と対数関数
さん
さん

今日の板書はこれ!

累乗と累乗根の大小比較

累乗や累乗根の大小は、次の2つの方針で比べます。

[1] 底をそろえて、指数の大小を比べる

[2] 指数をそろえて、底の大小を比べる

指数関数 \(y=a^x\) は、\(a>1\) のとき単調増加、\(0<a<1\) のとき単調減少でした。よって、

\(a>1\) のとき \(p<q \iff a^p<a^q\)(指数が大きいほど値も大きい)

\(0<a<1\) のとき \(p<q \iff a^p>a^q\)(指数が大きいほど値は小さい)

要は、底が1より小さいと大小関係が逆転します。

例題1

次の3つの数の大小を、不等号を用いて表せ。
\(\sqrt{2}\),\(\sqrt[3]{4}\),\(\sqrt[5]{8}\)


▼ 解答

\(\sqrt{2}=2^{\frac{1}{2}}\)

\(\sqrt[3]{4}=4^{\frac{1}{3}}=2^{\frac{2}{3}}\)

\(\sqrt[5]{8}=8^{\frac{1}{5}}=2^{\frac{3}{5}}\)

底を2にそろえると、指数は \(\frac{1}{2}<\frac{3}{5}<\frac{2}{3}\)

底 \(2>1\) より \(2^{\frac{1}{2}}<2^{\frac{3}{5}}<2^{\frac{2}{3}}\)

よって \(\sqrt{2}<\sqrt[5]{8}<\sqrt[3]{4}\)

生徒
生徒

もっと詳しくお願いします!!

現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?教科書や参考書を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。

このサイトでは、私が受けた質問やつまずきポイントをもとに、意味から理解できるように解説していきます。

累乗根の大小を比べてみよう

さん
さん

例えば \(\sqrt{2}\)、\(\sqrt[3]{4}\)、\(\sqrt[5]{8}\) の3つ。どれが一番大きいか、ぱっと見でわかるかな?

例題1

次の3つの数の大小を、不等号を用いて表しましょう。
\(\sqrt{2}\),\(\sqrt[3]{4}\),\(\sqrt[5]{8}\)

生徒
生徒

根号の種類がバラバラで、そのままだと比べられません…。

さん
さん

そうだね。こういうときは、あるルールで形をそろえると比べられるんだ。ポイントになる知識を、順番に見ていこう。

解くために必要な2つの知識

① 累乗根は分数の指数で書ける

さん
さん

まずは根号を、指数の形に書き直すのがカギだよ。

\(\sqrt[n]{a}\) は \(a^{\frac{1}{n}}\) と、分数の指数で表せます(有理数の指数の復習はこちら)。

この形に直すと、根号の種類がちがう数でも同じ土俵で比べられるようになります。

さらに 底をそろえる のがポイントです。

例えば \(4=2^2\)、\(8=2^3\) なので、\(\sqrt[3]{4}=4^{\frac{1}{3}}=2^{\frac{2}{3}}\)、\(\sqrt[5]{8}=8^{\frac{1}{5}}=2^{\frac{3}{5}}\) のように、すべて 底2 の累乗にそろえられます。

② 指数関数の単調性で大小が決まる

さん
さん

底をそろえたら、あとは指数関数の性質を使うだけだよ。

指数関数のグラフで見たように、\(y=a^x\) は \(a>1\) のとき 単調増加、\(0<a<1\) のとき 単調減少 でした。

これを大小比較に言いかえると、次のようになります。

\(a>1\) のときは \(p<q \iff a^p<a^q\)。

つまり 指数が大きいほど値も大きく なります。

\(0<a<1\) のときは \(p<q \iff a^p>a^q\)。

つまり 指数が大きいほど値は小さく なります。

要は、底が1より小さいと、指数と値の大小関係が逆転する ということです。

ここを間違えやすいので注意しましょう。

実際に解いてみよう

さん
さん

じゃあ、この2つの知識を使って例題を解いていくよ。

例題1

次の3つの数の大小を、不等号を用いて表しましょう。
\(\sqrt{2}\),\(\sqrt[3]{4}\),\(\sqrt[5]{8}\)

まず、それぞれを 分数の指数 に直します。

\(\sqrt{2}=2^{\frac{1}{2}}\)、\(\sqrt[3]{4}=4^{\frac{1}{3}}=2^{\frac{2}{3}}\)、\(\sqrt[5]{8}=8^{\frac{1}{5}}=2^{\frac{3}{5}}\) です。

次に、底が2にそろったので 指数どうしを比べます

\(\frac{1}{2}\)、\(\frac{2}{3}\)、\(\frac{3}{5}\) を通分すると \(\frac{15}{30}\)、\(\frac{20}{30}\)、\(\frac{18}{30}\) なので、\(\frac{1}{2}<\frac{3}{5}<\frac{2}{3}\) となります。

最後に、底 \(2>1\) は単調増加だから、指数の大小がそのまま値の大小 になります。

よって \(2^{\frac{1}{2}}<2^{\frac{3}{5}}<2^{\frac{2}{3}}\) となり、答えは \(\sqrt{2}<\sqrt[5]{8}<\sqrt[3]{4}\) です。

生徒
生徒

根号を指数に直すだけで、スッキリ比べられるんですね!

練習問題

さん
さん

同じやり方で解けるか、練習してみよう。

練習1

次の3つの数の大小を、不等号を用いて表しましょう。

\(\sqrt[3]{4}\),\(\sqrt[4]{8}\),\(\sqrt[5]{8}\)

ヒントを見る

底を2にそろえよう。\(4=2^2\)、\(8=2^3\) を使うと、すべて2の累乗の形にできるよ。

答えを見る

\(\sqrt[3]{4}=4^{\frac{1}{3}}=2^{\frac{2}{3}}\)
\(\sqrt[4]{8}=8^{\frac{1}{4}}=2^{\frac{3}{4}}\)
\(\sqrt[5]{8}=8^{\frac{1}{5}}=2^{\frac{3}{5}}\)
指数を通分すると \(\frac{2}{3}=\frac{40}{60}\)、\(\frac{3}{4}=\frac{45}{60}\)、\(\frac{3}{5}=\frac{36}{60}\)。
よって \(\frac{3}{5}<\frac{2}{3}<\frac{3}{4}\)。
底 \(2>1\) より \(2^{\frac{3}{5}}<2^{\frac{2}{3}}<2^{\frac{3}{4}}\)。
したがって \(\sqrt[5]{8}<\sqrt[3]{4}<\sqrt[4]{8}\)

練習2

次の3つの数の大小を、不等号を用いて表しましょう。

\(1\),\(0.2^3\),\(0.2^{-1}\)

ヒントを見る

底を \(0.2\) にそろえよう。\(1=0.2^0\) だよ。底が1より小さいので、大小が逆転することに注意!

答えを見る

\(1=0.2^0\) なので、指数は \(-1\)、\(0\)、\(3\) の3つ。
指数の大小は \(-1<0<3\)。
底 \(0.2\) は \(0<0.2<1\) だから単調減少で、指数が大きいほど値は小さくなる(大小が逆転)。
よって \(0.2^3<0.2^0<0.2^{-1}\)。
したがって \(0.2^3<1<0.2^{-1}\)

まとめ:累乗と累乗根の大小比較

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

累乗と累乗根の大小比較

① 累乗根は 分数の指数 に直し、底をそろえる

② 底 \(a>1\) なら、指数の大小がそのまま値の大小 になる。

③ 底 \(0<a<1\) なら、大小が逆転する(指数が大きいほど値は小さい)。

生徒
生徒

底が1より小さいと逆転する、忘れないようにします!

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