【高校数学Ⅱ】「三角関数」まとめページ|定義・公式を分かりやすく完全解説

三角関数

現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

このページは、高校数学Ⅱ「三角関数」の単元を、一般角・弧度法から加法定理・合成まで、項目ごとに意味から理解できるようにまとめた目次ページです。

「三角関数って sin・cos・tan がたくさん出てきて何が何だか…」という人も大丈夫。1 項目ずつ、図と会話でかみくだいて解説していきます。

01:一般角と弧度法

一般角と弧度法

一般角:始線から動径を回した量。反時計回りが正、時計回りが負。同じ位置は \(\theta + 360^\circ \times n\)。

弧度法:\(\color{red}{180^\circ = \pi}\) が基準。度→ラジアンは \(\times\frac{\pi}{180}\)、ラジアン→度は \(\times\frac{180}{\pi}\)。

扇形:\(\color{red}{\ell = r\theta}\)、\(\color{red}{S = \frac{1}{2}r^2\theta = \frac{1}{2}\ell r}\)。

三角関数の値:単位円の交点が \((\cos\theta,\ \sin\theta)\)。象限で符号、基準の角で大きさ。

02:三角関数の相互関係

三角関数の相互関係

① \(\tan\theta=\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\) ② \(\sin^2\theta+\cos^2\theta=1\) ③ \(1+\tan^2\theta=\frac{1}{\cos^2\theta}\)

1つの値から残り2つを求めるときは、②③で値を出して象限で符号を決める。

等式の証明は、複雑な辺を変形して ② でまとめるのが定石。

対称式は「和 \(\sin\theta+\cos\theta\)」と「積 \(\sin\theta\cos\theta\)」で表し、2乗して ② を使う。

03:三角関数の還元公式

還元公式とは?

どんな角でも、まず 周期性で \(0\sim2\pi\) にし、2ステップ\(0\sim\frac{\pi}{2}\)(鋭角) にそろえれば値が出せる。

① 関数の種類:\(\frac{\pi}{2},\frac{3}{2}\pi\) があると sin↔cos が入れかわる/\(\pi\) なら変わらない。

② 符号:\(\theta\) に鋭角を代入し、もとの式が何象限かで \(\pm\) を決める。

04:三角関数のグラフ

04:三角関数のグラフ

基本3グラフ:\(y=\sin\theta\)・\(y=\cos\theta\) は周期 \(2\pi\)、\(y=\tan\theta\) は周期 \(\pi\)(漸近線あり)。

対称性:\(\sin\)・\(\tan\) は奇関数(原点対称)、\(\cos\) は偶関数(\(y\)軸対称)。

一般形 \(y=A\sin k(\theta-\alpha)\):振幅 \(A\)・周期 \(\frac{2\pi}{k}\)・位相 \(\alpha\)。係数 \(k\) は1にくくり出す。

05:三角関数を含む方程式・不等式(基本)

三角関数を含む方程式・不等式(基本)

単位円をかく → ② \(\theta\) の範囲を確認 → ③ その値になる角を考える。

\(\sin\theta\) は \(y\) 座標、\(\cos\theta\) は \(x\) 座標、\(\tan\theta\) は動径の傾き(直線 \(x=1\) との交点の \(y\) 座標)。

不等式はまず境界(=の角)を求め、「大きい/小さい」範囲を円弧で読む。\(\tan\theta\) では \(\theta=\frac{\pi}{2},\ \frac{3}{2}\pi\) が除かれることに注意。

\(\sin(\theta+\alpha)\) の形は \(t=\theta+\alpha\) と置き換え、\(t\) の範囲に直してから解く。

06:三角関数の最大・最小

三角関数の最大・最小

① \(\color{#ff69b4}{\sin\theta}\)・\(\color{#00bfff}{\cos\theta}\) を文字 \(t\) におきかえて2次関数に → ② \(t\) の範囲 \(\color{#e65100}{-1\leq t\leq 1}\) を確認 → ③ グラフをかいてその範囲で最大・最小を読む

07:加法定理

加法定理

① \(\color{#ff69b4}{\sin}\) は「シンコスコスシン」、② \(\color{#00bfff}{\cos}\) は「コスコスシンシン」で符号が逆、③ \(\color{#8a2be2}{\tan}\) は「タンプラタン/イチマイナスタンタン」。\(75^\circ=45^\circ+30^\circ\) のように知っている角の和・差に分けて、\(\sin75^\circ\)・\(\tan75^\circ\) などの値を求める。

08:2直線のなす角

2直線のなす角

2直線のなす角は、各直線が x軸となす角を \(\alpha,\ \beta\) とおき、傾きを \(\color{#8a2be2}{\tan}\) として読む。なす角は \(\theta=\beta-\alpha\) で、\(\tan\theta=\frac{\tan\beta-\tan\alpha}{1+\tan\beta\tan\alpha}\) で計算する。切片は無関係。傾きが負の直線は x軸となす角が鈍角になる点に注意。

09:2倍角の公式

2倍角の公式

加法定理の \(\beta\) を \(\alpha\) に置きかえて作る。

① \(\sin 2\alpha = \color{#ff0000}{2\sin\alpha\cos\alpha}\)

② \(\cos 2\alpha = \color{#ff0000}{\cos^2\alpha – \sin^2\alpha}\)

\(\phantom{\cos 2\alpha} = \color{#ff0000}{1 – 2\sin^2\alpha}\)

\(\phantom{\cos 2\alpha} = \color{#ff0000}{2\cos^2\alpha – 1}\)

③ \(\tan 2\alpha = \color{#ff0000}{\frac{2\tan\alpha}{1-\tan^2\alpha}}\)

10:半角の公式

半角の公式

① \(\sin^2\frac{\alpha}{2}=\frac{1-\cos\alpha}{2}\)

② \(\cos^2\frac{\alpha}{2}=\frac{1+\cos\alpha}{2}\)

③ \(\tan^2\frac{\alpha}{2}=\frac{1-\cos\alpha}{1+\cos\alpha}\)

どれも左辺は2乗。角 \(\frac{\alpha}{2}\) の範囲で符号を決めてからルートを外す。

11:三角方程式・不等式(角の統一)

角の統一のポイント

・異なる角が混ざった三角方程式・不等式は、2倍角・半角の公式角を統一する。

・\(\cos2\theta\) は3通り。もう一方の項に合わせて、関数も統一できる形 を選ぶ。

・あとは \(\cos\theta\)(または \(\sin\theta\))の2次方程式・不等式として解く。

12:三角関数の合成

三角関数の合成

\(a\sin\theta+b\cos\theta=\sqrt{a^2+b^2}\,\sin(\theta+\alpha)\) の形にまとめることを「合成」という。

αは、座標平面に点 \((a,b)\) をとったときの、OPがx軸の正の向きとなす角。\(r=\sqrt{a^2+b^2}\) は点と原点の距離。

点をとって \(r\) と \(\alpha\) を読み取れば合成できる。

13:三角関数の最大・最小(合成)

三角関数の最大・最小(合成)

\(a\sin x+b\cos x\) は合成して \(\sqrt{a^2+b^2}\sin(x+\alpha)\) の形にする。

\(\sin\) の値域は \(-1\leq\sin(x+\alpha)\leq 1\) なので、最大値 \(\sqrt{a^2+b^2}\)、最小値 \(-\sqrt{a^2+b^2}\)。

値だけ問われたら \(x\) は不要。\(x\) に範囲制限があるときは合成後の角 \(x+\alpha\) の動く範囲に注意する。

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