
今日の板書はこれ!
対数方程式とは、\(\log_{2}x=3\) のように、対数の中(真数)に未知数 \(x\) がふくまれた方程式のこと。
① まず真数条件(真数 \(>0\))と底の条件(底 \(>0\)、底 \(\neq 1\))を確認する。
② 異なる底が混ざるときは、底の変換公式で底を統一する。そのあと〔1〕か〔2〕へ。
〔1〕両辺を1つの対数にまとめ、\(\log_{a}X=\log_{a}Y \iff X=Y\) を使う。
〔2〕\(\log_{a}x=X\) と置換して、簡単な方程式に帰着する。
⚡とにかく最初に真数条件を確認する!
次の方程式を解け。 \(\log_{2}x=3\)
▼ 解答
真数条件より \(x>0\)。
\(3=\log_{2}8\) だから \(\log_{2}x=\log_{2}8\)。
よって \(x=8\)(\(x>0\) を満たす)。
次の方程式を解け。 \(\log_{3}x+\log_{3}(x-8)=2\)
▼ 解答
真数条件より \(x>0\) かつ \(x-8>0\)、よって \(x>8\)。
\(\log_{3}x(x-8)=2\) より \(\log_{3}(x^{2}-8x)=\log_{3}9\)。
\(x^{2}-8x=9\)、\((x+1)(x-9)=0\) となり、\(x>8\) だから \(x=9\)。

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。
でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!
対数方程式とは?

対数方程式は、\(\log_{2}x=3\) のように、対数の中(真数)に \(x\) が入った方程式のことだよ。

\(x\) が \(\log\) の中にいると、どこから手をつければいいのか分かりません…。

大丈夫!ポイントはたった2つ。「①最初に真数条件を確認する」ことと、「②両辺を \(\log_{a}(\ )\) の形にそろえて真数どうしを比べる」ことだよ。
その1:とにかく最初に真数条件を確認する
対数 \(\log_{a}M\) は、真数 \(M\) が \(M>0\) のときしか定義できないよ。
だから対数方程式では、まず真数が正になる範囲(真数条件)を先に押さえておくんだ。
これをサボると、計算で出てきた答えが「じつは真数を負にしてしまう」ことがあって、あとで答えを捨てる作業が必要になる。
最初に範囲を出しておけば、最後に「その範囲に入っているか」を確かめるだけで済むんだよ。

真数条件が「なぜ真数 \(>0\) なのか」は、対数の定義の記事でくわしく説明しているよ。
(真数がなぜ正でないといけないかは、対数の定義の記事で確認できるよ。
)

底の条件(底 \(>0\)、底 \(\neq 1\))も本当は必要だけど、問題で底が \(2\) や \(3\) のように具体的な数のときは自動で満たされているから、実際には真数条件がメインになるよ。
その2:底をそろえて真数を比べる
真数条件を確認したら、次は両辺を同じ底の対数1つの形にそろえるよ。
左辺と右辺が \(\log_{a}X=\log_{a}Y\) の形になれば、真数どうしが等しい、つまり \(X=Y\) と考えてよいんだ。
公式にすると \(\log_{a}X=\log_{a}Y \iff X=Y\) だよ(真数条件 \(X>0,\ Y>0\) のもとで成り立つ)。
数を対数の形に直すコツ
右辺がただの数のときは、その数を \(\log_{a}(\ )\) の形に直すのがコツ。
「底 \(a\)、指数 \(k\)」の数は \(k=\log_{a}a^{k}\) と書けるよ。
たとえば底を \(2\) にそろえたいなら \(3=\log_{2}2^{3}=\log_{2}8\)、底を \(3\) にそろえたいなら \(2=\log_{3}3^{2}=\log_{3}9\) となるんだ。
例題1:log₂x = 3 を解く
\(\log_{2}x=3\)
考え方

まず真数条件だね。真数は \(x\) だから \(x>0\) だよ。
解いてみよう
真数条件より \(x>0\)。
右辺の \(3\) を底 \(2\) の対数に直すと \(3=\log_{2}2^{3}=\log_{2}8\)。
よって \(\log_{2}x=\log_{2}8\) となり、真数を比べて \(x=8\)。
これは \(x>0\) を満たすから、答えは \(x=8\) だよ。

右辺を \(\log_{2}8\) に直すのがカギなんですね!
例題2:log₃x + log₃(x-8) = 2 を解く
\(\log_{3}x+\log_{3}(x-8)=2\)
考え方

真数が2つあるから、真数条件も2つ。\(x>0\) と \(x-8>0\) の両方が必要だよ。
真数条件は \(x>0\) かつ \(x-8>0\)。
この2つを同時に満たすのは \(x>8\) だね。
解いてみよう
左辺は対数の性質(和は積)を使って \(\log_{3}x+\log_{3}(x-8)=\log_{3}x(x-8)\) とまとめられるよ。
(和を1つの対数にまとめる方法は対数の性質の記事でくわしく解説しているよ。
)
右辺は \(2=\log_{3}3^{2}=\log_{3}9\)。
よって \(\log_{3}x(x-8)=\log_{3}9\)、つまり \(x(x-8)=9\)。
展開して \(x^{2}-8x-9=0\)、因数分解すると \((x+1)(x-9)=0\) だから \(x=-1,\ 9\)。
ここで真数条件 \(x>8\) を思い出すと、\(x=-1\) は不適。
よって答えは \(x=9\) だよ。

もし真数条件を忘れると、\(x=-1\) まで答えにしてしまう。これが「最初に真数条件」の理由だね。

最後に範囲でふるいにかけるんですね。納得です!
練習問題で確認しよう
同じ手順で解けるか練習してみよう。
まず真数条件、次に底をそろえて真数を比べる、最後に範囲チェック、の順番だよ。
次の方程式を解け。
(1) \(\log_{2}x=4\)
(2) \(\log_{1/10}x=2\)
答えを見る
(1) 真数条件より \(x>0\)。\(4=\log_{2}2^{4}=\log_{2}16\) だから \(\log_{2}x=\log_{2}16\)、よって \(x=16\)(\(x>0\) を満たす)。
(2) 真数条件より \(x>0\)。\(\log_{1/10}x=2\) は「底 \(\frac{1}{10}\) を2乗すると \(x\)」という意味だから \(x=\left(\frac{1}{10}\right)^{2}=\frac{1}{100}\)。よって \(x=\frac{1}{100}\)(\(x>0\) を満たす)。
次の方程式を解け。
(1) \(\log_{4}x+\log_{4}(x-6)=2\)
(2) \(\log_{2}(x+5)+\log_{2}(x-2)=3\)
答えを見る
(1) 真数条件より \(x>0\) かつ \(x-6>0\)、よって \(x>6\)。左辺をまとめて \(\log_{4}x(x-6)=2\)、右辺は \(2=\log_{4}16\)。\(x(x-6)=16\) より \(x^{2}-6x-16=0\)、\((x-8)(x+2)=0\)。\(x>6\) だから \(x=8\)。
(2) 真数条件より \(x+5>0\) かつ \(x-2>0\)、よって \(x>2\)。左辺をまとめて \(\log_{2}(x+5)(x-2)=3\)、右辺は \(3=\log_{2}8\)。\((x+5)(x-2)=8\) より \(x^{2}+3x-18=0\)、\((x+6)(x-3)=0\)。\(x>2\) だから \(x=3\)。
まとめ:対数方程式

さて、今回のまとめだよ!
① まず真数条件(真数 \(>0\))と底の条件(底 \(>0\)、底 \(\neq 1\))を確認する。
② 底がちがうときは、底の変換公式でそろえる。
③ 両辺を1つの対数にまとめ、\(\log_{a}X=\log_{a}Y \iff X=Y\) で真数を比べる(または \(\log_{a}x=X\) と置換)。
④ 出てきた解が真数条件の範囲に入っているかを最後に必ず確認する。

また一つ賢くなった!




コメント