
今日の板書はこれ!
\(a,\ b,\ c\) は正の数で、\(a\neq1\)、\(c\neq1\) とします。
\(\log_a b=\frac{\log_c b}{\log_c a}\)
ちがう底の対数を、共通の底 \(c\) にそろえるための公式です。
\(\log_8 16\) を計算せよ。
▼ 解答
底を \(2\) にそろえます。
\(\log_8 16=\frac{\log_2 16}{\log_2 8}=\frac{4}{3}\)
\(\log_8 16=\frac{4}{3}\)
\(\log_2 3\times\log_3 8\) を計算せよ。
▼ 解答
\(\log_3 8\) の底を \(2\) にそろえます。
\(\log_2 3\times\log_3 8=\log_2 3\times\frac{\log_2 8}{\log_2 3}=\log_2 8=3\)
\(\log_2 3\times\log_3 8=3\)

もっと詳しく教えてください!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。
でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!
底がそろっていないと計算できない?

たとえば \(\log_8 16\) を計算してみよう。
前回までに学んだ対数の性質は、すべて底が同じことが前提でした。
でも \(\log_8 16\) は底が \(8\)、\(\log_2 3\times\log_3 8\) は底が \(2\) と \(3\) でバラバラです。
これでは、積の対数などの性質がそのまま使えません。

たしかに、底がちがうと計算できないですね…。

そこで登場するのが底の変換公式だよ。ちがう底を、好きな共通の底にそろえられるんだ。
底の変換公式とは?

公式はこれだよ。
\(\log_a b=\frac{\log_c b}{\log_c a}\)(ただし \(a,\ b,\ c\) は正の数、\(a\neq1\)、\(c\neq1\))。
ポイントは、もとの真数 \(b\) が分子、もとの底 \(a\) が分母にくることです。
新しい底 \(c\) は、自分の好きな数を選べます。
どんなときに使う?
使う場面は大きく2つあります。
1つ目は、\(\log_8 16\) のように底と真数がちがう数のときで、底をそろえると計算できるようになります。
2つ目は、\(\log_2 3\times\log_3 8\) のように底がバラバラの対数がまざっているときです。
使い方は2ステップ
まず、底を素数(\(2,\ 3,\ 5,\dots\))にそろえるのがコツです。
つぎに、前回学んだ対数の性質を使って、対数を「合体」させたり「分解」したりします。
例題で計算してみよう
例題1:底がちがう対数
\(\log_8 16\) を計算せよ。

\(8\) も \(16\) も \(2\) の累乗だね。だから底を \(2\) にそろえよう。
底の変換公式で、新しい底を \(2\) にします。
真数 \(16\) が分子、底 \(8\) が分母です。
\(\log_8 16=\frac{\log_2 16}{\log_2 8}\) となります。
\(\log_2 16=\log_2 2^{4}=4\)、\(\log_2 8=\log_2 2^{3}=3\) なので、答えは \(\frac{4}{3}\) です。

底を \(2\) にそろえたら計算できました!
例題2:底がバラバラの積
\(\log_2 3\times\log_3 8\) を計算せよ。

底が \(2\) と \(3\) でバラバラだね。片方の底をそろえよう。
\(\log_3 8\) の底を \(2\) に変換します。
真数 \(8\) が分子、底 \(3\) が分母なので、\(\log_3 8=\frac{\log_2 8}{\log_2 3}\) です。
これを代入すると、\(\log_2 3\times\log_3 8=\log_2 3\times\frac{\log_2 8}{\log_2 3}\) となります。
\(\log_2 3\) が約分で消えて、\(\log_2 8=3\) が残るので、答えは \(3\) です。

約分できるように底をそろえるのがポイントなんですね!
なぜ成り立つの?(証明)

ここは原理の話。とばして練習に進んでもOKだよ。
底の変換公式は、対数の定義と、前回の対数の性質(累乗の対数)から導けます。
\(\log_a b=p\) とおきます。
対数の定義から、これは \(a^{p}=b\) という意味です。
この両辺の、底 \(c\) の対数をとります。
すると \(\log_c a^{p}=\log_c b\) となります。
左辺に累乗の対数の性質 \(\log_c a^{p}=p\log_c a\) を使うと、\(p\log_c a=\log_c b\) です。
\(a\neq1\) より \(\log_c a\neq0\) なので、両辺を \(\log_c a\) で割って \(p=\frac{\log_c b}{\log_c a}\) を得ます。
もともと \(p=\log_a b\) だったので、\(\log_a b=\frac{\log_c b}{\log_c a}\) が成り立ちます。
練習問題

それじゃあ練習だよ。底をそろえて計算してみよう!
\(\log_4 8\) を計算せよ。
ヒントを見る
底を \(2\) にそろえます。\(\log_4 8=\frac{\log_2 8}{\log_2 4}\) の形です。
答えを見る
底を \(2\) に変換します。
\(\log_4 8=\frac{\log_2 8}{\log_2 4}=\frac{3}{2}\)
答え:\(\frac{3}{2}\)
\(\log_9 3\) を計算せよ。
ヒントを見る
底を \(3\) にそろえます。\(\log_9 3=\frac{\log_3 3}{\log_3 9}\) の形です。
答えを見る
底を \(3\) に変換します。
\(\log_9 3=\frac{\log_3 3}{\log_3 9}=\frac{1}{2}\)
答え:\(\frac{1}{2}\)
\(\log_3 2\times\log_2 27\) を計算せよ。
ヒントを見る
\(\log_2 27\) の底を \(3\) にそろえると、約分できます。
答えを見る
\(\log_2 27=\frac{\log_3 27}{\log_3 2}\) を代入します。
\(\log_3 2\times\log_2 27=\log_3 2\times\frac{\log_3 27}{\log_3 2}=\log_3 27=3\)
答え:\(3\)
\(\log_2 12-\log_4 18\) を計算せよ。
ヒントを見る
\(\log_4 18\) の底を \(2\) にそろえます。\(\log_4 18=\frac{\log_2 18}{2}\) となります。
答えを見る
まず \(\log_4 18\) を底 \(2\) に変換します。
\(\log_4 18=\frac{\log_2 18}{\log_2 4}=\frac{\log_2 18}{2}=\frac{1}{2}\log_2 18\)
\(\log_2 12-\frac{1}{2}\log_2 18=\log_2 12-\log_2\sqrt{18}=\log_2\frac{12}{\sqrt{18}}\)
\(\frac{12}{\sqrt{18}}=\frac{12}{3\sqrt{2}}=\frac{4}{\sqrt{2}}=2\sqrt{2}\) なので、\(\log_2 2\sqrt{2}=\log_2 2^{\frac{3}{2}}=\frac{3}{2}\)
答え:\(\frac{3}{2}\)
まとめ

さて、今回のまとめだよ!
\(\log_a b=\frac{\log_c b}{\log_c a}\)(\(a,\ b,\ c\) は正、\(a\neq1\)、\(c\neq1\))
真数 \(b\) が分子、もとの底 \(a\) が分母。新しい底 \(c\) は自由に選べます。
コツは底を素数にそろえて、対数の性質で「合体」または「分解」することです。

また一つ賢くなった!




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