【数学Ⅱ】指数関数と対数関数11:底の変換公式

指数関数と対数関数
さん
さん

今日の板書はこれ!

底の変換公式

\(a,\ b,\ c\) は正の数で、\(a\neq1\)、\(c\neq1\) とします。

\(\log_a b=\frac{\log_c b}{\log_c a}\)

ちがう底の対数を、共通の底 \(c\) にそろえるための公式です。

例題1

\(\log_8 16\) を計算せよ。


▼ 解答

底を \(2\) にそろえます。

\(\log_8 16=\frac{\log_2 16}{\log_2 8}=\frac{4}{3}\)

\(\log_8 16=\frac{4}{3}\)

例題2

\(\log_2 3\times\log_3 8\) を計算せよ。


▼ 解答

\(\log_3 8\) の底を \(2\) にそろえます。

\(\log_2 3\times\log_3 8=\log_2 3\times\frac{\log_2 8}{\log_2 3}=\log_2 8=3\)

\(\log_2 3\times\log_3 8=3\)

生徒
生徒

もっと詳しく教えてください!

現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。

「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。

でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。

意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!

底がそろっていないと計算できない?

さん
さん

たとえば \(\log_8 16\) を計算してみよう。

前回までに学んだ対数の性質は、すべて底が同じことが前提でした。

でも \(\log_8 16\) は底が \(8\)、\(\log_2 3\times\log_3 8\) は底が \(2\) と \(3\) でバラバラです。

これでは、積の対数などの性質がそのまま使えません。

生徒
生徒

たしかに、底がちがうと計算できないですね…。

さん
さん

そこで登場するのが底の変換公式だよ。ちがう底を、好きな共通の底にそろえられるんだ。

底の変換公式とは?

さん
さん

公式はこれだよ。

\(\log_a b=\frac{\log_c b}{\log_c a}\)(ただし \(a,\ b,\ c\) は正の数、\(a\neq1\)、\(c\neq1\))。

ポイントは、もとの真数 \(b\) が分子、もとの底 \(a\) が分母にくることです。

新しい底 \(c\) は、自分の好きな数を選べます。

どんなときに使う?

使う場面は大きく2つあります。

1つ目は、\(\log_8 16\) のように底と真数がちがう数のときで、底をそろえると計算できるようになります。

2つ目は、\(\log_2 3\times\log_3 8\) のように底がバラバラの対数がまざっているときです。

使い方は2ステップ

まず、底を素数(\(2,\ 3,\ 5,\dots\))にそろえるのがコツです。

つぎに、前回学んだ対数の性質を使って、対数を「合体」させたり「分解」したりします。

例題で計算してみよう

例題1:底がちがう対数

例題1

\(\log_8 16\) を計算せよ。

さん
さん

\(8\) も \(16\) も \(2\) の累乗だね。だから底を \(2\) にそろえよう。

底の変換公式で、新しい底を \(2\) にします。

真数 \(16\) が分子、底 \(8\) が分母です。

\(\log_8 16=\frac{\log_2 16}{\log_2 8}\) となります。

\(\log_2 16=\log_2 2^{4}=4\)、\(\log_2 8=\log_2 2^{3}=3\) なので、答えは \(\frac{4}{3}\) です。

生徒
生徒

底を \(2\) にそろえたら計算できました!

例題2:底がバラバラの積

例題2

\(\log_2 3\times\log_3 8\) を計算せよ。

さん
さん

底が \(2\) と \(3\) でバラバラだね。片方の底をそろえよう。

\(\log_3 8\) の底を \(2\) に変換します。

真数 \(8\) が分子、底 \(3\) が分母なので、\(\log_3 8=\frac{\log_2 8}{\log_2 3}\) です。

これを代入すると、\(\log_2 3\times\log_3 8=\log_2 3\times\frac{\log_2 8}{\log_2 3}\) となります。

\(\log_2 3\) が約分で消えて、\(\log_2 8=3\) が残るので、答えは \(3\) です。

生徒
生徒

約分できるように底をそろえるのがポイントなんですね!

なぜ成り立つの?(証明)

さん
さん

ここは原理の話。とばして練習に進んでもOKだよ。

底の変換公式は、対数の定義と、前回の対数の性質(累乗の対数)から導けます。

\(\log_a b=p\) とおきます。

対数の定義から、これは \(a^{p}=b\) という意味です。

この両辺の、底 \(c\) の対数をとります。

すると \(\log_c a^{p}=\log_c b\) となります。

左辺に累乗の対数の性質 \(\log_c a^{p}=p\log_c a\) を使うと、\(p\log_c a=\log_c b\) です。

\(a\neq1\) より \(\log_c a\neq0\) なので、両辺を \(\log_c a\) で割って \(p=\frac{\log_c b}{\log_c a}\) を得ます。

もともと \(p=\log_a b\) だったので、\(\log_a b=\frac{\log_c b}{\log_c a}\) が成り立ちます。

練習問題

さん
さん

それじゃあ練習だよ。底をそろえて計算してみよう!

練習1

\(\log_4 8\) を計算せよ。

ヒントを見る

底を \(2\) にそろえます。\(\log_4 8=\frac{\log_2 8}{\log_2 4}\) の形です。

答えを見る

底を \(2\) に変換します。

\(\log_4 8=\frac{\log_2 8}{\log_2 4}=\frac{3}{2}\)

答え:\(\frac{3}{2}\)

練習2

\(\log_9 3\) を計算せよ。

ヒントを見る

底を \(3\) にそろえます。\(\log_9 3=\frac{\log_3 3}{\log_3 9}\) の形です。

答えを見る

底を \(3\) に変換します。

\(\log_9 3=\frac{\log_3 3}{\log_3 9}=\frac{1}{2}\)

答え:\(\frac{1}{2}\)

練習3

\(\log_3 2\times\log_2 27\) を計算せよ。

ヒントを見る

\(\log_2 27\) の底を \(3\) にそろえると、約分できます。

答えを見る

\(\log_2 27=\frac{\log_3 27}{\log_3 2}\) を代入します。

\(\log_3 2\times\log_2 27=\log_3 2\times\frac{\log_3 27}{\log_3 2}=\log_3 27=3\)

答え:\(3\)

練習4

\(\log_2 12-\log_4 18\) を計算せよ。

ヒントを見る

\(\log_4 18\) の底を \(2\) にそろえます。\(\log_4 18=\frac{\log_2 18}{2}\) となります。

答えを見る

まず \(\log_4 18\) を底 \(2\) に変換します。

\(\log_4 18=\frac{\log_2 18}{\log_2 4}=\frac{\log_2 18}{2}=\frac{1}{2}\log_2 18\)

\(\log_2 12-\frac{1}{2}\log_2 18=\log_2 12-\log_2\sqrt{18}=\log_2\frac{12}{\sqrt{18}}\)

\(\frac{12}{\sqrt{18}}=\frac{12}{3\sqrt{2}}=\frac{4}{\sqrt{2}}=2\sqrt{2}\) なので、\(\log_2 2\sqrt{2}=\log_2 2^{\frac{3}{2}}=\frac{3}{2}\)

答え:\(\frac{3}{2}\)

まとめ

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

底の変換公式

\(\log_a b=\frac{\log_c b}{\log_c a}\)(\(a,\ b,\ c\) は正、\(a\neq1\)、\(c\neq1\))

真数 \(b\) が分子、もとの底 \(a\) が分母。新しい底 \(c\) は自由に選べます。

コツは底を素数にそろえて、対数の性質で「合体」または「分解」することです。

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

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