
今日の板書はこれ!
関数 \(f(x)\) の導関数の定義
\(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\)
これは微分係数の定義 \(f'(a)=\lim_{h \to 0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}\) の \(a\) を \(x\) に置き換えたもの
記号:\(y’\)、\(\frac{dy}{dx}\)、\(\frac{d}{dx}f(x)\) / \(f(x)\) から \(f'(x)\) を求めることを微分するという
導関数の定義にしたがって、次の関数の導関数を求めよ。
(1) \(f(x)=x\) (2) \(f(x)=x^3\) (3) \(f(x)=C\)(\(C\) は定数)
▼ 解答
(1) \(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{(x+h)-x}{h}=\lim_{h \to 0}\frac{h}{h}=\lim_{h \to 0}1=\color{red}{1}\)
(2) \(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{(x+h)^3-x^3}{h}\)
\(=\lim_{h \to 0}\frac{(x^3+3hx^2+3h^2x+h^3)-x^3}{h}\)
\(=\lim_{h \to 0}\frac{3hx^2+3h^2x+h^3}{h}\)
\(=\lim_{h \to 0}(3x^2+3hx+h^2)=\color{red}{3x^2}\)
(3) \(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{C-C}{h}=\lim_{h \to 0}\frac{0}{h}=\lim_{h \to 0}0=\color{red}{0}\)

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。
でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!
「導関数」とは?

前回は、ある1点 \(x=a\) での接線の傾きを表す「微分係数 \(f'(a)\)」を学んだね。

点をひとつ決めるごとに、その場所の傾きが1つの数で出てくるやつですね。

そう。じゃあ、その \(a\) を「どこか特定の点」ではなく、動く文字 \(x\) に置き換えたらどうなると思う?
微分係数の定義は \(f'(a)=\lim_{h \to 0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}\) だったね。
この \(a\) を \(x\) に置き換えると、次の式になる。
これが導関数の定義だ。
\(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\)

\(f'(a)\) は「1点の傾き」=数 だったけど、\(f'(x)\) は \(x\) が動くから、\(x\) の関数 になるんだ。だから「導関数(=もとの関数から導かれる関数)」と呼ぶんだよ。

なるほど! \(x\) にいろんな値を入れれば、その場所その場所の傾きが全部わかる「傾きの関数」ってことか。
導関数の記号と「微分する」

導関数は \(f'(x)\) 以外にも、いくつかの書き方があるよ。全部同じ意味だから安心してね。
関数 \(y=f(x)\) の導関数は、次のように表す。
\(y’\)、 \(\frac{dy}{dx}\)、 \(\frac{d}{dx}f(x)\)
そして、関数 \(f(x)\) から導関数 \(f'(x)\) を求めることを 「微分する」 という。
これから何度も出てくる言葉だから、しっかり覚えよう。

「微分する」=「導関数を求める」なんですね。
定義にしたがって導関数を求めよう

では、定義の式 \(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\) にあてはめて計算してみよう。やることは前回の微分係数とほぼ同じだよ。
例題1:\(f(x)=x\) を微分する
導関数の定義にしたがって、\(f(x)=x\) の導関数を求めよ。
まず \(f(x+h)=x+h\) だから、定義の式に入れると次のようになる。
\(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{(x+h)-x}{h}=\lim_{h \to 0}\frac{h}{h}=\lim_{h \to 0}1=\color{red}{1}\)

\(\frac{h}{h}=1\) になって \(h\) が消えたね。だから極限は \(1\)。つまり \((x)’=1\) だ。
例題2:\(f(x)=x^3\) を微分する
導関数の定義にしたがって、\(f(x)=x^3\) の導関数を求めよ。
\(f(x+h)=(x+h)^3\) を展開してから、\(x^3\) を引くのがコツだよ。
\(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{(x+h)^3-x^3}{h}\)
\(=\lim_{h \to 0}\frac{(x^3+3hx^2+3h^2x+h^3)-x^3}{h}\)
分子の \(x^3\) どうしが消えて、残りは全部 \(h\) をふくむ。
だから分母の \(h\) で約分できる。
\(=\lim_{h \to 0}\frac{3hx^2+3h^2x+h^3}{h}\)
\(=\lim_{h \to 0}(3x^2+3hx+h^2)=\color{red}{3x^2}\)

最後に \(h \to 0\) とすると、\(h\) の入った項が消えて \(3x^2\) だけ残るんですね!

その通り。だから \((x^3)’=3x^2\)。次回学ぶ「微分の公式」の正体は、実はこの計算なんだよ。
例題3:\(f(x)=C\)(定数)を微分する
導関数の定義にしたがって、\(f(x)=C\)(\(C\) は定数)の導関数を求めよ。
定数関数は、\(x\) が変わっても値がずっと \(C\) のまま。
だから \(f(x+h)=C\)、\(f(x)=C\) だね。
\(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{C-C}{h}=\lim_{h \to 0}\frac{0}{h}=\lim_{h \to 0}0=\color{red}{0}\)

分子が \(C-C=0\) になるから、答えはいつでも \(0\)。定数を微分すると 0 になる、と覚えておこう。グラフが水平(傾き0)だからだね。
練習問題

では練習だよ。答えは折りたたみの中に入れておくね。まずは自分で解いてみよう!
導関数の定義にしたがって、次の関数の導関数を求めよ。
(1) \(f(x)=3x\) (2) \(f(x)=-x^2\)
答えを見る
(1) \(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{3(x+h)-3x}{h}=\lim_{h \to 0}\frac{3h}{h}=\lim_{h \to 0}3=\color{red}{3}\)
(2) \(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{-(x+h)^2-(-x^2)}{h}\)
\(=\lim_{h \to 0}\frac{-(x^2+2hx+h^2)+x^2}{h}\)
\(=\lim_{h \to 0}\frac{-2hx-h^2}{h}=\lim_{h \to 0}(-2x-h)=\color{red}{-2x}\)
まとめ:導関数の定義

さて、今回のまとめだよ!
導関数の定義:\(f'(x)=\lim_{h \to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\)
微分係数の定義の \(a\) を \(x\) に置き換えたもの。答えは \(x\) の式(関数)になる
記号は \(y’\)、\(\frac{dy}{dx}\)、\(\frac{d}{dx}f(x)\)。\(f(x)\) から \(f'(x)\) を求めることを「微分する」という
定数を微分すると 0(\(C’=0\))

微分係数の \(a\) を \(x\) にするだけで、傾きの「関数」になるのがスッキリわかった!





コメント