
今日の板書はこれ!
\(10\) を底とする対数 \(\log_{10}N\) を 常用対数 という。
\(0<N<1\) の小さい数で、小数第何位に初めて \(0\) でない数字が現れるかを 小数首位 という。
小数首位のしくみ:\(10^{-k}\leq N<10^{-k+1}\) のとき、\(N\) の小数首位は 小数第 \(k\) 位。
小数首位を求めることは、その数が \(10\) の何乗かを求めること。つまり \(\log_{10}N\) を計算すればよい。
\(\left(\frac{1}{3}\right)^{30}\) を小数で表すと、小数第何位に初めて \(0\) でない数字が現れるか。ただし \(\log_{10}3=0.4771\) とする。
▼ 解答
\(\log_{10}\left(\frac{1}{3}\right)^{30}=-30\log_{10}3=-30\times0.4771=-14.313\)
よって \(\left(\frac{1}{3}\right)^{30}=10^{-14.313}\) であり、\(10^{-15}<10^{-14.313}<10^{-14}\) だから 小数第15位。

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。
でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!
小数首位ってなに?

前回は大きな数の「桁数」を常用対数で求めたよね。今回はその逆で、\(0\) と \(1\) のあいだの とても小さい数 を考えるよ。

小さすぎて、0.000… って 0 がずらっと並ぶやつ…?

そう。たとえば \(\left(\frac{1}{2}\right)^{20}\) を小数にすると \(0.00000095\cdots\) のように、しばらく \(0\) が続いてから初めて \(0\) でない数字が出てくるんだ。
この「初めて \(0\) でない数字が現れる位」のことを 小数首位 と呼びます。

小数第何位で最初のちゃんとした数字が出るか、ってことか!
小数首位はどこで切り替わる?

まず、小数首位がどこで切り替わるのかを見てみよう。
\(0.1\) から \(0.9\) までは小数第1位、\(0.01\) から \(0.09\) までは小数第2位、\(0.001\) から \(0.009\) までは小数第3位です。

これを \(10\) のべき乗で書き直すと、小数第1位は \(10^{-1}\) 以上 \(10^{0}\) 未満、小数第2位は \(10^{-2}\) 以上 \(10^{-1}\) 未満、小数第3位は \(10^{-3}\) 以上 \(10^{-2}\) 未満、というふうにピタリと対応します。

あっ、小数首位と 10 の指数が連動してる!

一般に \(10^{-k}\leq N<10^{-k+1}\) を満たすとき、\(N\) の小数首位は 小数第 \(k\) 位 になるよ。
おもしろいことに、指数が \(-14.313\) のように整数でなくても、\(10^{-15}\) 以上 \(10^{-14}\) 未満に入っていれば小数首位は第15位だと分かります。
小数首位を求める=「10の何乗か」を求める

ここが今日いちばんのポイント。小数首位を求めることは、その数が \(10\) の何乗かを求めること と同じなんだ。
ある数 \(N\) が \(10\) の何乗であるか、つまり \(10^{P}=N\) の \(P\) は、対数の定義から \(P=\log_{10}N\) で求められます。

だから、小数首位を数えたいときは、まず 常用対数 \(\log_{10}N\) を計算 して、それがどの整数と整数のあいだにあるかを見ればいいんだ。
例題1:(1/3)³⁰ の小数首位
\(\left(\frac{1}{3}\right)^{30}\) を小数で表すと、小数第何位に初めて \(0\) でない数字が現れるか。ただし \(\log_{10}3=0.4771\) とする。
考え方

まずは \(\left(\frac{1}{3}\right)^{30}\) の常用対数をとって、「\(10\) の何乗か」を調べよう。分数やべき乗は 対数の性質 を使うとスッと外せるよ。
\(\left(\frac{1}{3}\right)^{30}\) は \(3^{-30}\) と書けるから、\(\log_{10}\left(\frac{1}{3}\right)^{30}=\log_{10}3^{-30}=-30\log_{10}3\) となります。
解いてみよう
\(\log_{10}\left(\frac{1}{3}\right)^{30}=-30\log_{10}3=-30\times0.4771=-14.313\)
よって \(\left(\frac{1}{3}\right)^{30}=10^{-14.313}\) です。
\(-14.313\) は \(-15\) と \(-14\) のあいだの数なので、\(10^{-15}<10^{-14.313}<10^{-14}\)。
したがって \(\left(\frac{1}{3}\right)^{30}\) の小数首位は 小数第15位。

0 が14個続いたあと、15番目で初めて 0 じゃない数字が出るんだね!
練習にチャレンジ
考え方は例題とまったく同じ。
常用対数をとって「10 の何乗か」を調べるだけです。

符号の計算をていねいに。マイナスの掛け算に気をつけてね。
\(\left(\frac{1}{2}\right)^{20}\) を小数で表すと、小数第何位に初めて \(0\) でない数字が現れるか。ただし \(\log_{10}2=0.3010\) とする。
答えを見る
\(\log_{10}\left(\frac{1}{2}\right)^{20}=\log_{10}2^{-20}=-20\log_{10}2=-20\times0.3010=-6.020\)
よって \(\left(\frac{1}{2}\right)^{20}=10^{-6.020}\) で、\(10^{-7}<10^{-6.020}<10^{-6}\)。
したがって小数首位は 小数第7位。
まとめ:常用対数と小数首位

さて、今回のまとめだよ!
\(10\) を底とする対数 \(\log_{10}N\) を 常用対数 という。
\(10^{-k}\leq N<10^{-k+1}\) を満たすとき、\(N\) の小数首位は 小数第 \(k\) 位。
とても小さい数の小数首位は、まず 常用対数をとって「\(10\) の何乗か」を調べれば求められる。桁数のときと考え方はまったく同じ。

また一つ賢くなった!





コメント