
今日の板書はこれ!
導関数を求めるのに、毎回極限計算をしなくてもOK!次の3つの微分公式を使えばラクに求められる。
公式[1] \((x^n)’=nx^{n-1}\) (\(n\) は自然数)
公式[2] \((C)’=0\) (\(C\) は定数)
公式[3] \(\{kf(x)+lg(x)\}’=kf'(x)+lg'(x)\) (\(k,\,l\) は定数)
→ 多項式は項ごとに変数部分を微分すればよい。
\(y=3x^2-4x+2\) を微分せよ。
▼ 解答
\(y’=3(x^2)’-4(x)’+(2)’\)
\(\quad=3\cdot2x-4\cdot1+0\)
\(\quad=6x-4\)
\(f(x)=-x^2+4x+1\) について、\(x=-1\) における微分係数を求めよ。
▼ 解答
\(f'(x)=-2x+4\)
\(f'(-1)=-2\cdot(-1)+4=\)\(6\)

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。
でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!
「微分公式」とは?

前回は「導関数の定義」で、極限を使って導関数を求めたね。

できたけど…正直、毎回あの極限計算をするのはしんどいです。

その気持ち、よ〜く分かる!そこで登場するのが微分公式。これを使えば、極限計算なしでパッと導関数が求められるようになるよ。
前回、\(y=x^3\) の導関数を定義にしたがって計算すると \(y’=3x^2\) になった。
実はこれ、\(x^3\) の「指数の3」が前に下りて、指数が1減って \(3x^{2}\) になっている。
この規則性をまとめたのが微分公式だ。

前回の「導関数の定義」を忘れちゃった人は、先にこちらで復習しておこう。
公式[1]:\(x\) の累乗の微分
1つ目は、\(x^n\) の形(\(n\) は自然数)の微分公式だ。
\((x^n)’=nx^{n-1}\)

言葉にすると、「指数を前に下ろして、指数を1減らす」だよ。
たとえば \((x^2)’=2x\)、\((x^3)’=3x^2\)、\((x^5)’=5x^4\) となる。
\(x\) 自身は \(x^1\) なので \((x)’=1\cdot x^{0}=1\) だ。
公式[2]:定数の微分
2つ目は、\(C\)(定数)の微分公式だ。
\((C)’=0\)

定数のグラフは横一直線。傾き(変化の割合)がずっと0だから、微分すると0になるんだ。
公式[3]:定数倍と和・差(項ごとに微分)
3つ目は、いくつかの関数を定数倍して足し引きした形の微分公式だ。
\(\{kf(x)+lg(x)\}’=kf'(x)+lg'(x)\)

むずかしく見えるけど、要は「各項をバラバラに微分してOK」ということ。定数倍はそのまま前に残るよ。
この[3]のおかげで、\(3x^2-4x+2\) のような多項式も、\(3x^2\)・\(-4x\)・\(2\) と項ごとに分けて微分できる。
公式を使って導関数を求めよう

さっそく公式を使って、いろいろな関数の導関数を求めてみよう!
例題1:単項式の微分
次の関数の導関数を求めよ。(1)\(y=x^4\) (2)\(y=x^5\)
公式[1]をそのまま使う。
指数を前に下ろして、指数を1減らせばよい。
(1)\(y’=\)\(4x^3\)
(2)\(y’=\)\(5x^4\)

指数を下ろして1減らすだけ!これなら暗算でもいけそう。
例題2:定数の微分
関数 \(y=2\) の導関数を求めよ。
公式[2]より、定数を微分すると0になる。
\(y’=\)\(0\)
例題3:多項式の微分
関数 \(y=3x^2-4x+2\) の導関数を求めよ。

公式[3]で項ごとに分け、公式[1][2]で1項ずつ微分していくよ。
\(y’=3(x^2)’-4(x)’+(2)’\)
\(\quad=3\cdot2x-4\cdot1+0\)
\(\quad=6x-4\)

\(x^2\) は \(2x\)、\(x\) は \(1\)、定数の \(2\) は \(0\)。あとは定数倍を掛けて足すだけだね。
例題4:積は展開してから微分
関数 \(y=x(x+1)(x-2)\) の導関数を求めよ。

カッコの積のままだと、どう微分すればいいんですか?

この段階では積のまま微分する公式は習っていないので、まず展開して多項式にしてしまおう。
まず展開する。
\((x+1)(x-2)=x^2-x-2\) だから、
\(y=x(x^2-x-2)=x^3-x^2-2x\)
あとは項ごとに微分すればよい。
\(y’=3x^2-2x-2\)
微分係数は「導関数に代入」で求める

導関数が求められると、微分係数 \(f'(a)\)もラクに求められるよ。
前回は、微分係数 \(f'(a)\) を極限の定義から計算した。
でも導関数 \(f'(x)\) さえ求めてしまえば、あとは \(x\) に \(a\) を代入するだけでよい。
例題5:微分係数を求める
関数 \(f(x)=-x^2+4x+1\) について、\(x=-1\) における微分係数を求めよ。
まず導関数を求める。
\(f'(x)=-2x+4\)
次に、この \(f'(x)\) に \(x=-1\) を代入する。
\(f'(-1)=-2\cdot(-1)+4=2+4=\)\(6\)

導関数を先に作っておけば、あとは代入だけ。極限を毎回やるより断然ラクだ!
練習問題

それじゃあ、公式を使って自分で微分してみよう!答えは「答えを見る」を押すと確認できるよ。
次の関数を微分せよ。
(1)\(y=-3x^2+x-2\) (2)\(y=4x^3-2x^2-5x\)
(3)\(y=-x^4-x+3\) (4)\(y=\frac{3}{2}x^2+\frac{4}{3}x-\frac{1}{8}\)
答えを見る
(1)\(y’=\)\(-6x+1\)
(2)\(y’=\)\(12x^2-4x-5\)
(3)\(y’=\)\(-4x^3-1\)
(4)\(y’=\)\(3x+\frac{4}{3}\)
\(a,\,b,\,c\) を定数とするとき、関数 \(y=ax^2+bx+c\) を微分せよ。
答えを見る
項ごとに微分する。\(ax^2\) は \(2ax\)、\(bx\) は \(b\)、定数 \(c\) は \(0\)。
\(y’=\)\(2ax+b\)
まとめ:微分公式

さて、今回のまとめだよ!
公式[1] \((x^n)’=nx^{n-1}\) … 指数を前に下ろして、指数を1減らす
公式[2] \((C)’=0\) … 定数を微分すると0
公式[3] \(\{kf(x)+lg(x)\}’=kf'(x)+lg'(x)\) … 定数倍・和・差は項ごとに微分
積の形は展開してから微分する。
微分係数は、導関数に \(x\) の値を代入すれば求められる。

また一つ賢くなった!






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