
今日の板書はこれ!
定積分の定義 関数 \(f(x)\) の原始関数の1つを \(F(x)\) とするとき、
\(\int_a^b f(x)\,dx=\left[F(x)\right]_a^b=F(b)-F(a)\)
\(a\) をこの定積分の下端、\(b\) を上端、\(a\leq x\leq b\) を積分区間という。
積分定数 \(C\) は \(\{F(b)+C\}-\{F(a)+C\}\) で消えるので、定積分では \(C\) を考えなくてよい。
定積分 \(\int_1^2 x^2\,dx\) を求めよ。
▼ 解答
\(\int_1^2 x^2\,dx=\left[\frac{1}{3}x^3\right]_1^2\)
\(=\frac{1}{3}\cdot 2^3-\frac{1}{3}\cdot 1^3\)
\(=\frac{8}{3}-\frac{1}{3}=\)\(\frac{7}{3}\)
別解 定数 \(\frac{1}{3}\) を \(\left[\ \right]\) の外に出すと、
\(\int_1^2 x^2\,dx=\frac{1}{3}\left[x^3\right]_1^2\)
\(=\frac{1}{3}(2^3-1^3)=\frac{1}{3}(8-1)=\)\(\frac{7}{3}\)

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現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
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定積分とは?

前回までは、微分の逆をたどる「不定積分」を学んだね。今回は、その原始関数を使って「1つの数」を出す計算、定積分を学ぶよ。

原始関数から数が出てくるんですか?

そう!まずは具体的な関数で試してみよう。
具体例:2x を 1 から 3 まで積分する
関数 \(f(x)=2x\) で考えてみます。
\(2x\) の原始関数は \(x^2+C\) です。
この原始関数に \(x=3\) を代入した値 から、\(x=1\) を代入した値 を引いてみます。
\((3^2+C)-(1^2+C)=9-1=8\)
このように計算した値 \(8\) を、\(2x\) の 1 から 3 までの定積分といい、次のように書きます。
\(\int_1^3 2x\,dx=8\)

あれ、C が引き算で消えてます!

いいところに気づいたね!C にどんな数を入れても、同じ C どうしの引き算になるから必ず消えるんだ。
たとえば原始関数として \(x^2+5\) を選んでも、\((3^2+5)-(1^2+5)=14-6=8\) となり、答えは変わりません。
つまり、定積分の値は原始関数の選び方によらないので、積分定数 \(C\) は考えなくてよいのです。
文字で一般化する
いまの計算を文字で表します。
関数 \(f(x)\) の原始関数の1つを \(F(x)\) とすると、定積分は「\(F(x)\) に \(b\) を代入した値」から「\(F(x)\) に \(a\) を代入した値」を引いたものです。
\(\int_a^b f(x)\,dx=\left[F(x)\right]_a^b\)
\(=F(b)-F(a)\)
途中の \(\left[F(x)\right]_a^b\) は、「\(F(b)-F(a)\) を計算する」という意味の記号です。
原始関数を求めたら、まず大かっこでくくって上下に数を書き、そのあと代入して引き算をします。
また、\(\int\) の下に書く \(a\) を下端、上に書く \(b\) を上端、\(a\leq x\leq b\) を積分区間といいます。

引き算は「上端 − 下端」の順番だよ。逆にすると符号が反対になってしまうから注意しよう。
不定積分と定積分のちがい
不定積分 \(\int f(x)\,dx\) の答えは \(F(x)+C\) という関数でした。
一方、定積分 \(\int_a^b f(x)\,dx\) の答えは \(F(b)-F(a)\) という1つの数になります。

名前は似ているけど、出てくるものが全然ちがうんですね!

そうなんだ。この「数」が何を表しているのかは、あとで学ぶ面積の話につながっていくよ。
例題1:定積分を計算しよう
定積分 \(\int_1^2 x^2\,dx\) を求めよ。
考え方
まず \(x^2\) の原始関数を求めます。
公式 \(\int x^n\,dx=\frac{1}{n+1}x^{n+1}+C\) より、原始関数は \(\frac{1}{3}x^3\) です。
定積分なので \(C\) は書きません。
あとは 上端 2 を代入した値から下端 1 を代入した値を引く だけです。
解いてみよう
\(\int_1^2 x^2\,dx=\left[\frac{1}{3}x^3\right]_1^2\)
上端 2 と下端 1 をそれぞれ代入して引くと、\(\frac{1}{3}\cdot 2^3-\frac{1}{3}\cdot 1^3=\frac{8}{3}-\frac{1}{3}\) となるので、答えは \(\frac{7}{3}\) です。
別解:定数を外に出す

分数が何回も出てきて面倒だよね。係数の 1/3 は、大かっこの外に出してしまおう。
\(\left[\frac{1}{3}x^3\right]_1^2\) は \(\frac{1}{3}\cdot 2^3-\frac{1}{3}\cdot 1^3\) なので、共通の \(\frac{1}{3}\) でくくると \(\frac{1}{3}(2^3-1^3)\) になります。
これを最初から \(\frac{1}{3}\left[x^3\right]_1^2\) と書くのが別解です。
\(\int_1^2 x^2\,dx=\frac{1}{3}\left[x^3\right]_1^2=\frac{1}{3}(8-1)=\frac{7}{3}\)
分数の計算が1回で済むので、係数は外に出してから代入すると計算ミスが減ります。

どっちで計算しても同じ答えになりました!
練習問題

(3) は負の数の4乗、(4) は下端のほうが大きい定積分だよ。どちらも定義どおり「上端 − 下端」で計算すれば大丈夫!
次の定積分を求めよ。
(1) \(\int_1^3 x\,dx\)
(2) \(\int_{-1}^2 x^2\,dx\)
(3) \(\int_{-2}^1 x^3\,dx\)
(4) \(\int_3^0 2\,dx\)
答えを見る
(1) \(\int_1^3 x\,dx=\left[\frac{1}{2}x^2\right]_1^3\)
\(=\frac{1}{2}(3^2-1^2)=\frac{1}{2}(9-1)=\)\(4\)
(2) \(\int_{-1}^2 x^2\,dx=\left[\frac{1}{3}x^3\right]_{-1}^2\)
\(=\frac{1}{3}\{2^3-(-1)^3\}\)
\(=\frac{1}{3}(8+1)=\)\(3\)
(3) \(\int_{-2}^1 x^3\,dx=\left[\frac{1}{4}x^4\right]_{-2}^1\)
\(=\frac{1}{4}\{1^4-(-2)^4\}\)
\(=\frac{1}{4}(1-16)=\)\(-\frac{15}{4}\)
(4) \(\int_3^0 2\,dx=\left[2x\right]_3^0\)
\(=2\cdot 0-2\cdot 3=\)\(-6\)
まとめ:定積分の定義

さて、今回のまとめだよ!
関数 \(f(x)\) の原始関数の1つを \(F(x)\) とするとき、
\(\int_a^b f(x)\,dx=\left[F(x)\right]_a^b\)
\(=F(b)-F(a)\)
\(a\) を下端、\(b\) を上端、\(a\leq x\leq b\) を積分区間という。
計算の手順 原始関数 \(F(x)\) を求め、上端 \(b\) を代入した値から下端 \(a\) を代入した値を引く。
積分定数 \(C\) は引き算で消えるので、定積分では考えなくてよい。
不定積分は関数であるが、定積分は1つの数になる。

また一つ賢くなった!






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