【数学Ⅱ】積分03:定積分の定義

定積分の定義 積分
さん
さん

今日の板書はこれ!

定積分の定義

定積分の定義 関数 \(f(x)\) の原始関数の1つを \(F(x)\) とするとき、

\(\int_a^b f(x)\,dx=\left[F(x)\right]_a^b=F(b)-F(a)\)

\(a\) をこの定積分の下端、\(b\) を上端、\(a\leq x\leq b\) を積分区間という。

積分定数 \(C\) は \(\{F(b)+C\}-\{F(a)+C\}\) で消えるので、定積分では \(C\) を考えなくてよい。

例題1

定積分 \(\int_1^2 x^2\,dx\) を求めよ。


▼ 解答

\(\int_1^2 x^2\,dx=\left[\frac{1}{3}x^3\right]_1^2\)
\(=\frac{1}{3}\cdot 2^3-\frac{1}{3}\cdot 1^3\)
\(=\frac{8}{3}-\frac{1}{3}=\)\(\frac{7}{3}\)

別解 定数 \(\frac{1}{3}\) を \(\left[\ \right]\) の外に出すと、

\(\int_1^2 x^2\,dx=\frac{1}{3}\left[x^3\right]_1^2\)
\(=\frac{1}{3}(2^3-1^3)=\frac{1}{3}(8-1)=\)\(\frac{7}{3}\)

生徒
生徒

もっと詳しく願いします!!

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定積分とは?

さん
さん

前回までは、微分の逆をたどる「不定積分」を学んだね。今回は、その原始関数を使って「1つの数」を出す計算、定積分を学ぶよ。

生徒
生徒

原始関数から数が出てくるんですか?

さん
さん

そう!まずは具体的な関数で試してみよう。

具体例:2x を 1 から 3 まで積分する

関数 \(f(x)=2x\) で考えてみます。

\(2x\) の原始関数は \(x^2+C\) です。

この原始関数に \(x=3\) を代入した値 から、\(x=1\) を代入した値 を引いてみます。

\((3^2+C)-(1^2+C)=9-1=8\)

このように計算した値 \(8\) を、\(2x\) の 1 から 3 までの定積分といい、次のように書きます。

\(\int_1^3 2x\,dx=8\)

生徒
生徒

あれ、C が引き算で消えてます!

さん
さん

いいところに気づいたね!C にどんな数を入れても、同じ C どうしの引き算になるから必ず消えるんだ。

たとえば原始関数として \(x^2+5\) を選んでも、\((3^2+5)-(1^2+5)=14-6=8\) となり、答えは変わりません。

つまり、定積分の値は原始関数の選び方によらないので、積分定数 \(C\) は考えなくてよいのです。

文字で一般化する

いまの計算を文字で表します。

関数 \(f(x)\) の原始関数の1つを \(F(x)\) とすると、定積分は「\(F(x)\) に \(b\) を代入した値」から「\(F(x)\) に \(a\) を代入した値」を引いたものです。

\(\int_a^b f(x)\,dx=\left[F(x)\right]_a^b\)
\(=F(b)-F(a)\)

途中の \(\left[F(x)\right]_a^b\) は、「\(F(b)-F(a)\) を計算する」という意味の記号です。

原始関数を求めたら、まず大かっこでくくって上下に数を書き、そのあと代入して引き算をします。

また、\(\int\) の下に書く \(a\) を下端、上に書く \(b\) を上端、\(a\leq x\leq b\) を積分区間といいます。

さん
さん

引き算は「上端 − 下端」の順番だよ。逆にすると符号が反対になってしまうから注意しよう。

不定積分と定積分のちがい

不定積分 \(\int f(x)\,dx\) の答えは \(F(x)+C\) という関数でした。

一方、定積分 \(\int_a^b f(x)\,dx\) の答えは \(F(b)-F(a)\) という1つの数になります。

生徒
生徒

名前は似ているけど、出てくるものが全然ちがうんですね!

さん
さん

そうなんだ。この「数」が何を表しているのかは、あとで学ぶ面積の話につながっていくよ。

例題1:定積分を計算しよう

例題1

定積分 \(\int_1^2 x^2\,dx\) を求めよ。

考え方

まず \(x^2\) の原始関数を求めます。

公式 \(\int x^n\,dx=\frac{1}{n+1}x^{n+1}+C\) より、原始関数は \(\frac{1}{3}x^3\) です。

定積分なので \(C\) は書きません。

あとは 上端 2 を代入した値から下端 1 を代入した値を引く だけです。

解いてみよう

\(\int_1^2 x^2\,dx=\left[\frac{1}{3}x^3\right]_1^2\)

上端 2 と下端 1 をそれぞれ代入して引くと、\(\frac{1}{3}\cdot 2^3-\frac{1}{3}\cdot 1^3=\frac{8}{3}-\frac{1}{3}\) となるので、答えは \(\frac{7}{3}\) です。

別解:定数を外に出す

さん
さん

分数が何回も出てきて面倒だよね。係数の 1/3 は、大かっこの外に出してしまおう。

\(\left[\frac{1}{3}x^3\right]_1^2\) は \(\frac{1}{3}\cdot 2^3-\frac{1}{3}\cdot 1^3\) なので、共通の \(\frac{1}{3}\) でくくると \(\frac{1}{3}(2^3-1^3)\) になります。

これを最初から \(\frac{1}{3}\left[x^3\right]_1^2\) と書くのが別解です。

\(\int_1^2 x^2\,dx=\frac{1}{3}\left[x^3\right]_1^2=\frac{1}{3}(8-1)=\frac{7}{3}\)

分数の計算が1回で済むので、係数は外に出してから代入すると計算ミスが減ります。

生徒
生徒

どっちで計算しても同じ答えになりました!

練習問題

さん
さん

(3) は負の数の4乗、(4) は下端のほうが大きい定積分だよ。どちらも定義どおり「上端 − 下端」で計算すれば大丈夫!

練習1

次の定積分を求めよ。
(1) \(\int_1^3 x\,dx\)
(2) \(\int_{-1}^2 x^2\,dx\)
(3) \(\int_{-2}^1 x^3\,dx\)
(4) \(\int_3^0 2\,dx\)

答えを見る

(1) \(\int_1^3 x\,dx=\left[\frac{1}{2}x^2\right]_1^3\)
\(=\frac{1}{2}(3^2-1^2)=\frac{1}{2}(9-1)=\)\(4\)

(2) \(\int_{-1}^2 x^2\,dx=\left[\frac{1}{3}x^3\right]_{-1}^2\)
\(=\frac{1}{3}\{2^3-(-1)^3\}\)
\(=\frac{1}{3}(8+1)=\)\(3\)

(3) \(\int_{-2}^1 x^3\,dx=\left[\frac{1}{4}x^4\right]_{-2}^1\)
\(=\frac{1}{4}\{1^4-(-2)^4\}\)
\(=\frac{1}{4}(1-16)=\)\(-\frac{15}{4}\)

(4) \(\int_3^0 2\,dx=\left[2x\right]_3^0\)
\(=2\cdot 0-2\cdot 3=\)\(-6\)

まとめ:定積分の定義

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

定積分の定義

関数 \(f(x)\) の原始関数の1つを \(F(x)\) とするとき、

\(\int_a^b f(x)\,dx=\left[F(x)\right]_a^b\)
\(=F(b)-F(a)\)

\(a\) を下端、\(b\) を上端、\(a\leq x\leq b\) を積分区間という。

計算の手順 原始関数 \(F(x)\) を求め、上端 \(b\) を代入した値から下端 \(a\) を代入した値を引く。

積分定数 \(C\) は引き算で消えるので、定積分では考えなくてよい。

不定積分は関数であるが、定積分は1つの数になる。

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

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