【数学Ⅱ】指数関数と対数関数03:累乗根の性質

指数関数と対数関数
さん
さん

今日の板書はこれ!

累乗根の性質(a, b は正、m・n・p は正の整数)

[1] \(\sqrt[n]{a^n}=(\sqrt[n]{a})^n=a\) (例)\(\sqrt[3]{5^3}=5\)

[2] \(\sqrt[n]{a}\,\sqrt[n]{b}=\sqrt[n]{ab}\)、\(\frac{\sqrt[n]{a}}{\sqrt[n]{b}}=\sqrt[n]{\frac{a}{b}}\)

[3] \((\sqrt[n]{a})^m=\sqrt[n]{a^m}\) (例)\((\sqrt{3})^5=\sqrt{3^5}\)

[4] \(\sqrt[m]{\sqrt[n]{a}}=\sqrt[mn]{a}\) (例)\(\sqrt{\sqrt{3}}=\sqrt[4]{3}\)

[5] \(\sqrt[n]{a^m}=\sqrt[np]{a^{mp}}\) (例)\(\sqrt{3}=\sqrt[6]{27}\)

生徒
生徒

もっと詳しく願いします!!

現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?教科書や参考書を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。

このサイトでは、私が受けた質問やつまずきポイントをもとに、意味から理解できるように解説していきます。

累乗根の計算をやってみよう

さん
さん

例えば、\(\sqrt[3]{2}\times\sqrt[3]{4}\) っていくつになると思う?

例題1

次の値を計算せよ。
\(\sqrt[3]{2}\times\sqrt[3]{4}\)

生徒
生徒

\(\sqrt[3]{2}\) も \(\sqrt[3]{4}\) もキリのいい数じゃないのに、計算できるんですか?

さん
さん

それが、なんと ちょうど 2 になるんだ。カギは「累乗根の性質」。順番に見ていこう。

累乗根の計算に使う5つの性質

累乗根の計算では、次の5つの性質を使います。

ここで a, b は正の数m, n, p は正の整数 とします。

累乗根そのものの意味(n乗すると a になる数)については、(前回の「累乗根の定義」の記事)で解説しています。

① n乗根とn乗は打ち消し合う

性質[1]は \(\sqrt[n]{a^n}=(\sqrt[n]{a})^n=a\) です。

n乗根とn乗は逆の操作なので、続けて行うと打ち消し合って元の a にもどります。

例えば \(\sqrt[3]{5^3}=5\) のようになります。

② かけ算・わり算は根号の中でまとめられる

性質[2]は \(\sqrt[n]{a}\,\sqrt[n]{b}=\sqrt[n]{ab}\)、そして \(\frac{\sqrt[n]{a}}{\sqrt[n]{b}}=\sqrt[n]{\frac{a}{b}}\) です。

根号の指数(n)が同じなら、中身どうしをかけたり割ったりして1つの根号にまとめられます。

例えば \(\sqrt{2}\,\sqrt{3}=\sqrt{6}\)、\(\sqrt[3]{2}\,\sqrt[3]{5}=\sqrt[3]{10}\) です。

③ 累乗は根号の中に入れられる

性質[3]は \((\sqrt[n]{a})^m=\sqrt[n]{a^m}\) です。

根号の外にある累乗は、そのまま中身の指数にできます。

例えば \((\sqrt{3})^5=\sqrt{3^5}\)、\((\sqrt[3]{2})^4=\sqrt[3]{2^4}\) です。

④ 「根号の中の根号」は指数のかけ算

性質[4]は \(\sqrt[m]{\sqrt[n]{a}}=\sqrt[mn]{a}\) です。

根号が二重になっているときは、外と中の指数をかけ算して1つの根号にまとめられます。

例えば \(\sqrt{\sqrt{3}}=\sqrt[4]{3}\)、\(\sqrt[3]{\sqrt[4]{2}}=\sqrt[12]{2}\) です。

⑤ 根号の指数と中身の指数は約分できる

性質[5]は \(\sqrt[n]{a^m}=\sqrt[np]{a^{mp}}\) です。

根号の指数 n と中身の指数 m に同じ数 p をかけても値は変わりません。

逆にいえば、共通の数で約分できます。

例えば \(\sqrt{3}=\sqrt[6]{27}\)(指数を3倍)、\(\sqrt[3]{2}=\sqrt[6]{4}\) です。

生徒
生徒

性質がたくさんあって混乱しそう…

さん
さん

大丈夫。実際の計算で使うのは 「中身をまとめる」「指数を約分する」 がほとんどだよ。例題で慣れよう。

実際に計算してみよう

さん
さん

さっきの \(\sqrt[3]{2}\times\sqrt[3]{4}\) から片づけよう。

例題1

\(\sqrt[3]{2}\times\sqrt[3]{4}\)

性質[2]で根号の中をまとめると、\(\sqrt[3]{2}\times\sqrt[3]{4}=\sqrt[3]{2\times4}=\sqrt[3]{8}\) です。

8は \(2^3\) なので、性質[1]より \(\sqrt[3]{8}=\sqrt[3]{2^3}=2\) となります。

例題2

\(\frac{\sqrt[3]{12}}{\sqrt[3]{3}}\)

性質[2]の割り算で中身をまとめると、\(\frac{\sqrt[3]{12}}{\sqrt[3]{3}}=\sqrt[3]{\frac{12}{3}}=\sqrt[3]{4}\) となり、答えは \(\sqrt[3]{4}\) です。

例題3

\((\sqrt[4]{5})^3\)

性質[3]で外の累乗を中に入れると、\((\sqrt[4]{5})^3=\sqrt[4]{5^3}=\sqrt[4]{125}\) となり、答えは \(\sqrt[4]{125}\) です。

例題4

\(\sqrt[3]{\sqrt{27}}\)

まず性質[4]で二重根号を1つにまとめます。

外の指数3と中の指数2をかけて、\(\sqrt[3]{\sqrt{27}}=\sqrt[6]{27}\) です。

27は \(3^3\) なので \(\sqrt[6]{27}=\sqrt[6]{3^3}\) となり、性質[5]で指数を3で約分すると \(\sqrt[6]{3^3}=\sqrt{3}\) です。

生徒
生徒

性質を当てはめるだけで、こんなにスッキリするんですね!

さん
さん

そう。中身をまとめる指数を約分する の流れが基本だよ。

練習問題

さん
さん

それぞれ計算してみよう。答えとヒントは折りたたみの中にあるよ。

練習1

次の式を計算せよ。
\(\sqrt[3]{3}\times\sqrt[3]{9}\)

ヒントを見る

性質[2]で根号の中をまとめよう。\(3\times9=27\) だよ。

答えを見る

\(\sqrt[3]{3}\times\sqrt[3]{9}=\sqrt[3]{27}\)
\(\phantom{\sqrt[3]{3}\times\sqrt[3]{9}}=\sqrt[3]{3^3}=3\)

練習2

\(\frac{\sqrt[4]{32}}{\sqrt[4]{2}}\)

ヒントを見る

性質[2]の割り算。\(32\div2=16\) を使おう。

答えを見る

\(\frac{\sqrt[4]{32}}{\sqrt[4]{2}}=\sqrt[4]{16}\)
\(\phantom{\frac{\sqrt[4]{32}}{\sqrt[4]{2}}}=\sqrt[4]{2^4}=2\)

練習3

\((\sqrt[3]{5})^2\)

ヒントを見る

性質[3]で、外の2乗を中に入れよう。

答えを見る

\((\sqrt[3]{5})^2=\sqrt[3]{5^2}=\sqrt[3]{25}\)

練習4

\(\sqrt[4]{\sqrt[3]{12}}\)

ヒントを見る

性質[4]で、外の指数4と中の指数3をかけよう。

答えを見る

\(\sqrt[4]{\sqrt[3]{12}}=\sqrt[4\times3]{12}=\sqrt[12]{12}\)

練習5

\(\sqrt[8]{16}\)

ヒントを見る

\(16=2^4\)。性質[5]で指数を約分しよう。

答えを見る

\(\sqrt[8]{16}=\sqrt[8]{2^4}\)
\(\phantom{\sqrt[8]{16}}=\sqrt[2]{2}=\sqrt{2}\)

まとめ:累乗根の性質

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

累乗根の性質のまとめ

累乗根の計算は、次の5つの性質が土台です(a, b は正、m, n, p は正の整数)。

[1] \(\sqrt[n]{a^n}=a\)

[2] \(\sqrt[n]{a}\,\sqrt[n]{b}=\sqrt[n]{ab}\)、\(\frac{\sqrt[n]{a}}{\sqrt[n]{b}}=\sqrt[n]{\frac{a}{b}}\)

[3] \((\sqrt[n]{a})^m=\sqrt[n]{a^m}\)

[4] \(\sqrt[m]{\sqrt[n]{a}}=\sqrt[mn]{a}\)

[5] \(\sqrt[n]{a^m}=\sqrt[np]{a^{mp}}\)

計算のコツは 「根号の中をまとめる」→「指数を約分する」 の流れです。

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

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