
今日の板書はこれ!
平均変化率:関数 \(y=f(x)\) について、\(x\) が \(a\) から \(b\) まで変化するときの \(\frac{f(b)-f(a)}{b-a}\) のこと。2点 \(A(a,\ f(a))\)、\(B(b,\ f(b))\) を通る直線の傾きを表す。
微分係数:\(b\to a\) としたときの平均変化率の極限値。\(b=a+h\) とおくと \(f'(a)=\lim_{h\to 0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}\)
接線の傾き:微分係数 \(f'(a)\) は、点 \(A(a,\ f(a))\) における 接線の傾き を表す。
2次関数 \(y=x^2\) において、\(x=1\) から \(x=1+h\) までの平均変化率を求めよ。
▼ 解答
\(y=f(x)\) とすると、平均変化率は
\(\frac{f(1+h)-f(1)}{(1+h)-1}=\frac{(1+h)^2-1^2}{h}\)
\(=\frac{2h+h^2}{h}=\frac{h(2+h)}{h}=\color{red}{2+h}\)
関数 \(f(x)=x^2\) について、微分係数 \(f'(3)\) を求めよ。
▼ 解答
\(f'(3)=\lim_{h\to 0}\frac{f(3+h)-f(3)}{h}=\lim_{h\to 0}\frac{(3+h)^2-3^2}{h}\)
\(=\lim_{h\to 0}\frac{6h+h^2}{h}=\lim_{h\to 0}\frac{h(6+h)}{h}\)
\(=\lim_{h\to 0}(6+h)=\color{red}{6}\)
関数 \(y=x^2\) のグラフ上の点 \((3,\ 9)\) における接線の傾き \(m\) を求めよ。
▼ 解答
\(f(x)=x^2\) とすると、接線の傾きは微分係数に等しいので \(m=f'(3)\)
例題2より \(f'(3)=6\) だから \(m=\color{red}{6}\)

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
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でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!
平均変化率とは?

まずは「平均変化率」から。むずかしそうな名前だけど、正体は2点を結ぶ直線の傾きだよ。
関数 \(y=f(x)\) で、\(x\) が \(a\) から \(b\) まで変化すると、\(y\) は \(f(a)\) から \(f(b)\) まで変化します。
このときの(\(y\) の増加量)÷(\(x\) の増加量)、つまり \(\frac{f(b)-f(a)}{b-a}\) を、\(x\) が \(a\) から \(b\) まで変化するときの平均変化率といいます。
これは2点 \(A(a,\ f(a))\)、\(B(b,\ f(b))\) を通る直線 \(AB\) の傾きとちょうど同じです。
だから平均変化率を求めるときは、いつでも「2点を通る直線の傾き」を計算していると思えばOKです。
例題1をやってみよう
2次関数 \(y=x^2\) において、\(x=1\) から \(x=1+h\) までの平均変化率を求めよ。

\(y=f(x)\) とおいて、傾きの公式 \(\frac{f(b)-f(a)}{b-a}\) に \(a=1\)、\(b=1+h\) を当てはめるだけ。
\(y=f(x)\) とすると、平均変化率は \(\frac{f(1+h)-f(1)}{(1+h)-1}=\frac{(1+h)^2-1^2}{h}\) となります。
分子を展開して整理すると \(\frac{2h+h^2}{h}\) です。
分子を \(h\) でくくって約分すると \(\frac{h(2+h)}{h}=2+h\)。
よって求める平均変化率は \(\color{red}{2+h}\) です。

分母の \((1+h)-1\) が \(h\) になるのがポイントですね!
微分係数 f'(a) とは?

平均変化率で、点 \(B\) を点 \(A\) にどんどん近づけて(\(b\to a\))いったゴールの値が微分係数だよ。
平均変化率 \(\frac{f(b)-f(a)}{b-a}\) で \(b\) を \(a\) に限りなく近づけた極限値 \(\lim_{b\to a}\frac{f(b)-f(a)}{b-a}\) を、\(x=a\) における微分係数といい、\(f'(a)\) で表します。
ここで \(b=a+h\) とおくと、\(b\to a\) は \(h\to 0\) と同じことです。
だから微分係数は \(f'(a)=\lim_{h\to 0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}\) とも書けます。
計算ではこの \(h\) の形を使うことが多いので、こちらの式に慣れておきましょう。
例題2をやってみよう
関数 \(f(x)=x^2\) について、微分係数 \(f'(3)\) を求めよ。

\(a=3\) を \(f'(a)=\lim_{h\to 0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}\) に入れて計算しよう。
定義より \(f'(3)=\lim_{h\to 0}\frac{f(3+h)-f(3)}{h}=\lim_{h\to 0}\frac{(3+h)^2-3^2}{h}\) です。
分子を展開して整理すると \(\frac{6h+h^2}{h}\) になります。
\(h\) でくくって約分すると \(\frac{h(6+h)}{h}=6+h\)。
ここで \(h\to 0\) とすると \(\lim_{h\to 0}(6+h)=6\)。
よって \(\color{red}{f'(3)=6}\) です。

約分してから \(h\to 0\) にするんですね。先に代入すると \(\frac{0}{0}\) で困っちゃう。
接線の傾きと微分係数

じつは微分係数には、もう一つ大事な意味があるんだ。それが接線の傾きだよ。
\(b\to a\) のとき、点 \(B(b,\ f(b))\) は点 \(A(a,\ f(a))\) に限りなく近づきます。
それにつれて、2点を通る直線 \(AB\) は、点 \(A\) でグラフに接するある直線 \(AT\) に限りなく近づいていきます。
この直線 \(AT\) を、\(y=f(x)\) の点 \(A\) における接線、点 \(A\) をその接点といいます。
そして接線 \(AT\) の傾きは、平均変化率の極限値そのもの。
つまり微分係数 \(f'(a)\) は、点 \(A\) における接線の傾きを表します。
例題3をやってみよう
関数 \(y=x^2\) のグラフ上の点 \((3,\ 9)\) における接線の傾き \(m\) を求めよ。

「接線の傾き=微分係数」だから、\(m=f'(3)\) を求めればいいね。
\(f(x)=x^2\) とすると、点 \((3,\ 9)\) における接線の傾きは \(m=f'(3)\) です。
これは例題2で計算済みで \(f'(3)=6\)。
よって \(m=\color{red}{6}\) です。

わざわざ計算し直さなくても、微分係数がそのまま傾きになるのが便利!
練習問題

では練習だよ。答えは折りたたみの中に入れておくね。まずは自分で解いてみよう!
次の平均変化率を求めよ。
(1) 1次関数 \(y=2x\) の、\(x=a\) から \(x=b\) までの平均変化率
(2) 2次関数 \(y=-x^2\) の、\(x=2\) から \(x=2+h\) までの平均変化率
答えを見る
(1) \(\frac{2b-2a}{b-a}=\frac{2(b-a)}{b-a}=\color{red}{2}\)
(2) \(\frac{-(2+h)^2-(-2^2)}{(2+h)-2}=\frac{-(4+4h+h^2)+4}{h}\)
\(=\frac{-4h-h^2}{h}=\frac{-h(4+h)}{h}=\color{red}{-4-h}\)
関数 \(f(x)=3x^2\) について、次の微分係数を求めよ。
(1) \(f'(-2)\) (2) \(f'(a)\)
答えを見る
(1) \(f'(-2)=\lim_{h\to 0}\frac{3(-2+h)^2-3\cdot(-2)^2}{h}\)
\(=\lim_{h\to 0}\frac{3(4-4h+h^2)-12}{h}=\lim_{h\to 0}\frac{-12h+3h^2}{h}\)
\(=\lim_{h\to 0}3(-4+h)=\color{red}{-12}\)
(2) \(f'(a)=\lim_{h\to 0}\frac{3(a+h)^2-3a^2}{h}=\lim_{h\to 0}\frac{6ah+3h^2}{h}\)
\(=\lim_{h\to 0}3(2a+h)=\color{red}{6a}\)
関数 \(y=x^2\) のグラフ上の点 \((1,\ 1)\) における接線の傾きを求めよ。
答えを見る
\(f(x)=x^2\) とすると、傾きは \(m=f'(1)=\lim_{h\to 0}\frac{(1+h)^2-1^2}{h}\)
\(=\lim_{h\to 0}\frac{2h+h^2}{h}=\lim_{h\to 0}(2+h)=\color{red}{2}\)
まとめ:微分係数

さて、今回のまとめだよ!
平均変化率:\(\frac{f(b)-f(a)}{b-a}\)(2点を結ぶ直線の傾き)
微分係数:\(f'(a)=\lim_{h\to 0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}\)(平均変化率の \(b\to a\) の極限)
接線の傾き:\(f'(a)\) は点 \((a,\ f(a))\) における接線の傾き

平均変化率から始まって、接線の傾きまでつながった!





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