【数学Ⅱ】積分07:積分方程式②(変数型)

積分方程式②(変数型) 積分
さん
さん

今日の板書はこれ!

積分方程式②(変数型)

積分方程式 定積分を含む等式を満たす関数 \(f(x)\) を求める

積分区間に変数 \(x\) を含むとき、次の2つを行う。

[1] 両辺を \(x\) で微分する

\(\frac{d}{dx}\int_a^x f(t)\,dt=f(x)\)(\(a\) は定数)

[2] 定積分が 0 となる値を両辺の \(x\) に代入する

\(\int_a^a f(t)\,dt=0\)

例題1

次の等式を満たす関数 \(f(x)\) と定数 \(a\) の値を求めよ。

\(\int_a^x f(t)\,dt=x^2-3x+2\)


▼ 解答

両辺を \(x\) で微分すると、

\(f(x)=2x-3\)

両辺に \(x=a\) を代入すると、

\(0=a^2-3a+2\)

より

\((a-1)(a-2)=0\)

よって

\(a=1,\ 2\)

生徒
生徒

もっと詳しく願いします!!

現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。

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でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。

意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!

積分方程式②(変数型)とは?

さん
さん

前回は、積分区間に \(x\) を含まない「定数型」の積分方程式を解いたね。今回は、積分区間に変数 \(x\) を含む「変数型」を考えるよ。

例えば、

\(\int_a^x f(t)\,dt=x^2-3x+2\)

のように、積分区間の上端が変数 \(x\) になっている積分方程式を考えます。

この定積分は上端が \(x\) なので、計算した答えは\(x\) の式になります。

そのため、前回のように定積分を定数 \(k\) とおくことはできません。

生徒
生徒

定数じゃないなら、どうやって解けばいいんですか?

さん
さん

ここで使うのが微分なんだ!\(x\) を含む定積分を \(x\) で微分すると、中身の関数がそのまま出てくるんだよ。

定積分を微分するとどうなる?

積分してから微分してみる(具体例)

まず、具体的な定積分を計算してみます。

\(\int_1^x 3t^2\,dt=\left[t^3\right]_1^x=x^3-1\)

となり、答えは \(x\) の式になります。

これを \(x\) で微分すると、

\(\frac{d}{dx}(x^3-1)=3x^2\)

となります。

積分する前の関数 \(3t^2\) の \(t\) を \(x\) にかえた\(3x^2\)が、そのまま出てきました。

生徒
生徒

積分してから微分したら、元にもどった!

さん
さん

そう!積分したものを微分すると元にもどるんだ。下端の 1 から出てきた \(-1\) は定数だから、微分すると消えるよ。

一般化する

\(f(t)\) の不定積分の1つを \(F(t)\) とすると、

\(\int_a^x f(t)\,dt=F(x)-F(a)\) となります。

下端の \(a\) は定数なので、\(F(a)\) も定数です。

これを \(x\) で微分すると、

\(\frac{d}{dx}\int_a^x f(t)\,dt\)

\(=\frac{d}{dx}\{F(x)-F(a)\}\)

\(=F'(x)-0\)

\(=f(x)\)

となります。

よって \(\frac{d}{dx}\int_a^x f(t)\,dt=f(x)\)(\(a\) は定数)が成り立ちます。

定数の \(F(a)\) は微分すると 0 になるので、下端の \(a\) がいくつであっても、微分した結果は \(f(x)\) になります。

もう1つの道具:積分区間の両端が等しい定積分

積分区間の両端が等しい定積分は、

\(\int_a^a f(t)\,dt=0\)

となるのでした。

さん
さん

等式の両辺に \(x=a\) を代入すると、左辺が \(\int_a^a\) になって 0 になるんだ。これで\(a\) についての方程式が作れるよ!

例題1:両辺を微分して f(x) と a を求めよう

例題1

次の等式を満たす関数 \(f(x)\) と定数 \(a\) の値を求めよ。

\(\int_a^x f(t)\,dt=x^2-3x+2\)

考え方

さん
さん

積分区間に \(x\) を含むから変数型だね。両辺を \(x\) で微分して \(f(x)\) を、\(x=a\) を代入して \(a\) を求めよう!

左辺を \(x\) で微分すると \(f(x)\) になるので、右辺を微分すれば \(f(x)\) が求まります。

また、\(x=a\) を代入すると左辺が 0 になるので、\(a\) についての方程式ができます。

解いてみよう

まず、両辺を \(x\) で微分します。

左辺は \(\frac{d}{dx}\int_a^x f(t)\,dt=f(x)\)

右辺は \(\frac{d}{dx}(x^2-3x+2)=2x-3\)

なので、 \(f(x)=2x-3\) となります。

次に、等式の両辺に\(x=a\)を代入します。

左辺は積分区間の両端が等しくなるので、 \(\int_a^a f(t)\,dt=0\)

右辺は \(a^2-3a+2\) となるので、

\(\color{#45A3DA}{0}=a^2-3a+2\)

という \(a\) についての2次方程式ができます。

これを因数分解すると、 \((a-1)(a-2)=0\)

よって、 \(a=1,\ 2\) です。

生徒
生徒

\(a\) が2つ出てくることもあるんですね!

さん
さん

そうだね。どちらの \(a\) でも、もとの等式が成り立つよ。確かめてみよう!

答えを確かめよう

\(a=1\) のとき、

\(\int_1^x (2t-3)\,dt=\left[t^2-3t\right]_1^x\)

\(=(x^2-3x)-(1-3)\)

\(=x^2-3x+2\)

\(a=2\) のとき、

\(\int_2^x (2t-3)\,dt=\left[t^2-3t\right]_2^x\)

\(=(x^2-3x)-(4-6)\)

\(=x^2-3x+2\)

となり、どちらも右辺の \(x^2-3x+2\) と一致します。

生徒
生徒

ちゃんともとの等式を満たしてる!

練習問題

さん
さん

積分区間に \(x\) を含むから、両辺を \(x\) で微分と\(x=a\) を代入の2つを行おう!

練習1

次の等式を満たす関数 \(f(x)\) と定数 \(a\) の値を求めよ。

\(\int_a^x f(t)\,dt=x^2-x-2\)

答えを見る

両辺を \(x\) で微分すると、 \(f(x)=2x-1\)

両辺に \(x=a\) を代入すると、 

\(0=a^2-a-2\) より \((a+1)(a-2)=0\)

よって \(a=-1,\ 2\)

まとめ:積分方程式②(変数型)

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

積分方程式②(変数型)

積分方程式 定積分を含む等式を満たす関数 \(f(x)\) を求める

積分区間に変数 \(x\) を含むとき、次の2つを行う。

[1] 両辺を \(x\) で微分する

\(\frac{d}{dx}\int_a^x f(t)\,dt=f(x)\)(\(a\) は定数)

[2] 定積分が 0 となる値を両辺の \(x\) に代入する

\(\int_a^a f(t)\,dt=0\)

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

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