
今日の板書はこれ!
放物線と直線で囲まれた部分の面積は、1/6公式を使って求める。
\(\int_\alpha^\beta (x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\,dx\)
\(=-\frac{1}{6}(\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\)
- 放物線と直線の共有点の \(x\) 座標 \(\color{#E9548E}{\alpha}\)、\(\color{#45A3DA}{\beta}\) を求める。
- \(\alpha\)、\(\beta\) が積分区間の端になり、関数は \((x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\) の形に因数分解できる。
- \((\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\) を計算するだけで面積が求められる。
放物線 \(y=x^2-4x+1\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。
▼ 解答
\(x^2-4x+1=0\) とすると、
\(x=2\pm\sqrt{3}\)
\(2-\sqrt{3}\leq x\leq 2+\sqrt{3}\) で \(x^2-4x+1\leq 0\) より、
\(S=\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}\{0-(x^2-4x+1)\}\,dx\)
\(=-\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}\{x-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}\{x-(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})\}\,dx\)
\(=-\left[-\frac{1}{6}\{(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}^3\right]\)
\(=\frac{1}{6}(2\sqrt{3})^3\)
\(=4\sqrt{3}\)

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
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放物線と直線の間の面積とは?

前回までで、2つのグラフで囲まれた部分の面積は、(上の関数)−(下の関数)を定積分すれば求められることを学んだね。

今回は、放物線と直線(\(x\) 軸も含む)で囲まれた部分の面積を考えるよ。

今までと同じように計算すればいいんじゃないですか?

それでも求められるけど、共有点が \(x=2\pm\sqrt{3}\) のような値になると、代入の計算がとても大変なんだ。そこで使えるのが1/6公式だよ!
1/6公式とは?
具体例で確かめよう
まずは、\(\int_1^3 (x-\color{#E9548E}{1})(x-\color{#45A3DA}{3})\,dx\) を、ふつうに計算してみます。
\(\int_1^3 (x-\color{#E9548E}{1})(x-\color{#45A3DA}{3})\,dx\)
\(=\int_1^3 (x^2-4x+3)\,dx\)
\(=\left[\frac{1}{3}x^3-2x^2+3x\right]_1^3\)
\(=0-\frac{4}{3}\)
\(=-\frac{4}{3}\)
一方で、積分区間の端の \(\color{#E9548E}{1}\) と \(\color{#45A3DA}{3}\) だけを使って、次の計算をしてみます。
\(-\frac{1}{6}(\color{#45A3DA}{3}-\color{#E9548E}{1})^3=-\frac{8}{6}=-\frac{4}{3}\)
ふつうに計算した結果と、ぴったり一致しました。

えっ、\((\color{#45A3DA}{3}-\color{#E9548E}{1})^3\) を計算するだけで答えが出るんですか!?

そうなんだ!関数が \((x-\color{#E9548E}{1})(x-\color{#45A3DA}{3})\) の形で、積分区間が \(1\) から \(3\) までになっているのがポイントだよ。
1/6公式に一般化する
一般に、\(\color{#E9548E}{\alpha}\)、\(\color{#45A3DA}{\beta}\) を定数とすると、次の式が成り立ちます。
\(\int_\alpha^\beta (x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\,dx\)
\(=-\frac{1}{6}(\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\)
これを1/6公式といいます。
この公式が使えるのは、関数が \((x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\) の形で、積分区間が \(\alpha\) から \(\beta\) までのときです。
放物線と直線で囲まれた部分の面積では、2つのグラフの共有点の \(x\) 座標が積分区間の端になり、(上の関数)−(下の関数)は、その共有点の \(x\) 座標を使って因数分解できます。
そのため、放物線と直線の間の面積は、いつでも1/6公式で求めることができます。
x² の係数が1でないとき
\(x^2\) の係数が \(a\) のときは、\(a\) を積分の外にくくり出してから公式を使います。
\(\int_\alpha^\beta a(x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\,dx\)
\(=-\frac{a}{6}(\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\)

特に \(x^2\) の係数が \(-1\) のときは、先に − を積分の外に出すのを忘れないようにしよう!
例題1:放物線と x 軸で囲まれた部分の面積
放物線 \(y=x^2-4x+1\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。
考え方

まずは共有点の \(x\) 座標を求めて、どちらのグラフが上にあるかを確かめよう。
放物線と \(x\) 軸の共有点の \(x\) 座標は、\(x^2-4x+1=0\) の解です。
解の公式より \(x=2\pm\sqrt{3}\)

\(2-\sqrt{3}\leq x\leq 2+\sqrt{3}\) の範囲では、\(x\) 軸が上、放物線が下にあります。
解いてみよう
(上の関数)−(下の関数)を定積分すると、
\(S=\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}\{0-(x^2-4x+1)\}\,dx\)
\(=-\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}(x^2-4x+1)\,dx\)
となります。

このまま \(2+\sqrt{3}\) を代入するのは大変そう…

そこで1/6公式の出番だよ! \(x^2-4x+1=0\) の解が \(x=2\pm\sqrt{3}\) だから、因数分解できるんだ。
\(x^2-4x+1=\{x-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}\{x-(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})\}\)
と因数分解できます。
さらに、積分区間の端も共有点の \(x\) 座標 \(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}}\)、\(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}}\) になっているので、1/6公式が使えます。
\(S=-\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}\{x-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}\{x-(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})\}\,dx\)
\(=-\left[-\frac{1}{6}\{(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}^3\right]\)
\(=\frac{1}{6}(2\sqrt{3})^3\)
\(=\frac{1}{6}\cdot 24\sqrt{3}\)
\(=4\sqrt{3}\)

\(\sqrt{3}\) を代入しなくていいから、すごく楽です!

\((\beta-\alpha)\) は「2つの共有点の差」だから、\((\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})=2\sqrt{3}\) とすぐに計算できるね。
練習問題

共有点の \(x\) 座標を求めて、\((x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\) の形を作ろう。\(x^2\) の係数にも注意してね!
放物線 \(y=-x^2+6x-7\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。
答えを見る
\(-x^2+6x-7=0\) とすると、 \(x^2-6x+7=0\) より \(x=3\pm\sqrt{2}\)
\(3-\sqrt{2}\leq x\leq 3+\sqrt{2}\) で \(-x^2+6x-7\geq 0\) より、
\(S=\int_{3-\sqrt{2}}^{3+\sqrt{2}}(-x^2+6x-7)\,dx\)
\(=-\int_{3-\sqrt{2}}^{3+\sqrt{2}}\{x-(\color{#E9548E}{3-\sqrt{2}})\}\{x-(\color{#45A3DA}{3+\sqrt{2}})\}\,dx\)
\(=-\left[-\frac{1}{6}\{(\color{#45A3DA}{3+\sqrt{2}})-(\color{#E9548E}{3-\sqrt{2}})\}^3\right]\)
\(=\frac{1}{6}(2\sqrt{2})^3\)
\(=\frac{16\sqrt{2}}{6}\)
\(=\frac{8\sqrt{2}}{3}\)
まとめ:放物線と直線の間の面積(1/6公式)

さて、今回のまとめだよ!
放物線と直線で囲まれた部分の面積は、1/6公式を使って求める。
\(\int_\alpha^\beta (x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\,dx\)
\(=-\frac{1}{6}(\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\)
- 放物線と直線の共有点の \(x\) 座標 \(\color{#E9548E}{\alpha}\)、\(\color{#45A3DA}{\beta}\) を求める。
- \(\alpha\)、\(\beta\) が積分区間の端になり、関数は \((x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\) の形に因数分解できる。
- \((\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\) を計算するだけで面積が求められる。
\(x^2\) の係数が \(a\) のときは、\(a\) を積分の外にくくり出してから使う。
例 放物線 \(y=x^2-4x+1\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積
\(S=-\int_{\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}}}^{\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}}}(x^2-4x+1)\,dx\)
\(=-\left[-\frac{1}{6}(2\sqrt{3})^3\right]\)
\(=4\sqrt{3}\)

また一つ賢くなった!






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