【数学Ⅱ】積分10:放物線と直線の間の面積(1/6公式)

積分10:放物線と直線の間の面積(1/6公式) 積分
さん
さん

今日の板書はこれ!

放物線と直線の間の面積(1/6公式)

放物線と直線で囲まれた部分の面積は、1/6公式を使って求める。

\(\int_\alpha^\beta (x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\,dx\)

\(=-\frac{1}{6}(\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\)

  • 放物線と直線の共有点の \(x\) 座標 \(\color{#E9548E}{\alpha}\)、\(\color{#45A3DA}{\beta}\) を求める。
  • \(\alpha\)、\(\beta\) が積分区間の端になり、関数は \((x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\) の形に因数分解できる。
  • \((\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\) を計算するだけで面積が求められる。
例題1

放物線 \(y=x^2-4x+1\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。


▼ 解答

\(x^2-4x+1=0\) とすると、

\(x=2\pm\sqrt{3}\)

\(2-\sqrt{3}\leq x\leq 2+\sqrt{3}\) で \(x^2-4x+1\leq 0\) より、

\(S=\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}\{0-(x^2-4x+1)\}\,dx\)

\(=-\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}\{x-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}\{x-(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})\}\,dx\)

\(=-\left[-\frac{1}{6}\{(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}^3\right]\)

\(=\frac{1}{6}(2\sqrt{3})^3\)

\(=4\sqrt{3}\)

生徒
生徒

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放物線と直線の間の面積とは?

さん
さん

前回までで、2つのグラフで囲まれた部分の面積は、(上の関数)−(下の関数)を定積分すれば求められることを学んだね。

さん
さん

今回は、放物線と直線(\(x\) 軸も含む)で囲まれた部分の面積を考えるよ。

生徒
生徒

今までと同じように計算すればいいんじゃないですか?

さん
さん

それでも求められるけど、共有点が \(x=2\pm\sqrt{3}\) のような値になると、代入の計算がとても大変なんだ。そこで使えるのが1/6公式だよ!

1/6公式とは?

具体例で確かめよう

まずは、\(\int_1^3 (x-\color{#E9548E}{1})(x-\color{#45A3DA}{3})\,dx\) を、ふつうに計算してみます。

\(\int_1^3 (x-\color{#E9548E}{1})(x-\color{#45A3DA}{3})\,dx\)

\(=\int_1^3 (x^2-4x+3)\,dx\)

\(=\left[\frac{1}{3}x^3-2x^2+3x\right]_1^3\)

\(=0-\frac{4}{3}\)

\(=-\frac{4}{3}\)

一方で、積分区間の端の \(\color{#E9548E}{1}\) と \(\color{#45A3DA}{3}\) だけを使って、次の計算をしてみます。

\(-\frac{1}{6}(\color{#45A3DA}{3}-\color{#E9548E}{1})^3=-\frac{8}{6}=-\frac{4}{3}\)

ふつうに計算した結果と、ぴったり一致しました。

生徒
生徒

えっ、\((\color{#45A3DA}{3}-\color{#E9548E}{1})^3\) を計算するだけで答えが出るんですか!?

さん
さん

そうなんだ!関数が \((x-\color{#E9548E}{1})(x-\color{#45A3DA}{3})\) の形で、積分区間が \(1\) から \(3\) までになっているのがポイントだよ。

1/6公式に一般化する

一般に、\(\color{#E9548E}{\alpha}\)、\(\color{#45A3DA}{\beta}\) を定数とすると、次の式が成り立ちます。

\(\int_\alpha^\beta (x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\,dx\)

\(=-\frac{1}{6}(\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\)

これを1/6公式といいます。

この公式が使えるのは、関数が \((x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\) の形で、積分区間が \(\alpha\) から \(\beta\) までのときです。

放物線と直線で囲まれた部分の面積では、2つのグラフの共有点の \(x\) 座標が積分区間の端になり、(上の関数)−(下の関数)は、その共有点の \(x\) 座標を使って因数分解できます。

そのため、放物線と直線の間の面積は、いつでも1/6公式で求めることができます。

x² の係数が1でないとき

\(x^2\) の係数が \(a\) のときは、\(a\) を積分の外にくくり出してから公式を使います。

\(\int_\alpha^\beta a(x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\,dx\)

\(=-\frac{a}{6}(\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\)

さん
さん

特に \(x^2\) の係数が \(-1\) のときは、先に − を積分の外に出すのを忘れないようにしよう!

例題1:放物線と x 軸で囲まれた部分の面積

例題1

放物線 \(y=x^2-4x+1\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。

考え方

さん
さん

まずは共有点の \(x\) 座標を求めて、どちらのグラフが上にあるかを確かめよう。

放物線と \(x\) 軸の共有点の \(x\) 座標は、\(x^2-4x+1=0\) の解です。

解の公式より \(x=2\pm\sqrt{3}\)

\(2-\sqrt{3}\leq x\leq 2+\sqrt{3}\) の範囲では、\(x\) 軸が上、放物線が下にあります。

解いてみよう

(上の関数)−(下の関数)を定積分すると、

\(S=\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}\{0-(x^2-4x+1)\}\,dx\)

\(=-\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}(x^2-4x+1)\,dx\)

となります。

生徒
生徒

このまま \(2+\sqrt{3}\) を代入するのは大変そう…

さん
さん

そこで1/6公式の出番だよ! \(x^2-4x+1=0\) の解が \(x=2\pm\sqrt{3}\) だから、因数分解できるんだ。

\(x^2-4x+1=\{x-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}\{x-(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})\}\)

と因数分解できます。

さらに、積分区間の端も共有点の \(x\) 座標 \(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}}\)、\(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}}\) になっているので、1/6公式が使えます。

\(S=-\int_{2-\sqrt{3}}^{2+\sqrt{3}}\{x-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}\{x-(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})\}\,dx\)

\(=-\left[-\frac{1}{6}\{(\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})\}^3\right]\)

\(=\frac{1}{6}(2\sqrt{3})^3\)

\(=\frac{1}{6}\cdot 24\sqrt{3}\)

\(=4\sqrt{3}\)

生徒
生徒

\(\sqrt{3}\) を代入しなくていいから、すごく楽です!

さん
さん

\((\beta-\alpha)\) は「2つの共有点の差」だから、\((\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}})-(\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}})=2\sqrt{3}\) とすぐに計算できるね。

練習問題

さん
さん

共有点の \(x\) 座標を求めて、\((x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\) の形を作ろう。\(x^2\) の係数にも注意してね!

練習1

放物線 \(y=-x^2+6x-7\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。

答えを見る

\(-x^2+6x-7=0\) とすると、 \(x^2-6x+7=0\) より \(x=3\pm\sqrt{2}\)

\(3-\sqrt{2}\leq x\leq 3+\sqrt{2}\) で \(-x^2+6x-7\geq 0\) より、

\(S=\int_{3-\sqrt{2}}^{3+\sqrt{2}}(-x^2+6x-7)\,dx\)

\(=-\int_{3-\sqrt{2}}^{3+\sqrt{2}}\{x-(\color{#E9548E}{3-\sqrt{2}})\}\{x-(\color{#45A3DA}{3+\sqrt{2}})\}\,dx\)

\(=-\left[-\frac{1}{6}\{(\color{#45A3DA}{3+\sqrt{2}})-(\color{#E9548E}{3-\sqrt{2}})\}^3\right]\)

\(=\frac{1}{6}(2\sqrt{2})^3\)

\(=\frac{16\sqrt{2}}{6}\)

\(=\frac{8\sqrt{2}}{3}\)

まとめ:放物線と直線の間の面積(1/6公式)

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

放物線と直線の間の面積(1/6公式)

放物線と直線で囲まれた部分の面積は、1/6公式を使って求める。

\(\int_\alpha^\beta (x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\,dx\)

\(=-\frac{1}{6}(\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\)

  • 放物線と直線の共有点の \(x\) 座標 \(\color{#E9548E}{\alpha}\)、\(\color{#45A3DA}{\beta}\) を求める。
  • \(\alpha\)、\(\beta\) が積分区間の端になり、関数は \((x-\color{#E9548E}{\alpha})(x-\color{#45A3DA}{\beta})\) の形に因数分解できる。
  • \((\color{#45A3DA}{\beta}-\color{#E9548E}{\alpha})^3\) を計算するだけで面積が求められる。

\(x^2\) の係数が \(a\) のときは、\(a\) を積分の外にくくり出してから使う。

例 放物線 \(y=x^2-4x+1\) と \(x\) 軸で囲まれた部分の面積

\(S=-\int_{\color{#E9548E}{2-\sqrt{3}}}^{\color{#45A3DA}{2+\sqrt{3}}}(x^2-4x+1)\,dx\)

\(=-\left[-\frac{1}{6}(2\sqrt{3})^3\right]\)

\(=4\sqrt{3}\)

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

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