【数学Ⅰ】集合と命題02:部分集合と包含関係

部分集合と包含関係 集合と命題
さん
さん

今日の板書はこれ!

部分集合と包含関係

■ 部分集合
\(x\in A\) ならば常に \(x\in B\) であるとき、\(A\) は \(B\) の部分集合であるといい、\(A\subset B\) と表す。
\(B\supset A\) と書くこともある。
\(x\in A\) ならば常に \(x\in A\) であるから、\(A\) 自身も \(A\) の部分集合である。

■ 集合が等しい
\(A\subset B\) かつ \(B\subset A\) であるとき、\(A\) と \(B\) は等しいといい、\(A=B\) と表す。

■ 空集合
空集合 \(\emptyset\) はすべての集合の部分集合であると約束する。
つまり、すべての集合 \(A\) に対して \(\emptyset\subset A\) である。

例題1

\(A=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\),\(B=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 12\}\),6の正の約数全体の集合 \(C\) について、次の2つの集合の関係を \(\subset\),\(\supset\),\(=\) を使って表せ。
(1) \(A,\ B\) (2) \(A,\ C\)


▼ 解答

(1) \(A\) の要素1, 2, 3, 6はすべて \(B\) の要素であるから \(A\subset B\)

(2) \(C=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\) であり、\(A\) と \(C\) の要素は完全に一致するから \(A=C\)

例題2

集合 \(\{a,\ b\}\) の部分集合をすべてあげよ。


▼ 解答

要素の個数が0個、1個、2個の部分集合を順にあげると

\(\emptyset,\ \{a\},\ \{b\},\ \{a,\ b\}\)

生徒
生徒

もっと詳しく願いします!!

現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。

「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。

でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。

意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!

さん
さん

勉強してるのに点が取れない人は、こっちも読んでみて!

2つの集合の関係を記号で表すと?

例題1

\(A=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\),\(B=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 12\}\),6の正の約数全体の集合 \(C\) について、次の2つの集合の関係を \(\subset\),\(\supset\),\(=\) を使って表せ。
(1) \(A,\ B\) (2) \(A,\ C\)

生徒
生徒

\(A\) の数字は全部 \(B\) にも入ってますね。こういうのはどう書くんですか?

部分集合とは?

さん
さん

いいところに気づいたね!一方の集合がもう一方にすっぽり入っている関係を「部分集合」というんだ。

例題1の \(\color{#45A3DA}{A}=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\) の要素を1つずつ見ると、1も2も3も6も、すべて \(\color{#E9548E}{B}=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 12\}\) の要素になっています。

このように、\(\color{#45A3DA}{A}\) のどの要素をとっても \(\color{#E9548E}{B}\) の要素になっているとき、\(A\) は \(B\) の部分集合であるといい、次のように表します。

\(A\subset B\) (\(B\supset A\) と書いてもよい)

ベン図で、集合A(1,2,3,6)が集合B(1,2,3,4,6,12)の中にすっぽり入っている様子

一般に、\(x\in A\) ならば常に \(x\in B\) であるとき、\(A\) は \(B\) の部分集合であるといいます。

\(\subset\) は「包む」向きを表す記号で、開いている側に大きい集合がきます。

\(A\subset B\) なら、\(B\) の方が大きい(\(A\) を含む)集合です。

A自身もAの部分集合

\(x\in A\) ならば、当然 \(x\in A\) です。

よって、\(A\subset A\) が成り立ち、\(A\) 自身も \(A\) の部分集合になります。

2つの集合が等しいとは?

生徒
生徒

(2) の \(A\) と \(C\) は、中身がまったく同じですよね?

さん
さん

そうなんだ。そういうときは「等しい」といって、\(=\) を使うよ!

6の正の約数は1, 2, 3, 6なので、\(\color{#F39800}{C}=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\) です。

\(\color{#45A3DA}{A}\) の要素はすべて \(\color{#F39800}{C}\) に入っているので \(A\subset C\)、\(C\) の要素もすべて \(A\) に入っているので \(C\subset A\) です。

このように、\(A\subset B\) かつ \(B\subset A\) であるとき、\(A\) と \(B\) は等しいといい、次のように表します。

\(A=B\)

例題1の (2) は、\(A=C\) となります。

\(A\subset B\) は、「\(A\) の要素はすべて \(B\) に入っている」ということです。

これだけだと、\(B\) には \(A\) にない要素があるかもしれません。

そこで \(B\subset A\) も成り立つとすると、「\(B\) の要素もすべて \(A\) に入っている」ことになり、\(B\) だけにある要素はなくなります。

お互いに相手に含まれているので、2つの集合の要素は完全に一致します。

だから \(A=B\) といえるのです。

この考え方は、2つの集合が等しいことを証明するときにもそのまま使います。

空集合はすべての集合の部分集合

要素を1つももたない空集合 \(\emptyset\) は、すべての集合の部分集合であると約束します。

つまり、どんな集合 \(A\) に対しても次が成り立ちます。

\(\emptyset\subset A\)

\(\emptyset\subset A\) であるためには、「\(x\in\emptyset\) ならば常に \(x\in A\)」が成り立てばよいのでした。

言いかえると、「\(\emptyset\) の要素なのに \(A\) に入っていないもの」が1つもなければよいということです。

空集合にはそもそも要素が1つもないので、そのようなものは存在しません。

よって、どんな集合 \(A\) に対しても \(\emptyset\subset A\) と考えて差し支えないのです。

こう約束しておくと、例題2のように部分集合をすべてあげるときに、空集合も1つとして数えられて都合がよくなります。

部分集合をすべてあげよう

例題2

集合 \(\{a,\ b\}\) の部分集合をすべてあげよ。

生徒
生徒

部分集合を全部あげるとき、もれなく見つけるコツはありますか?

さん
さん

要素の個数で分けて、0個、1個、2個…と順に数えるともれがないよ!

要素が0個の部分集合: \(\emptyset\)

要素が1個の部分集合: \(\{a\},\ \{b\}\)

要素が2個の部分集合: \(\{a,\ b\}\)

よって、部分集合は \(\emptyset,\ \{a\},\ \{b\},\ \{a,\ b\}\) の4個です。

空集合 \(\emptyset\) と、集合自身 \(\{a,\ b\}\) も部分集合に含まれることを忘れないようにしましょう。

練習問題

練習1

次の2つの集合の関係を、\(\subset\),\(\supset\),\(=\) を使って表せ。

(1) \(A=\{1,\ 2,\ 4,\ 8\}\),\(B=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 5,\ 6,\ 7,\ 8\}\)

(2) \(C=\{1,\ 2,\ 5,\ 10\}\),\(D=\{x\mid x\) は10の正の約数\(\}\)

(3) \(P=\{x\mid x\) は12以下の自然数\(\}\),\(Q=\{x\mid x\) は12の正の約数\(\}\)

答えを見る

(1) \(A\) の要素はすべて \(B\) の要素であるから \(A\subset B\)

(2) \(D=\{1,\ 2,\ 5,\ 10\}\) であるから \(C=D\)

(3) \(P=\{1,\ 2,\ 3,\ \cdots,\ 12\}\),\(Q=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 12\}\) であり、\(Q\) の要素はすべて \(P\) の要素であるから \(P\supset Q\)

練習2

集合 \(\{1,\ 2,\ 3\}\) の部分集合をすべてあげよ。

答えを見る

要素の個数が0個、1個、2個、3個の部分集合を順にあげると

\(\emptyset,\ \{1\},\ \{2\},\ \{3\},\ \{1,\ 2\},\ \{1,\ 3\},\ \{2,\ 3\},\ \{1,\ 2,\ 3\}\)

まとめ:部分集合と包含関係

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

部分集合と包含関係

■ 部分集合
\(x\in A\) ならば常に \(x\in B\) であるとき、\(A\) は \(B\) の部分集合であるといい、\(A\subset B\) と表す。
\(B\supset A\) と書くこともある。
\(x\in A\) ならば常に \(x\in A\) であるから、\(A\) 自身も \(A\) の部分集合である。

■ 集合が等しい
\(A\subset B\) かつ \(B\subset A\) であるとき、\(A\) と \(B\) は等しいといい、\(A=B\) と表す。

■ 空集合
空集合 \(\emptyset\) はすべての集合の部分集合であると約束する。
つまり、すべての集合 \(A\) に対して \(\emptyset\subset A\) である。

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

さん
さん

一人だと続かない人は、こんな方法もあるよ!

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