
今日の板書はこれ!
離散型確率変数と連続型確率変数
さいころの出る目のように、とびとびの値をとる確率変数を離散型確率変数という。身長のように、ある区間の連続的な値をとる確率変数を連続型確率変数という。
確率密度関数
連続型確率変数 \(X\)(\(\alpha\leq X\leq\beta\))に対し、次の性質をもつ関数 \(f(x)\) を確率密度関数、\(y=f(x)\) のグラフを \(X\) の分布曲線という。
[1] つねに0以上
\(f(x)\geq 0\)
[2] 確率は面積
\(P(a\leq X\leq b)=\int_a^b f(x)\,dx\)
特に \(P(X=a)=0\) より、\(P(a\leq X\leq b)=P(a<X<b)\) である。
[3] 全体の面積は1
\(\int_\alpha^\beta f(x)\,dx=1\)
確率変数 \(X\) のとりうる値の範囲が \(0\leq X\leq 1\) で、その確率密度関数が \(f(x)=2x\)(\(0\leq x\leq 1\))であるとき、\(P(0\leq X\leq 0.4)\)、\(P(0\leq X\leq 1)\) を求めよ。
▼ 解答
\(\begin{aligned}P(0\leq X\leq 0.4)&=\int_0^{0.4}2x\,dx\\[8pt]&=\Big[x^2\Big]_0^{0.4}\\[8pt]&\color{#EE4656}{=0.16}\end{aligned}\)
\(\begin{aligned}P(0\leq X\leq 1)&=\int_0^{1}2x\,dx\\[8pt]&=\Big[x^2\Big]_0^{1}\\[8pt]&\color{#3CB371}{=1}\end{aligned}\)

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。
でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!

勉強してるのに点が取れない人は、こっちも読んでみて!
離散型と連続型の確率変数
連続型確率変数とは?

これまでの確率変数と、今回の確率変数は何が違うのかな?
これまで扱ってきた確率変数は、さいころの出る目のように 1, 2, 3, … と、とびとびの値をとるものでした。
このように、離散型確率変数とは、とびとびの値をとる確率変数のことです。
一方で、身長は 160.3cm や 160.35cm のように、ある範囲のどんな値にもなりえます。
このように、連続型確率変数とは、ある区間の連続的な値をとる確率変数のことです。

身長だと、ちょうど170cmになる確率ってどう考えるの?

いい疑問だね!そのヒントになるのがヒストグラムだよ。
ヒストグラムで確率を面積に
ある高校生100人の身長を調べたところ、次のような度数分布表が得られたとします。
\(\begin{array}{c|c|c} \text{階級(cm)} & \text{度数} & \text{相対度数} \\ \hline 140\sim 150 & 10 & \color{#EE4656}{0.10} \\ 150\sim 160 & 25 & \color{#EE4656}{0.25} \\ 160\sim 170 & 40 & \color{#EE4656}{0.40} \\ 170\sim 180 & 20 & \color{#EE4656}{0.20} \\ 180\sim 190 & 5 & \color{#EE4656}{0.05} \\ \hline \text{計} & 100 & \color{#3CB371}{1.00} \end{array}\)
階級の「140〜150」は、140cm以上150cm未満を表します。
この中から1人を選ぶとき、相対度数は、その階級に身長が入る確率と考えることができます。
たとえば、160cm以上170cm未満の人が選ばれる確率は 0.40 です。
そこで、長方形の面積が相対度数になるようにヒストグラムをかいてみます。

階級の幅はどれも10cmなので、長方形の高さを「相対度数÷10」にすれば、面積がちょうど相対度数になります。
たとえば、身長が150cm以上170cm未満になる確率は、2つの長方形の面積の和で 0.25+0.40=0.65 と求められます。
また、長方形をすべて合わせると 0.10+0.25+0.40+0.20+0.05=1 となり、全体の面積は1になります。

確率を「面積」で表すのが、今回いちばん大事な考え方だよ!
次に、調べる人数を増やしながら、階級の幅を10cm、5cm、1cm…と小さくしていきます。
すると、ヒストグラムの上のでこぼこはなめらかになり、ある曲線 \(y=f(x)\) に近づいていきます。

このとき、長方形の面積の和は、曲線 \(y=f(x)\) と \(x\) 軸の間の面積に近づきます。
つまり、\(X\) が \(a\) 以上 \(b\) 以下になる確率は、曲線 \(y=f(x)\) と \(x\) 軸、2直線 \(x=a\)、\(x=b\) で囲まれた部分の面積になるので、定積分で求められます。
\(P(a\leq X\leq b)=\int_a^b f(x)\,dx\)
確率密度関数とその性質
確率密度関数とは?
連続型確率変数 \(X\) のとりうる値の範囲を \(\alpha\leq X\leq\beta\) とします。
確率密度関数とは、面積で \(X\) の確率を表す関数 \(f(x)\) のことです。
また、\(y=f(x)\) のグラフを \(X\) の分布曲線といいます。

確率密度関数は、次の3つの性質をもっています。
1つ目は、[1] つねに0以上です。
確率を表す面積がマイナスになることはないので、分布曲線はつねに \(x\) 軸より上(または \(x\) 軸上)にあります。
\(f(x)\geq 0\)
2つ目は、[2] 確率は面積です。
先ほどのヒストグラムと同じように、\(X\) が \(a\) 以上 \(b\) 以下になる確率は、分布曲線と \(x\) 軸、2直線 \(x=a\)、\(x=b\) で囲まれた部分の面積になります。
\(P(a\leq X\leq b)=\int_a^b f(x)\,dx\)
特に、\(X\) がちょうど1つの値 \(a\) になる確率は \(P(X=a)=0\) です。
そのため、範囲の端を含んでも含まなくても、確率は変わりません。
\(P(a\leq X\leq b)=P(a<X<b)\)
\(X=a\) となる確率を面積で考えると、\(x=a\) から \(x=a\) までの部分、つまり幅が0の部分の面積になります。
幅が0なので、面積も0になります。
\(P(X=a)=\int_a^a f(x)\,dx=0\)
身長でいえば、170.000…cmとどこまでもぴったり一致する確率は0ということです。
連続型確率変数では、1つの値ではなく、範囲で確率を考えます。

ちょうど170cmになる確率は0なんだ!

そうなんだ。だから連続型では「〜以上〜以下」のように範囲で考えるよ!
3つ目は、[3] 全体の面積は1です。
\(X\) はかならず \(\alpha\) から \(\beta\) のどこかの値をとるので、その確率は1になります。
ヒストグラムで全体の面積が1になったのと同じです。
\(\color{#3CB371}{P(\alpha\leq X\leq\beta)=\int_\alpha^\beta f(x)\,dx=1}\)
例題1
確率変数 \(X\) のとりうる値の範囲が \(0\leq X\leq 1\) で、その確率密度関数が \(f(x)=2x\)(\(0\leq x\leq 1\))であるとき、\(P(0\leq X\leq 0.4)\)、\(P(0\leq X\leq 1)\) を求めよ。

確率は面積だから、定積分で求めよう!
\(P(0\leq X\leq 0.4)\) は、直線 \(y=2x\) と \(x\) 軸、直線 \(x=0.4\) で囲まれた部分の面積です。

\(\begin{aligned}P(0\leq X\leq 0.4)&=\int_0^{0.4}2x\,dx\\[8pt]&=\Big[x^2\Big]_0^{0.4}\\[8pt]&\color{#EE4656}{=0.16}\end{aligned}\)
この部分は底辺0.4、高さ0.8の三角形なので、0.4×0.8÷2=0.16 と面積から求めても同じになります。
\(P(0\leq X\leq 1)\) も同じように計算します。
\(\begin{aligned}P(0\leq X\leq 1)&=\int_0^{1}2x\,dx\\[8pt]&=\Big[x^2\Big]_0^{1}\\[8pt]&\color{#3CB371}{=1}\end{aligned}\)
\(0\leq X\leq 1\) は \(X\) のとりうる値の全体なので、性質[3]のとおり全体の面積は1になっています。

グラフの面積を求めるだけなんだね!
練習問題
確率変数 \(X\) の確率密度関数 \(f(x)\) が次の式で与えられるとき、指定された確率をそれぞれ求めよ。
(1) \(f(x)=x\)(\(0\leq x\leq\sqrt{2}\)) \(0\leq X\leq 0.5\) である確率
(2) \(f(x)=0.5x\)(\(0\leq x\leq 2\)) \(1\leq X\leq 2\) である確率
答えを見る
(1)
\(\begin{aligned}P(0\leq X\leq 0.5)&=\int_0^{0.5}x\,dx\\[8pt]&=\Big[\tfrac{1}{2}x^2\Big]_0^{0.5}\\[8pt]&\color{#EE4656}{=0.125}\end{aligned}\)
(2)
\(\begin{aligned}P(1\leq X\leq 2)&=\int_1^{2}0.5x\,dx\\[8pt]&=\Big[0.25x^2\Big]_1^{2}\\[8pt]&=0.25\times(4-1)\\[8pt]&\color{#EE4656}{=0.75}\end{aligned}\)
まとめ:確率密度関数

さて、今回のまとめだよ!
離散型確率変数と連続型確率変数
さいころの出る目のように、とびとびの値をとる確率変数を離散型確率変数という。身長のように、ある区間の連続的な値をとる確率変数を連続型確率変数という。
確率密度関数
連続型確率変数 \(X\)(\(\alpha\leq X\leq\beta\))に対し、次の性質をもつ関数 \(f(x)\) を確率密度関数、\(y=f(x)\) のグラフを \(X\) の分布曲線という。
[1] つねに0以上
\(f(x)\geq 0\)
[2] 確率は面積
\(P(a\leq X\leq b)=\int_a^b f(x)\,dx\)
特に \(P(X=a)=0\) より、\(P(a\leq X\leq b)=P(a<X<b)\) である。
[3] 全体の面積は1
\(\int_\alpha^\beta f(x)\,dx=1\)

また一つ賢くなった!

一人だと続かない人は、こんな方法もあるよ!





コメント