
今日の板書はこれ!
■ ① 接線と半径
円の接線は、接点を通る半径に垂直である。
■ ② 接線の長さ
円の外部の点から引いた2本の接線の長さは等しい。
■ ③ 接弦定理
接点を通る弦と接線が作る角は、その角の内部にある弧に対する円周角に等しい。
■ ④ 方べきの定理
点Pから、直線と円の交点までの距離の積が等しい。
[1] 点Pを通る2直線が、円とそれぞれ2点A,Bと2点C,Dで交わるとき
PA・PB=PC・PD
[2] 点Pを通る2直線の一方が円と2点A,Bで交わり、他方が点Tで接するとき
PA・PB=PT²

もっと詳しく願いします!!
現役教員として数学を教えている「さん」と申します。
「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。
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でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。
意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!

勉強してるのに点が取れない人は、こっちも読んでみて!
円と接線が絡む問題は、この4つを考えよう!
円と接線が出てくる問題では、次の4つの性質のどれを使うかを考えます。
- ① 円の接線は、接点を通る半径と垂直
- ② 円の外部の点から引いた2本の接線の長さは等しい
- ③ 接弦定理
- ④ 方べきの定理
この記事では、次の問題を解きながら、1つずつ確認していきます。
△ABCにおいて、AB=7,BC=8,CA=5 とする。この三角形の内接円と辺BC,CA,ABとの接点を、それぞれP,Q,Rとするとき、BPの長さを求めよ。

次の図において、\(\alpha\) を求めよ。ただし、直線ℓは円Oの接線で、Aは接点である。

下の図において、\(x\) を求めよ。
(1)

(2) Oは円の中心とする。

右の図において、\(x\) を求めよ。ただし、直線PTは円Oの接線で、Tは接点である。


性質が4つもあるんですね…どれを使えばいいか迷いそうです。

図に「接線」「接点」「交わる直線」の何があるかで決まるんだ!1つずつ見ていこう。
① 接線と半径は垂直
円と直線がただ1点で交わるとき、その直線を円の接線、交わる点を接点といいます。
円の接線は、接点を通る半径に垂直になります。

② 接線の長さは等しい
円の外部の点Pから、円に2本の接線を引き、接点をA,Bとします。
このとき、PからA,Bまでの距離(接線の長さ)は等しく、PA=PB です。

△OAPと△OBPで考えます。
接線は半径に垂直なので、∠OAP=∠OBP=90° です。
また、OA=OB(半径)で、OPは共通です。
直角三角形で斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいので、△OAP≡△OBP となります。
よって PA=PB です。
例題1を解こう
△ABCにおいて、AB=7,BC=8,CA=5 とする。この三角形の内接円と辺BC,CA,ABとの接点を、それぞれP,Q,Rとするとき、BPの長さを求めよ。

BP=\(x\) とおきます。
接線の長さは等しいので、BR=BP=\(x\) です。
同じように、CQ=CP=\(8-x\),AQ=AR=\(7-x\) です。

CA=AQ+QC なので、次のようになります。
\((7-x)+(8-x)=5\) \(15-2x=5\) \(x=5\)
したがって、BP=5 です。

接点で辺を区切って、等しい接線の長さどうしを入れかえるのがコツだよ!
③ 接弦定理
接点Aを通る弦ABと、Aにおける接線ATが作る角∠BATを考えます。
具体的な図で見ると、∠BAT=70° のとき、弧AB(角の内部にある弧)に対する円周角∠ACBも70°になっています。

このように、接点を通る弦と接線が作る角は、その角の内部にある弧に対する円周角に等しいです。
これを接弦定理といいます。

∠BATが鋭角の場合で説明します。
Aを通る直径ADを引きます。

接線は半径に垂直なので ∠DAT=90° です。
よって ∠BAT=90°-∠DAB です。
一方、ADは直径なので ∠ABD=90° で、△ABDの内角の和から ∠ADB=90°-∠DAB です。
したがって ∠BAT=∠ADB です。
∠ADBは弧ABに対する円周角なので、同じ弧に対する円周角∠ACBとも等しくなります。
例題2を解こう
次の図において、\(\alpha\) を求めよ。ただし、直線ℓは円Oの接線で、Aは接点である。

\(\alpha\) は、接線ℓと弦ACが作る角です。
この角の内部にある弧は、弧ACです。
弧ACに対する円周角は、点Bから見た∠ABCです。
接弦定理より、\(\alpha\) は∠ABCに等しくなります。

\(\alpha=\angle \mathrm{ABC}=\color{#EE4656}{60^\circ}\)

接弦定理では、角の内側にある弧を見つけて、その弧の「向こう側」の円周角を探すのがコツだよ。73°は使わないので注意しよう!
④ 方べきの定理
[1] 2直線が円と2点ずつで交わるとき
点Pを通る2直線が、円とそれぞれ2点A,Bと2点C,Dで交わるとします。
たとえば PA=2,PB=6,PC=3,PD=4 のとき、PA・PB=12,PC・PD=12 となり、積が等しくなっています。
一般に、PA・PB=PC・PD が成り立ちます。
これを方べきの定理といいます。
点Pが円の内部にあっても外部にあっても成り立ちます。


点Pが円の内部にある場合で説明します。
△PACと△PDBを考えます。

∠PAC=∠PDB(弧BCに対する円周角)で、∠APC=∠DPB(対頂角)です。
2組の角がそれぞれ等しいので、△PAC∽△PDB です。
対応する辺の比は等しいので PA:PD=PC:PB です。
外側どうし・内側どうしをかけると、PA・PB=PC・PD が成り立ちます。
点Pが円の外部にある場合も、△PAC∽△PDB を使って同じように示せます。
例題3(1)を解こう
下の図において、\(x\) を求めよ。

2つの弦が円の内部の点Pで交わっているので、方べきの定理[1]を使います。
PA・PB=PC・PD
\(4\cdot 6=3x\) より \(x=\color{#EE4656}{8}\)
例題3(2)を解こう
下の図において、\(x\) を求めよ。ただし、Oは円の中心である。

今度は点Pが円の外部にあります。
PBは PA+AB=\(x+1\)、PDは PC+CO+OD=2+2+2=6 です。
\(x(x+1)=2\cdot 6\)
展開すると \(x^2+x-12=0\) となり、\((x+4)(x-3)=0\) です。
\(x\) は長さなので正の数であり、\(x=\color{#EE4656}{3}\) となります。
[2] 一方が接線のとき
点Pを通る直線のうち、一方が円と2点A,Bで交わり、もう一方が点Tで接するときは、PA・PB=PT² が成り立ちます。
[1]で2点C,Dが重なって1点Tになったと考えると、PC・PD が PT・PT=PT² になるイメージです。

例題4を解こう
右の図において、\(x\) を求めよ。ただし、直線PTは円Oの接線で、Tは接点である。

PB=PA+AB=3+5=8 です。
直線PTは接線なので、方べきの定理[2]より PA・PB=PT² です。
\(3\cdot 8=x^2\) より \(x^2=24\)
\(x>0\) なので、\(x=\color{#EE4656}{2\sqrt{6}}\) です。

どの場合も「点Pから」測った長さをかけるのがポイントだよ。ABやCDのような弦の長さそのものは使わないよ!
練習問題
四角形ABCDは円に外接し、AB=7,BC=9,CD=8 である。辺DAの長さ \(x\) を求めよ。

答えを見る
辺AD,AB,BC,CDと円の接点をそれぞれP,Q,R,Sとすると、接線の長さは等しいから AP=AQ,BQ=BR,CR=CS,DS=DP

よって AB+CD=AQ+BQ+CS+DS=AP+BR+CR+DP=AD+BC
\(7+8=x+9\) より \(x=\color{#EE4656}{6}\)
下の図において、\(\alpha\) を求めよ。ただし、直線ℓは円Oの接線で、Aは接点である。また、CB=CA である。

答えを見る
CB=CA より、△CABは二等辺三角形であるから ∠CAB=∠CBA=51°
よって ∠ACB=180°-51°×2=78°
接弦定理より、\(\alpha\) は弧ABに対する円周角∠ACBに等しいから \(\alpha=\color{#EE4656}{78^\circ}\)
円Oの半径を \(r\) とする。下の(1),(2)の図のそれぞれにおいて、PA・PBの値を \(r\) とPOを用いて表せ。


答えを見る
(1) PC=\(r\)+PO,PD=\(r\)-PO である。方べきの定理より
\(\mathrm{PA}\cdot \mathrm{PB}=\mathrm{PC}\cdot \mathrm{PD}=(r+\mathrm{PO})(r-\mathrm{PO})=\color{#EE4656}{r^2-\mathrm{PO}^2}\)
(2) PC=PO-\(r\),PD=PO+\(r\) である。方べきの定理より
\(\mathrm{PA}\cdot \mathrm{PB}=\mathrm{PC}\cdot \mathrm{PD}=(\mathrm{PO}-r)(\mathrm{PO}+r)=\color{#EE4656}{\mathrm{PO}^2-r^2}\)
まとめ:円と接線・方べきの定理

さて、今回のまとめだよ!
■ ① 接線と半径
円の接線は、接点を通る半径に垂直である。
■ ② 接線の長さ
円の外部の点から引いた2本の接線の長さは等しい。
■ ③ 接弦定理
接点を通る弦と接線が作る角は、その角の内部にある弧に対する円周角に等しい。
■ ④ 方べきの定理
点Pから、直線と円の交点までの距離の積が等しい。
[1] 点Pを通る2直線が、円とそれぞれ2点A,Bと2点C,Dで交わるとき
PA・PB=PC・PD
[2] 点Pを通る2直線の一方が円と2点A,Bで交わり、他方が点Tで接するとき
PA・PB=PT²

また一つ賢くなった!

一人だと続かない人は、こんな方法もあるよ!




