
今日の板書はこれ!
■ 円周角の定理
1つの弧に対する円周角の大きさは一定であり、その弧に対する中心角の半分である。
\(\angle\mathrm{APB}=\frac{1}{2}\angle\mathrm{AOB}\)
■ 円に内接する四角形の性質
① 対角の和は180° である。
② 内角は、その対角の外角に等しい。
■ 四角形が円に内接する条件
次の①〜③のどれかが成り立つ四角形は円に内接する。(4つの頂点は同一円周上にある)
① 1辺を見込む2つの角が等しい(円周角の定理の逆)
② 1組の対角の和が180°
③ 1つの内角が、その対角の外角に等しい
(1) 四角形ABCDの対角線AC,BDの交点をEとする。∠BAC=65°,∠AEB=78°,∠ACD=37° のとき、四角形ABCDが円に内接することを示せ。
(2) AD∥BC である台形ABCDにおいて、頂点A,Dを通る円が2辺AB,CDとそれぞれ点P,Qで交わるとき、四角形PBCQは円に内接する。このことを証明せよ。
▼ 解答
(1) △ABEにおいて ∠ABE=180°-(65°+78°)=37°
よって ∠ABD=∠ACD=37°
2点B,Cは直線ADに関して同じ側にあるから、円周角の定理の逆より、四角形ABCDは円に内接する。
(2) 辺BAのAの先に点Eをとる。
四角形APQDは円に内接するから、内角はその対角の外角に等しく ∠PQD=∠EAD
AD∥BC より、同位角は等しいから ∠EAD=∠PBC
よって ∠PQD=∠PBC
∠PQDは四角形PBCQの頂点Qにおける外角であり、対角∠PBCに等しいから、四角形PBCQは円に内接する。

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四角形が円に内接するといえるのはどんなとき?
(1) 右の図において、四角形ABCDが円に内接することを示せ。

(2) AD∥BC である台形ABCDにおいて、頂点A,Dを通る円が2辺AB,CDとそれぞれ点P,Qで交わるとき、四角形PBCQは円に内接する。このことを証明せよ。


円がかかれていないのに、どうやって「円に内接する」って言えるんですか?

円の角の性質を逆向きに使うんだ!順番に見ていこう。
四角形が円に内接することを示すには、円の角の性質を「逆向き」に使います。
この記事では、円周角の定理と円に内接する四角形の性質から、四角形が円に内接する条件を3つ導きます。
条件①:1辺を見込む角が等しい(円周角の定理の逆)
まずは円周角の定理
円周上に2点A,Bをとり、弧ABの上にない円周上の点Pをとります。
このとき、∠APBを弧ABに対する円周角といいます。
また、円の中心Oについて、∠AOBを弧ABに対する中心角といいます。

円周角には、次のような性質があります。
円周角は点Pの位置によらず一定で、中心角のちょうど半分になります。
これを円周角の定理といいます。
円周角の定理の逆
円周角の定理から、「4点が同じ円周上にあれば、同じ弧に対する円周角は等しい」ことが分かりました。

この逆、つまり「角が等しければ、4点は同じ円周上にある」ことも成り立ちます。
直線ABに対して同じ側に2点P,Qをとります。
∠APB=∠AQB が成り立つとき、4点A,B,P,Qは同じ円周上にあります。
これを円周角の定理の逆といいます。

「同じ側」という条件が大切です。
PとQが直線ABの反対側にあると、角が等しくても同じ円周上にあるとは限りません。
四角形ABCDで考えると、1辺ABを見込む2つの角 ∠ACB と ∠ADB が等しければ、四角形ABCDは円に内接します。これが条件①です。
3点A,B,Pを通る円をかき、Pと同じ側の点Qの位置で角の大きさがどう変わるかを考えます。

Qが円の内側にあると∠AQBは∠APBより大きくなり、円の外側にあると小さくなります。
したがって、∠AQB=∠APB となるのは、Qがちょうど円周上にあるときだけです。
例題1(1)を解こう
右の図において、四角形ABCDが円に内接することを示せ。

辺ADを共通にもつ2つの角、∠ABDと∠ACDに注目します。
この2つが等しければ、円周角の定理の逆が使えます。
∠ACD=37° は分かっているので、∠ABDを求めます。
△ABEで、∠BAE=65°,∠AEB=78° なので、次のようになります。
∠ABE=180°-(65°+78°)=37°

よって ∠ABD=∠ACD です。
また、2点B,Cは直線ADに関して同じ側にあります。
したがって、円周角の定理の逆(条件①)より、四角形ABCDは円に内接するといえます。

どの線分を「弦」と見るかを決めて、その両はしを見こむ2つの角をくらべるのがコツだよ!
条件②③:対角と外角(四角形が円に内接する条件)
四角形が円に内接することは、対角や外角を使って示すこともできます。
まずは円に内接する四角形の性質
四角形の4つの頂点が同一円周上にあるとき、その四角形は円に内接するといいます。
つまり、「4つの頂点が同一円周上にある」ことと「四角形が円に内接する」ことは同じ意味です。
円に内接する四角形では、次の2つの性質が成り立ちます。
- 対角の和は180°
- 内角は、その対角の外角に等しい

四角形が円に内接する条件
上で見たように、円に内接する四角形では「対角の和が180°」「内角はその対角の外角に等しい」ことを学びました。
実は、この逆も成り立ちます。
つまり、四角形ABCDで次の②,③のどちらかが成り立てば、その四角形は円に内接します。
- ② 1組の対角の和が180°
- ③ 1つの内角が、その対角の外角に等しい

たとえば、∠A=100°,∠C=80° の四角形ABCDは、対角の和が 100°+80°=180° なので、円に内接します。
3点A,B,Dを通る円をかき、点Cがこの円に対してどこにあるかを考えます。
Cが円周上にあれば、円に内接する四角形の性質から ∠A+∠C=180° です。
Cが円の内側にあると∠Cはそれより大きくなり、円の外側にあると小さくなります。
したがって、∠A+∠C=180° となるのは、Cがちょうど円周上にあるときだけです。
例題1(2)を解こう
AD∥BC である台形ABCDにおいて、頂点A,Dを通る円が2辺AB,CDとそれぞれ点P,Qで交わるとき、四角形PBCQは円に内接する。このことを証明せよ。

四角形PBCQが円に内接することを示すには、条件③「1つの内角が、その対角の外角に等しい」を使います。
ここでは、Qにおける外角∠PQDと、その対角∠PBCが等しいことを示します。
まず、辺BAのAの先に点Eをとります。
四角形APQDは円に内接しているので、内角∠PQDは、その対角∠PADの外角∠EADに等しくなります。
次に、AD∥BC なので、同位角が等しく ∠EAD=∠PBC です。
この2つから ∠PQD=∠PBC が分かります。

証明をまとめると、次のようになります。
辺BAのAの先に点Eをとる。
四角形APQDは円に内接するから、内角はその対角の外角に等しく ∠PQD=∠EAD
AD∥BC より、同位角は等しいから ∠EAD=∠PBC
よって ∠PQD=∠PBC
∠PQDは四角形PBCQの頂点Qにおける外角であり、対角∠PBCに等しいから、四角形PBCQは円に内接する。

円に内接することを示したいときは、対角の和か外角と対角のどちらかに持ちこもう!
3つの条件をまとめると
以上をまとめると、次のようになります。
■ 四角形が円に内接する条件
次の①〜③のどれかが成り立つ四角形は円に内接する。(4つの頂点は同一円周上にある)
① 1辺を見込む2つの角が等しい(円周角の定理の逆)
② 1組の対角の和が180°
③ 1つの内角が、その対角の外角に等しい
練習問題
右の図において、四角形ABCDが円に内接することを示せ。

答えを見る
∠BAC=110° より ∠EAC=180°-110°=70°
△AECにおいて ∠ACE=180°-(84°+70°)=26°
よって ∠ABD=∠ACD=26°
2点B,Cは直線ADに関して同じ側にあるから、円周角の定理の逆より、四角形ABCDは円に内接する。

次の四角形ABCDのうち、円に内接するものはどれか。



答えを見る
① ∠A+∠C=120°+70°=190° であり、180°ではない。
また ∠D=360°-(120°+60°+70°)=110° より、∠B+∠D=170° も180°ではないから、円に内接しない。
② ∠A+∠C=90°+90°=180° であるから、円に内接する。
③ ∠A=180°-65°=115° であり、∠Cの外角115°に等しいから、円に内接する。
よって、円に内接するものは ②,③
△ABCの辺BC,CA,AB上にそれぞれ点D,E,Fをとる。ただし、点D,E,Fは△ABCの頂点とは異なる点とする。3点B,D,Fを通る円と3点C,D,Eを通る円が異なる2点で交わるとき、交点のうちDと異なる点をPとする。このとき、四角形AFPEが円に内接することを証明せよ。

答えを見る
四角形BDPFは円に内接するから、Fにおける外角はその対角に等しく ∠AFP=∠PDB
四角形CEPDは円に内接するから、Eにおける外角はその対角に等しく ∠AEP=∠PDC

よって ∠AFP+∠AEP=∠PDB+∠PDC=180°
四角形AFPEは1組の対角の和が180°であるから、四角形AFPEは円に内接する。
まとめ:円に内接する四角形

さて、今回のまとめだよ!
■ 円周角の定理
1つの弧に対する円周角の大きさは一定であり、その弧に対する中心角の半分である。
\(\angle\mathrm{APB}=\frac{1}{2}\angle\mathrm{AOB}\)
■ 円に内接する四角形の性質
① 対角の和は180° である。
② 内角は、その対角の外角に等しい。
■ 四角形が円に内接する条件
次の①〜③のどれかが成り立つ四角形は円に内接する。(4つの頂点は同一円周上にある)
① 1辺を見込む2つの角が等しい(円周角の定理の逆)
② 1組の対角の和が180°
③ 1つの内角が、その対角の外角に等しい

また一つ賢くなった!

一人だと続かない人は、こんな方法もあるよ!




