【数学A】図形の性質08:円に内接する四角形

図形の性質
さん
さん

今日の板書はこれ!

円に内接する四角形

■ 円周角の定理
1つの弧に対する円周角の大きさは一定であり、その弧に対する中心角の半分である。
\(\angle\mathrm{APB}=\frac{1}{2}\angle\mathrm{AOB}\)

■ 円に内接する四角形の性質
① 対角の和は180° である。
② 内角は、その対角の外角に等しい。

■ 四角形が円に内接する条件
次の①〜③のどれかが成り立つ四角形は円に内接する。(4つの頂点は同一円周上にある)
① 1辺を見込む2つの角が等しい(円周角の定理の逆)
② 1組の対角の和が180°
③ 1つの内角が、その対角の外角に等しい

例題1

(1) 四角形ABCDの対角線AC,BDの交点をEとする。∠BAC=65°,∠AEB=78°,∠ACD=37° のとき、四角形ABCDが円に内接することを示せ。

(2) AD∥BC である台形ABCDにおいて、頂点A,Dを通る円が2辺AB,CDとそれぞれ点P,Qで交わるとき、四角形PBCQは円に内接する。このことを証明せよ。


▼ 解答

(1) △ABEにおいて ∠ABE=180°-(65°+78°)=37°

よって ∠ABD=∠ACD=37°

2点B,Cは直線ADに関して同じ側にあるから、円周角の定理の逆より、四角形ABCDは円に内接する。

(2) 辺BAのAの先に点Eをとる。

四角形APQDは円に内接するから、内角はその対角の外角に等しく ∠PQD=∠EAD

AD∥BC より、同位角は等しいから ∠EAD=∠PBC

よって ∠PQD=∠PBC

∠PQDは四角形PBCQの頂点Qにおける外角であり、対角∠PBCに等しいから、四角形PBCQは円に内接する。

生徒
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さん
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四角形が円に内接するといえるのはどんなとき?

例題1

(1) 右の図において、四角形ABCDが円に内接することを示せ。

例題1の図:四角形ABCDと角65°、78°、37°

(2) AD∥BC である台形ABCDにおいて、頂点A,Dを通る円が2辺AB,CDとそれぞれ点P,Qで交わるとき、四角形PBCQは円に内接する。このことを証明せよ。

例題2の図:台形ABCDと頂点A、Dを通る円、交点P、Q
生徒
生徒

円がかかれていないのに、どうやって「円に内接する」って言えるんですか?

さん
さん

円の角の性質を逆向きに使うんだ!順番に見ていこう。

四角形が円に内接することを示すには、円の角の性質を「逆向き」に使います。

この記事では、円周角の定理と円に内接する四角形の性質から、四角形が円に内接する条件を3つ導きます。

条件①:1辺を見込む角が等しい(円周角の定理の逆)

まずは円周角の定理

円周上に2点A,Bをとり、弧ABの上にない円周上の点Pをとります。

このとき、∠APBを弧ABに対する円周角といいます。

また、円の中心Oについて、∠AOBを弧ABに対する中心角といいます。

円周上の2点A、Bと点P、中心O。∠APBが弧ABに対する円周角、∠AOBが中心角

円周角には、次のような性質があります。

円周角は点Pの位置によらず一定で、中心角のちょうど半分になります。

これを円周角の定理といいます。

円周角の定理の逆

円周角の定理から、「4点が同じ円周上にあれば、同じ弧に対する円周角は等しい」ことが分かりました。

円周上の4点A、B、P、Q。同じ弧ABに対する円周角∠APBと∠AQBは等しい

この逆、つまり「角が等しければ、4点は同じ円周上にある」ことも成り立ちます。

直線ABに対して同じ側に2点P,Qをとります。

∠APB=∠AQB が成り立つとき、4点A,B,P,Qは同じ円周上にあります。

これを円周角の定理の逆といいます。

円周角の定理の逆:同じ側の2点P、Qで角APBと角AQBが等しいとき4点は同一円周上

「同じ側」という条件が大切です。

PとQが直線ABの反対側にあると、角が等しくても同じ円周上にあるとは限りません。

四角形ABCDで考えると、1辺ABを見込む2つの角 ∠ACB と ∠ADB が等しければ、四角形ABCDは円に内接します。これが条件①です。

3点A,B,Pを通る円をかき、Pと同じ側の点Qの位置で角の大きさがどう変わるかを考えます。

点が円の内側なら角は大きく、外側なら小さい

Qが円の内側にあると∠AQBは∠APBより大きくなり、円の外側にあると小さくなります。

したがって、∠AQB=∠APB となるのは、Qがちょうど円周上にあるときだけです。

例題1(1)を解こう

例題1(1)

右の図において、四角形ABCDが円に内接することを示せ。

例題1の図:四角形ABCDと角65°、78°、37°

辺ADを共通にもつ2つの角、∠ABDと∠ACDに注目します。

この2つが等しければ、円周角の定理の逆が使えます。

∠ACD=37° は分かっているので、∠ABDを求めます。

△ABEで、∠BAE=65°,∠AEB=78° なので、次のようになります。

∠ABE=180°-(65°+78°)=37°

例題1の解説図:角ABDと角ACDがともに37°で4点が同一円周上

よって ∠ABD=∠ACD です。

また、2点B,Cは直線ADに関して同じ側にあります。

したがって、円周角の定理の逆(条件①)より、四角形ABCDは円に内接するといえます。

さん
さん

どの線分を「弦」と見るかを決めて、その両はしを見こむ2つの角をくらべるのがコツだよ!

条件②③:対角と外角(四角形が円に内接する条件)

四角形が円に内接することは、対角や外角を使って示すこともできます。

まずは円に内接する四角形の性質

四角形の4つの頂点が同一円周上にあるとき、その四角形は円に内接するといいます。

つまり、「4つの頂点が同一円周上にある」ことと「四角形が円に内接する」ことは同じ意味です。

円に内接する四角形では、次の2つの性質が成り立ちます。

  • 対角の和は180°
  • 内角は、その対角の外角に等しい
円に内接する四角形:対角の和は180°、内角は対角の外角に等しい

四角形が円に内接する条件

上で見たように、円に内接する四角形では「対角の和が180°」「内角はその対角の外角に等しい」ことを学びました。

実は、この逆も成り立ちます。

つまり、四角形ABCDで次の②,③のどちらかが成り立てば、その四角形は円に内接します。

  • ② 1組の対角の和が180°
  • ③ 1つの内角が、その対角の外角に等しい
四角形が円に内接する条件:対角の和が180°、または内角が対角の外角に等しい

たとえば、∠A=100°,∠C=80° の四角形ABCDは、対角の和が 100°+80°=180° なので、円に内接します。

3点A,B,Dを通る円をかき、点Cがこの円に対してどこにあるかを考えます。

Cが円周上にあれば、円に内接する四角形の性質から ∠A+∠C=180° です。

Cが円の内側にあると∠Cはそれより大きくなり、円の外側にあると小さくなります。

したがって、∠A+∠C=180° となるのは、Cがちょうど円周上にあるときだけです。

例題1(2)を解こう

例題1(2)

AD∥BC である台形ABCDにおいて、頂点A,Dを通る円が2辺AB,CDとそれぞれ点P,Qで交わるとき、四角形PBCQは円に内接する。このことを証明せよ。

例題2の図:台形ABCDと頂点A、Dを通る円、交点P、Q

四角形PBCQが円に内接することを示すには、条件③「1つの内角が、その対角の外角に等しい」を使います。

ここでは、Qにおける外角∠PQDと、その対角∠PBCが等しいことを示します。

まず、辺BAのAの先に点Eをとります。

四角形APQDは円に内接しているので、内角∠PQDは、その対角∠PADの外角∠EADに等しくなります。

次に、AD∥BC なので、同位角が等しく ∠EAD=∠PBC です。

この2つから ∠PQD=∠PBC が分かります。

例題1(2)の図:∠EAD、∠PBC、∠PQDが等しく、四角形PBCQは円に内接する

証明をまとめると、次のようになります。

証明

辺BAのAの先に点Eをとる。

四角形APQDは円に内接するから、内角はその対角の外角に等しく ∠PQD=∠EAD

AD∥BC より、同位角は等しいから ∠EAD=∠PBC

よって ∠PQD=∠PBC

∠PQDは四角形PBCQの頂点Qにおける外角であり、対角∠PBCに等しいから、四角形PBCQは円に内接する。

さん
さん

円に内接することを示したいときは、対角の和か外角と対角のどちらかに持ちこもう!

3つの条件をまとめると

以上をまとめると、次のようになります。

■ 四角形が円に内接する条件
次の①〜③のどれかが成り立つ四角形は円に内接する。(4つの頂点は同一円周上にある)
① 1辺を見込む2つの角が等しい(円周角の定理の逆)
② 1組の対角の和が180°
③ 1つの内角が、その対角の外角に等しい

練習問題

練習1

右の図において、四角形ABCDが円に内接することを示せ。

練習1の図:三角形EBCと角84°、26°、110°
答えを見る

∠BAC=110° より ∠EAC=180°-110°=70°

△AECにおいて ∠ACE=180°-(84°+70°)=26°

よって ∠ABD=∠ACD=26°

2点B,Cは直線ADに関して同じ側にあるから、円周角の定理の逆より、四角形ABCDは円に内接する。

練習1の答えの図:角ABDと角ACDがともに26°
練習2

次の四角形ABCDのうち、円に内接するものはどれか。

練習2①の図:角A=120°、角B=60°、角C=70°の台形
練習2②の図:角Aと角Cが直角の四角形
練習2③の図:Aの外角65°、角B=85°、Cの外角115°の四角形
答えを見る

① ∠A+∠C=120°+70°=190° であり、180°ではない。

また ∠D=360°-(120°+60°+70°)=110° より、∠B+∠D=170° も180°ではないから、円に内接しない。

② ∠A+∠C=90°+90°=180° であるから、円に内接する。

③ ∠A=180°-65°=115° であり、∠Cの外角115°に等しいから、円に内接する。

よって、円に内接するものは ②,③

練習3

△ABCの辺BC,CA,AB上にそれぞれ点D,E,Fをとる。ただし、点D,E,Fは△ABCの頂点とは異なる点とする。3点B,D,Fを通る円と3点C,D,Eを通る円が異なる2点で交わるとき、交点のうちDと異なる点をPとする。このとき、四角形AFPEが円に内接することを証明せよ。

練習3の図:2つの円の交点Pと四角形AFPE
答えを見る

四角形BDPFは円に内接するから、Fにおける外角はその対角に等しく ∠AFP=∠PDB

四角形CEPDは円に内接するから、Eにおける外角はその対角に等しく ∠AEP=∠PDC

練習2の答えの図:等しい角と四角形AFPEの外接円

よって ∠AFP+∠AEP=∠PDB+∠PDC=180°

四角形AFPEは1組の対角の和が180°であるから、四角形AFPEは円に内接する。

まとめ:円に内接する四角形

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

円に内接する四角形

■ 円周角の定理
1つの弧に対する円周角の大きさは一定であり、その弧に対する中心角の半分である。
\(\angle\mathrm{APB}=\frac{1}{2}\angle\mathrm{AOB}\)

■ 円に内接する四角形の性質
① 対角の和は180° である。
② 内角は、その対角の外角に等しい。

■ 四角形が円に内接する条件
次の①〜③のどれかが成り立つ四角形は円に内接する。(4つの頂点は同一円周上にある)
① 1辺を見込む2つの角が等しい(円周角の定理の逆)
② 1組の対角の和が180°
③ 1つの内角が、その対角の外角に等しい

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

さん
さん

一人だと続かない人は、こんな方法もあるよ!

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