【数学Ⅰ】集合と命題03:共通部分と和集合

共通部分と和集合 集合と命題
さん
さん

今日の板書はこれ!

共通部分と和集合

■ 共通部分
\(A\),\(B\) の両方に属する要素全体の集合を、\(A\) と \(B\) の共通部分といい、\(A\cap B\)(\(A\) かつ \(B\))と表す。

■ 和集合
\(A\),\(B\) の少なくとも一方に属する要素全体の集合を、\(A\) と \(B\) の和集合といい、\(A\cup B\)(\(A\) または \(B\))と表す。

■ 注意
複数の集合の関係や範囲は、図で表したベン図で考えるのが基本である。
数学の「または」は「少なくとも一方」であり、一方だけでなく両方の場合も含む。

例題1

次の集合 \(A\),\(B\) について、\(A\cap B\) と \(A\cup B\) を求めよ。
(1) \(A=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\),\(B=\{2,\ 4,\ 6,\ 8,\ 10\}\)
(2) \(A=\)\(\{x\mid 0<x<3\),\(x\) は実数\(\}\),\(B=\)\(\{x\mid 2\leq x\leq 5\),\(x\) は実数\(\}\)


▼ 解答

(1)

\(A\cap B=\{2,\ 6\}\)

\(A\cup B=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 8,\ 10\}\)

(2) 数直線で考えると

\(A\cap B=\)\(\{x\mid 2\leq x<3\),\(x\) は実数\(\}\)

\(A\cup B=\)\(\{x\mid 0<x\leq 5\),\(x\) は実数\(\}\)

生徒
生徒

もっと詳しく願いします!!

現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。

「教科書や参考書の内容がわからなくて、読むのに時間がかかる」「解答の意味が理解できず、勉強が進まない」教科書や参考書の内容を理解するには、「自分なりに噛み砕いて考える力」が必要です。

でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。

意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!

さん
さん

勉強してるのに点が取れない人は、こっちも読んでみて!

2つの集合の「共通」と「合わせたもの」は?

例題1

次の集合 \(A\),\(B\) について、\(A\cap B\) と \(A\cup B\) を求めよ。
(1) \(A=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\),\(B=\{2,\ 4,\ 6,\ 8,\ 10\}\)
(2) \(A=\)\(\{x\mid 0<x<3\),\(x\) は実数\(\}\),\(B=\)\(\{x\mid 2\leq x\leq 5\),\(x\) は実数\(\}\)

生徒
生徒

\(\cap\) と \(\cup\) って、どう違うんですか?形が似ていてまぎらわしいです…。

共通部分と和集合とは?

さん
さん

どちらも2つの集合から新しい集合をつくる記号だよ!ベン図で見ると違いがはっきり分かるんだ。

\(A\),\(B\) の両方に属する要素全体の集合を、\(A\) と \(B\) の共通部分といい、\(A\cap B\) と表します。

「\(A\) かつ \(B\)」と読みます。

\(A\),\(B\) の少なくとも一方に属する要素全体の集合を、\(A\) と \(B\) の和集合といい、\(A\cup B\) と表します。

「\(A\) または \(B\)」と読みます。

ベン図2つ。左はA∩Bで重なった部分だけを塗り、右はA∪Bで2つの円全体を塗った図

ベン図で見ると、共通部分は2つの円が重なった部分、和集合は2つの円を合わせた部分全体です。

このように、複数の集合の関係はベン図で考えるのが基本です。

生徒
生徒

和集合の「または」って、どちらか一方だけってことですか?

さん
さん

そこがポイント!数学の「または」は「少なくとも一方」で、両方に入っているものも含むんだ。

日常会話で「コーヒーまたは紅茶はいかがですか」と聞かれたら、どちらか一方を選ぶのがふつうです。

この「または」は「どちらか一方だけ」の意味で使われています。

一方、数学の「\(A\) または \(B\)」は、「\(A\) と \(B\) の少なくとも一方」という意味で、両方に当てはまる場合も含みます。

もし両方に当てはまるものを除いてしまうと、例題1(1)の2や6のように \(A\) にも \(B\) にも入っている要素が \(A\cup B\) から抜けてしまい、2つの集合を合わせた集合になりません。

数学ではあいまいさをなくすために、「または」は常に「少なくとも一方(両方も含む)」の意味で使うと決めているのです。

要素を書き並べた集合で求めよう

例題1(1)の \(A=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\),\(B=\{2,\ 4,\ 6,\ 8,\ 10\}\) を、ベン図に書き入れてみます。

例題1(1)のベン図。重なりに2と6、Aだけに1と3、Bだけに4と8と10

\(A\) と \(B\) の両方に入っている要素は2と6なので、重なった部分にはこの2つが入ります。

よって、 \(A\cap B=\{2,\ 6\}\) です。

和集合は、\(A\) と \(B\) の要素を全部集めたものです。

2と6は両方にありますが、集合では同じ要素を2回書かないので、1回ずつ書きます。

よって、 \(A\cup B=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 8,\ 10\}\) です。

実数の範囲で表された集合で求めよう

生徒
生徒

(2) は要素を書き並べられないですよね。どうするんですか?

さん
さん

範囲で表された集合は、数直線で考えるといいよ!

\(A\) は「0より大きく3より小さい実数」、\(B\) は「2以上5以下の実数」の集合です。

それぞれを数直線上に表すと、次のようになります。

例題1(2)の数直線。Aは0から3(両端は白丸)、Bは2から5(両端は黒丸)、重なりは2から3

共通部分 A∩B

2つの範囲が重なっているのは、2から3までの部分です。

端の点を確かめると、2は \(B\) に入り(\(2\leq x\))、\(A\) にも入る(\(0<2<3\))ので含まれます。

3は \(A\) に入らない(\(x<3\))ので含まれません。

よって、 \(A\cap B=\)\(\{x\mid 2\leq x<3\),\(x\) は実数\(\}\) です。

和集合 A∪B

2つの範囲を合わせると、0から5までになります。

0はどちらにも入らないので含まず、5は \(B\) に入るので含みます。

よって、 \(A\cup B=\)\(\{x\mid 0<x\leq 5\),\(x\) は実数\(\}\) です。

範囲の集合では、端の点が含まれるかどうかを、等号の有無で1つずつ確かめることが大切です。

3つの集合の共通部分と和集合

例題2

\(A=\{3,\ 6,\ 9\}\),\(B=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\),\(C=\{2,\ 4,\ 6,\ 8\}\) について、\(A\cap B\cap C\) と \(A\cup B\cup C\) を求めよ。

集合が3つになっても考え方は同じです。

\(A\cap B\cap C\) は3つすべてに属する要素、\(A\cup B\cup C\) は少なくとも1つに属する要素の集合です。

例題2の3つの円のベン図。3つすべての重なりに6、AとBだけに3、BとCだけに2、Aだけに9、Bだけに1、Cだけに4と8

3つすべてに入っている要素は6だけです。

よって、 \(A\cap B\cap C=\{6\}\) です。

3つの集合の要素を重複なく全部集めると、 \(A\cup B\cup C=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 8,\ 9\}\) です。

生徒
生徒

ベン図に書き入れると、どこに何が入るかがよく分かりますね!

さん
さん

そうだね!集合の問題で迷ったら、まずベン図や数直線をかいてみよう!

練習問題

練習1

\(A=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6\}\),\(B=\{2,\ 4,\ 6,\ 8\}\),\(C=\{1,\ 3\}\) について、次の集合を求めよ。

(1) \(A\cap B\) (2) \(A\cup B\) (3) \(B\cap C\) (4) \(B\cup C\)

答えを見る

(1) \(A\cap B=\{2,\ 4,\ 6\}\)

(2) \(A\cup B=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 8\}\)

(3) \(B\) と \(C\) に共通な要素はないから \(B\cap C=\emptyset\)

(4) \(B\cup C=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 8\}\)

練習2

\(A=\)\(\{x\mid x\leq 2\),\(x\) は実数\(\}\),\(B=\)\(\{x\mid 0<x<4\),\(x\) は実数\(\}\) について、\(A\cap B\) と \(A\cup B\) を求めよ。

答えを見る

数直線で考えると

\(A\cap B=\)\(\{x\mid 0<x\leq 2\),\(x\) は実数\(\}\)

\(A\cup B=\)\(\{x\mid x<4\),\(x\) は実数\(\}\)

練習3

\(A=\{1,\ 2,\ 3,\ 6\}\),\(B=\{3,\ 6,\ 9,\ 12\}\),\(C=\{2,\ 4,\ 6,\ 8,\ 10,\ 12\}\) について、\(A\cap B\cap C\) と \(A\cup B\cup C\) を求めよ。

答えを見る

\(A\cap B\cap C=\{6\}\)

\(A\cup B\cup C=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 8,\ 9,\ 10,\ 12\}\)

まとめ:共通部分と和集合

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

共通部分と和集合

■ 共通部分
\(A\),\(B\) の両方に属する要素全体の集合を、\(A\) と \(B\) の共通部分といい、\(A\cap B\)(\(A\) かつ \(B\))と表す。

■ 和集合
\(A\),\(B\) の少なくとも一方に属する要素全体の集合を、\(A\) と \(B\) の和集合といい、\(A\cup B\)(\(A\) または \(B\))と表す。

■ 注意
複数の集合の関係や範囲は、図で表したベン図で考えるのが基本である。
数学の「または」は「少なくとも一方」であり、一方だけでなく両方の場合も含む。

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

さん
さん

一人だと続かない人は、こんな方法もあるよ!

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