【数学Ⅱ】積分11:接線と面積

【数学Ⅱ】積分11:接線と面積 積分
さん
さん

今日の板書はこれ!

接線と面積

曲線と接線で囲まれた部分の面積は、次の順に求める。

  • 接線の方程式を求める。
  • 曲線と接線の共有点の \(x\) 座標を求める。接点の \(x\) 座標は必ず解の1つになる。
  • (上の関数)−(下の関数)を定積分して、面積を求める。
例題1

曲線 \(y=x^3-4x\) 上に点 \(\mathrm{A}(1,\ -3)\) をとる。

(1) 点 \(\mathrm{A}\) における接線 \(\ell\) の方程式を求めよ。

(2) 曲線 \(y=x^3-4x\) と接線 \(\ell\) で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。


▼ 解答

(1) \(y’=3x^2-4\) より、接線の傾きは

\(3\cdot 1^2-4=-1\)

よって、接線の方程式は

\(y=-(x-1)-3\)

\(y=-x-2\)

(2) 曲線と接線の共有点の \(x\) 座標は、

\(\color{#EE4656}{x^3-4x}=\color{#45A3DA}{-x-2}\)

\(x^3-3x+2=0\)

\(x=1\)(点 \(\mathrm{A}\) の \(x\) 座標)が解の1つなので、

\((x-1)(x^2+x-2)=0\)

\((x-1)^2(x+2)=0\)

より \(x=-2,\ 1\)

\(-2\leq x\leq 1\) で曲線が接線の上にあるので、

\(\color{#E9548E}{S}=\int_{-2}^1\{(\color{#EE4656}{x^3-4x})-(\color{#45A3DA}{-x-2})\}\,dx\)

\(=\int_{-2}^1 (x^3-3x+2)\,dx\)

\(=\left[\frac{1}{4}x^4-\frac{3}{2}x^2+2x\right]_{-2}^1\)

\(=\frac{1}{4}(1-16)-\frac{3}{2}(1-4)+2(1+2)\)

\(=-\frac{15}{4}+\frac{9}{2}+6\)

\(=\frac{27}{4}\)

生徒
生徒

もっと詳しく願いします!!

現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

「人より勉強に時間がかかる」と感じていませんか?私の学校にも、同じ悩みを抱えて苦しんでる生徒がたくさんいます。

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でも大丈夫!このサイトでは、私が受けた質問や、つまずきポイントをもとに、わかりやすく解説していきます。

意味から理解し、噛み砕き方をマスターしましょう!!

曲線と接線で囲まれた部分の面積とは?

さん
さん

前回は、放物線と直線で囲まれた部分の面積を、1/6公式を使って求めたね。

さん
さん

今回は、3次関数のグラフ(曲線)と、その接線で囲まれた部分の面積を考えるよ。

生徒
生徒

接線って、微分で習ったあの接線ですか?

さん
さん

そう!接線の方程式の求め方があやしい人は、ここで復習しておこう。

求め方の流れ

曲線と接線で囲まれた部分の面積は、次の3つの手順で求めます。

  • 接線の方程式を求める。
  • 曲線と接線の共有点の \(x\) 座標を求める。接点の \(x\) 座標は必ず解の1つになる。
  • (上の関数)−(下の関数)を定積分して、面積を求める。
さん
さん

2つ目の「共有点を求める」ところに、接線ならではのコツがあるよ。例題で見ていこう!

例題1:曲線と接線で囲まれた部分の面積

例題1

曲線 \(y=x^3-4x\) 上に点 \(\mathrm{A}(1,\ -3)\) をとる。

(1) 点 \(\mathrm{A}\) における接線 \(\ell\) の方程式を求めよ。

(2) 曲線 \(y=x^3-4x\) と接線 \(\ell\) で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。

(1) 接線の方程式を求めよう

さん
さん

まずは微分して、点 \(\mathrm{A}\) での接線の傾きを求めよう。

\(y=x^3-4x\) を微分すると、 \(y’=3x^2-4\)

点 \(\mathrm{A}\) の \(x\) 座標は \(1\) なので、接線の傾きは

\(3\cdot 1^2-4=-1\) となります。

点 \(\mathrm{A}(1,\ -3)\) を通り、傾きが \(-1\) の直線なので、

\(y-(-3)=-(x-1)\)

よって、接線の方程式は \(y=-x-2\) です。

(2) 共有点の x 座標を求めよう

さん
さん

次は、曲線と接線の共有点の \(x\) 座標を求めるよ。

\(y=x^3-4x\) と \(y=-x-2\) から \(y\) を消去すると、

\(\color{#EE4656}{x^3-4x}=\color{#45A3DA}{-x-2}\)

\(x^3-3x+2=0\) となります。

生徒
生徒

3次方程式だ…。どうやって因数分解すればいいんですか?

さん
さん

ここがポイント!接点 A の \(x\) 座標 \(x=1\) は、必ずこの方程式の解の1つになっているんだ。

接点 \(\mathrm{A}\) は、曲線上にも接線上にもある点です。

だから \(x=1\) を代入すると、曲線の式と接線の式は同じ値(どちらも \(-3\))になります。

実際に、 \(1^3-3\cdot 1+2=0\) です。

解の1つが \(x=1\) とわかっているので、左辺は \(x-1\) で割り切れます。

組立除法などで割り算をすると、

\((x-1)(x^2+x-2)=0\)

さらに \(x^2+x-2=(x-1)(x+2)\) なので、

\((x-1)^2(x+2)=0\)

よって、 \(x=-2,\ 1\) です。

さん
さん

\((x-1)^2\) のように、接点の \(x\) 座標が2回出てくるのが接線の特徴だよ。曲線と接線が \(x=1\) で「接している」ことを表しているんだ。

どちらが上かを確かめよう

さん
さん

面積を求める前に、図をかいて、どちらのグラフが上にあるかを確かめよう。

\(-2\leq x\leq 1\) の範囲では、曲線が上、接線が下にあります。

式で確かめることもできます。

\((\color{#EE4656}{x^3-4x})-(\color{#45A3DA}{-x-2})=(x-1)^2(x+2)\)

\(-2\leq x\leq 1\) のとき、\((x-1)^2\geq 0\)、\(x+2\geq 0\) なので、この値は \(0\) 以上になります。

解いてみよう

(上の関数)−(下の関数)を定積分すると、

\(\color{#E9548E}{S}=\int_{-2}^1\{(\color{#EE4656}{x^3-4x})-(\color{#45A3DA}{-x-2})\}\,dx\)

\(=\int_{-2}^1 (x^3-3x+2)\,dx\)

\(=\left[\frac{1}{4}x^4-\frac{3}{2}x^2+2x\right]_{-2}^1\)

\(=\frac{1}{4}(1-16)-\frac{3}{2}(1-4)+2(1+2)\)

\(=-\frac{15}{4}+\frac{9}{2}+6\)

\(=\frac{27}{4}\)

さん
さん

代入するときは、項ごとに \(1\) を代入した値と \(-2\) を代入した値の差を作ると、計算ミスが減るよ。

生徒
生徒

接点の \(x\) 座標が解になるって知っていれば、3次方程式もこわくないですね!

練習問題

さん
さん

接点の \(x\) 座標が方程式の解の1つになることを使って、共有点を求めよう!

練習1

曲線 \(y=x^3+x^2-2x\) と、その曲線上の点 \((1,\ 0)\) における接線で囲まれた部分の面積 \(S\) を求めよ。

答えを見る

\(y’=3x^2+2x-2\) より、接線の傾きは \(3\cdot 1^2+2\cdot 1-2=3\)

よって、接線の方程式は \(y=3(x-1)\) より \(y=3x-3\)

曲線と接線の共有点の \(x\) 座標は、

\(\color{#EE4656}{x^3+x^2-2x}=\color{#45A3DA}{3x-3}\)

\(x^3+x^2-5x+3=0\)

\(x=1\) が解の1つなので、 \((x-1)(x^2+2x-3)=0\)

\((x-1)^2(x+3)=0\) より \(x=-3,\ 1\)

\(-3\leq x\leq 1\) で曲線が接線の上にあるので、

\(\color{#E9548E}{S}=\int_{-3}^1\{(\color{#EE4656}{x^3+x^2-2x})-(\color{#45A3DA}{3x-3})\}\,dx\)

\(=\int_{-3}^1 (x^3+x^2-5x+3)\,dx\)

\(=\left[\frac{1}{4}x^4+\frac{1}{3}x^3-\frac{5}{2}x^2+3x\right]_{-3}^1\)

\(=\frac{1}{4}(1-81)+\frac{1}{3}(1+27)-\frac{5}{2}(1-9)+3(1+3)\)

\(=-20+\frac{28}{3}+20+12\)

\(=\frac{64}{3}\)

まとめ:接線と面積

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

接線と面積

曲線と接線で囲まれた部分の面積は、次の順に求める。

  • 接線の方程式を求める。
  • 曲線と接線の共有点の \(x\) 座標を求める。接点の \(x\) 座標は必ず解の1つになる。
  • (上の関数)−(下の関数)を定積分して、面積を求める。

共有点を求める方程式は、接点の \(x\) 座標を \(a\) とすると \((x-a)^2\) を因数にもつ。

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

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