
今日の板書はこれ!
■ メネラウスの定理
△ABCと1本の直線ℓがある。直線ℓが辺BC,CA,ABまたはその延長と交わる点をそれぞれP,Q,Rとすると、次の式が成り立つ。
\(\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}\cdot \frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot \frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}=1\)
■ 式の覚え方
チェバの定理と同じく、頂点→分点→頂点→分点→頂点→分点→頂点 の順に三角形を1周する。
△ABCにおいて、直線ℓが辺AB,CAとそれぞれ点R,Qで交わり、辺BCの延長と点Pで交わる。CQ:QA=3:5,BC:CP=3:2 であるとき、AR:RB を求めよ。
▼ 解答
BC:CP=3:2 より BP:PC=5:2
△ABCと直線ℓについて、メネラウスの定理より
\(\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}\cdot \frac{5}{2}\cdot \frac{3}{5}=1\)
よって \(\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}=\frac{2}{3}\)
したがって AR:RB=2:3
△ABCの辺ABを 1:2 に内分する点をR,辺ACを 3:2 に内分する点をQとする。線分BQとCRの交点をO,直線AOと辺BCの交点をPとする。
(1) BP:PC を求めよ。
(2) PO:OA を求めよ。
▼ 解答
(1) △ABCと点Oについて、チェバの定理より
\(\frac{1}{2}\cdot \frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot \frac{2}{3}=1\) よって \(\frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}=3\)
したがって BP:PC=3:1
(2) (1)より PB:BC=3:4
△APCと直線BQについて、メネラウスの定理より
\(\frac{\mathrm{AO}}{\mathrm{OP}}\cdot \frac{\mathrm{PB}}{\mathrm{BC}}\cdot \frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}=1\)
\(\frac{\mathrm{AO}}{\mathrm{OP}}\cdot \frac{3}{4}\cdot \frac{2}{3}=1\) よって \(\frac{\mathrm{AO}}{\mathrm{OP}}=2\)
したがって PO:OA=1:2

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直線が三角形を横切るとき、AR:RBは?
△ABCにおいて、直線ℓが辺AB,CAとそれぞれ点R,Qで交わり、辺BCの延長と点Pで交わる。CQ:QA=3:5,BC:CP=3:2 であるとき、AR:RB を求めよ。


チェバの定理と似ているけど、今度は点じゃなくて、1本の直線が三角形を横切っているんですね…

そう!「三角形と1直線」の図が出てきたら、メネラウスの定理を使うよ。式の形はチェバの定理とそっくりなんだ。
メネラウスの定理とは?
メネラウスの定理は、「三角形と1直線」からできる図についての定理です。
チェバの定理が「三角形と1点」だったのに対して、こちらは点のかわりに1本の直線を考えます。
△ABCと、1本の直線ℓを考えます。
直線ℓが、辺BC,CA,ABまたはその延長と交わる点を、それぞれP,Q,Rとします。
点P,Q,Rは、それぞれの辺を2つの部分に分けているので、チェバの定理と同じく分点とよびます。

分点Pのように辺の延長上にある分点は、辺を外分しています。
メネラウスの定理は、この3つの分点が辺を分ける比の関係を表した定理です。
まずは具体例です。
下の図では、直線ℓが辺AB,CAとそれぞれ点R,Qで交わり、辺BCの延長と点Pで交わっています。
AR:RB=1:1,CQ:QA=1:2 で、Pは CP=BC となる位置にあります。

BP:PC=2:1 なので、チェバの定理と同じ順に比をかけ合わせてみます。
\(\frac{1}{1}\cdot \frac{2}{1}\cdot \frac{1}{2}=1\)
やはり1になりました。
三角形の3辺(またはその延長)を1本の直線が横切るとき、いつでもこの積が1になります。
これをメネラウスの定理といいます。
\(\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}\cdot \frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot \frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}=1\)
式の覚え方
式の作り方はチェバの定理と同じで、Aから出発して 頂点→分点→頂点→分点→頂点→分点→頂点 の順に1周します。
ちがいは、分点Pが辺BCの延長上にあるので、BからPまで行ってからCへ「もどる」ところです。

直線ℓが三角形の外側を通り、3つの交点がすべて延長上にある場合でも、同じ式が成り立ちます。

点Cを通って直線ℓに平行な直線を引き、辺ABとの交点をDとします。

RPとDCが平行なので、平行線と線分の比の性質から、BP:PC=BR:RD です。
同じように、RQとDCが平行なので、CQ:QA=DR:RA です。
これを代入すると、\(\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}\cdot \frac{\mathrm{BR}}{\mathrm{RD}}\cdot \frac{\mathrm{DR}}{\mathrm{RA}}\) となり、すべて約分されて1になります。
最初の問題を解こう
△ABCにおいて、直線ℓが辺AB,CAとそれぞれ点R,Qで交わり、辺BCの延長と点Pで交わる。CQ:QA=3:5,BC:CP=3:2 であるとき、AR:RB を求めよ。

まず、BC:CP=3:2 から BP:PC を求めます。
BPは BC+CP なので、BP:PC=(3+2):2=5:2 です。
△ABCと直線ℓについて、メネラウスの定理を使います。
Aから順に1周して比を入れます。
\(\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}\cdot \frac{5}{2}\cdot \frac{3}{5}=1\)
\(\frac{5}{2}\cdot \frac{3}{5}=\frac{3}{2}\) なので、\(\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}=\frac{2}{3}\) です。
よって AR:RB=2:3
チェバとメネラウスを組み合わせる
チェバの定理とメネラウスの定理は、1つの図の中で組み合わせて使うことがよくあります。
△ABCの辺ABを 1:2 に内分する点をR,辺ACを 3:2 に内分する点をQとする。線分BQとCRの交点をO,直線AOと辺BCの交点をPとする。
(1) BP:PC を求めよ。
(2) PO:OA を求めよ。
(1) チェバの定理を使う
3直線AP,BQ,CRは1点Oで交わっているので、△ABCと点Oについてチェバの定理を使います。

\(\frac{1}{2}\cdot \frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot \frac{2}{3}=1\)
\(\frac{1}{2}\cdot \frac{2}{3}=\frac{1}{3}\) なので、\(\frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}=3\) となり、BP:PC=3:1 です。
(2) メネラウスの定理を使う
PO:OA は、直線AP上の比です。
そこで、AとPを頂点にもつ△APCを考え、これを直線BQが横切っているとみます。

△APCの頂点Aから出発し、A→O→P→B→C→Q→A の順に1周します。
(1)より PB:BC=3:4 です。
\(\frac{\mathrm{AO}}{\mathrm{OP}}\cdot \frac{\mathrm{PB}}{\mathrm{BC}}\cdot \frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}=1\)
\(\frac{\mathrm{AO}}{\mathrm{OP}}\cdot \frac{3}{4}\cdot \frac{2}{3}=1\)
よって \(\frac{\mathrm{AO}}{\mathrm{OP}}=2\) となり、PO:OA=1:2 です。

メネラウスの定理では、どの三角形とどの直線を使うかを決めるのが一番のポイントだよ!求めたい比を辺にもつ三角形を選ぼう。
練習問題
右の図の△ABCにおいて、AR:RB=2:3,BC:CP=2:1 である。CQ:QA を求めよ。

答えを見る
BC:CP=2:1 より BP:PC=3:1
△ABCと直線RPについて、メネラウスの定理より
\(\frac{2}{3}\cdot \frac{3}{1}\cdot \frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}=1\) よって \(\frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}=\frac{1}{2}\)
したがって CQ:QA=1:2
右の図の△ABCにおいて、AR:RB=1:4,BP:PC=2:3 である。
(1) CA:AQ を求めよ。
(2) PR:RQ を求めよ。

答えを見る
(1) △ABCと直線PQについて、メネラウスの定理より
\(\frac{1}{4}\cdot \frac{2}{3}\cdot \frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}=1\) よって \(\frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}=6\)
CQ:QA=6:1 であるから CA:AQ=5:1
(2) △PQCと直線ABについて、メネラウスの定理より
\(\frac{\mathrm{PR}}{\mathrm{RQ}}\cdot \frac{\mathrm{QA}}{\mathrm{AC}}\cdot \frac{\mathrm{CB}}{\mathrm{BP}}=1\)
(1)より QA:AC=1:5,また CB:BP=5:2 であるから
\(\frac{\mathrm{PR}}{\mathrm{RQ}}\cdot \frac{1}{5}\cdot \frac{5}{2}=1\) よって \(\frac{\mathrm{PR}}{\mathrm{RQ}}=2\)
したがって PR:RQ=2:1
△ABCの辺AB,ACを 1:3 に内分する点を、それぞれR,Qとする。線分BQとCRの交点をOとし、直線AOと辺BCの交点をPとする。
(1) BP:PC を求めよ。
(2) △OBP:△ABC を求めよ。

答えを見る
(1) △ABCと点Oについて、チェバの定理より
\(\frac{1}{3}\cdot \frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot \frac{3}{1}=1\) よって \(\frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}=1\)
したがって BP:PC=1:1
(2) (1)より BC:CP=2:1
△ABPと直線RCについて、メネラウスの定理より
\(\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}\cdot \frac{\mathrm{BC}}{\mathrm{CP}}\cdot \frac{\mathrm{PO}}{\mathrm{OA}}=1\)
\(\frac{1}{3}\cdot \frac{2}{1}\cdot \frac{\mathrm{PO}}{\mathrm{OA}}=1\) よって \(\frac{\mathrm{PO}}{\mathrm{OA}}=\frac{3}{2}\)
よって OP:AP=3:5
△OBPと△ABPは底辺BPが共通で、高さの比は OP:AP であるから \(\triangle \mathrm{OBP}=\frac{3}{5}\triangle \mathrm{ABP}\)
また、BP:BC=1:2 であるから \(\triangle \mathrm{ABP}=\frac{1}{2}\triangle \mathrm{ABC}\)
よって \(\triangle \mathrm{OBP}=\frac{3}{5}\times \frac{1}{2}\triangle \mathrm{ABC}=\frac{3}{10}\triangle \mathrm{ABC}\)
したがって △OBP:△ABC=3:10
まとめ:メネラウスの定理

さて、今回のまとめだよ!
■ メネラウスの定理
△ABCと1本の直線ℓがある。直線ℓが辺BC,CA,ABまたはその延長と交わる点をそれぞれP,Q,Rとすると、次の式が成り立つ。
\(\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}\cdot \frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot \frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}=1\)
■ 式の覚え方
チェバの定理と同じく、頂点→分点→頂点→分点→頂点→分点→頂点 の順に三角形を1周する。

また一つ賢くなった!

一人だと続かない人は、こんな方法もあるよ!




