【高校数学Ⅰ】「集合と命題」まとめページ|定義・公式を分かりやすく完全解説

集合と命題まとめ 集合と命題

現役教員として数学を教えている「さん」と申します。

このページは、高校数学Ⅰ「集合と命題」の内容を、項目ごとに意味から理解できるようにまとめた総合ページです。

各項目の要点と、くわしい解説記事へのリンクを順番に並べていきます。

01:集合と要素・集合の表し方

集合と要素・集合の表し方

■ 集合と要素
属すか否かが明確に判別できるものの集まりを集合といい、\(A\) などの大文字で表す。
集合に属する1つ1つのものを要素という。

\(a\) が集合 \(A\) に属する → \(a\in A\)
\(a\) が集合 \(A\) に属さない → \(a\notin A\)

有限個、無限個の要素からなる集合を、それぞれ有限集合、無限集合という。
要素を1つももたない集合を空集合といい、\(\emptyset\) で表す。

■ 集合の表し方
[1] 要素を1つずつ書き並べる
[2] 要素の満たす条件を示す { 要素の代表 | 条件 }

例:1桁の奇数の集合 \(A\)
[1] \(A=\{1,\ 3,\ 5,\ 7,\ 9\}\)
[2] \(A=\{\color{#45A3DA}{n}\mid n\) は奇数,\(1\leq n\leq 9\}\)

■ 注意
要素の区切りは「、」ではなく「,」を使う。
「…」で省略するときは、前に要素を3つは書く。
\(\{x\mid x\) は実数,\(0\leq x\leq 1\}\) などは [1] の方法では表せない。

02:部分集合と包含関係

部分集合と包含関係

■ 部分集合
\(x\in A\) ならば常に \(x\in B\) であるとき、\(A\) は \(B\) の部分集合であるといい、\(A\subset B\) と表す。
\(B\supset A\) と書くこともある。
\(x\in A\) ならば常に \(x\in A\) であるから、\(A\) 自身も \(A\) の部分集合である。

■ 集合が等しい
\(A\subset B\) かつ \(B\subset A\) であるとき、\(A\) と \(B\) は等しいといい、\(A=B\) と表す。

■ 空集合
空集合 \(\emptyset\) はすべての集合の部分集合であると約束する。
つまり、すべての集合 \(A\) に対して \(\emptyset\subset A\) である。

03:共通部分と和集合

共通部分と和集合

■ 共通部分
\(A\),\(B\) の両方に属する要素全体の集合を、\(A\) と \(B\) の共通部分といい、\(A\cap B\)(\(A\) かつ \(B\))と表す。

■ 和集合
\(A\),\(B\) の少なくとも一方に属する要素全体の集合を、\(A\) と \(B\) の和集合といい、\(A\cup B\)(\(A\) または \(B\))と表す。

■ 注意
複数の集合の関係や範囲は、図で表したベン図で考えるのが基本である。
数学の「または」は「少なくとも一方」であり、一方だけでなく両方の場合も含む。

04:全体集合と補集合

全体集合と補集合

■ 全体集合
ある集合の部分集合だけを考えるとき、もとになる集合を全体集合といい、\(U\) で表す。

■ 補集合
全体集合 \(U\) の要素のうち、\(A\) に属さない要素全体の集合を \(A\) の補集合といい、\(\overline{A}\) で表す。

■ 補集合の性質
① \(\overline{\overline{A}}=A\)
② \(A\cap \overline{A}=\emptyset\),\(A\cup \overline{A}=U\)
③ \(A\subset B\Leftrightarrow \overline{A}\supset \overline{B}\)

■ ド・モルガンの法則

\(\overline{A\cup B}=\overline{A}\cap \overline{B}\) \(\overline{A\cap B}=\overline{A}\cup \overline{B}\)

05:命題の真偽と反例

命題の真偽と反例

■ 命題
正しい(真)か正しくない(偽)かが明確に定まる文章や式を命題という。
例:「10000は100より大きい」は真の命題、「10000は1億より大きい」は偽の命題、「10000は大きい数である」は命題ではない。

■ 条件
変数によって真偽が変わる文章や式を条件という。
例:「\(x\) は偶数」は \(x=2\) のとき真、\(x=3\) のとき偽であるから、\(x\) に関する条件である。

■ 仮定と結論
2つの条件 \(p\),\(q\) についての命題「\(p\Longrightarrow q\)」(\(p\) ならば \(q\))において、\(p\) を仮定、\(q\) を結論という。

■ 真偽と反例
「\(p\) であるとき常に \(q\)」であってはじめて「\(p\Longrightarrow q\) は真」といえる。
\(p\) であるのに \(q\) でないもの(反例)が1つでもあれば偽である。
真偽を判断するときは、最初に反例がないかを考えてみるとよい。

■ 命題の真偽と集合
条件 \(p\),\(q\) を満たすもの全体の集合をそれぞれ \(P\),\(Q\) とすると
「\(p\Longrightarrow q\) が真」\(\Leftrightarrow P\subset Q\)

06:必要条件と十分条件

必要条件と十分条件

■ 必要条件と十分条件
命題 \(\color{#E9548E}{p}\Longrightarrow \color{#45A3DA}{q}\) が真であるとき
\(q\) は \(p\) であるための必要条件
\(p\) は \(q\) であるための十分条件
であるという。

■ 必要十分条件と同値
\(p\Longrightarrow q\) と \(q\Longrightarrow p\) がともに真であるとき、これを \(p\Longleftrightarrow q\) と表し、
\(p\) は \(q\) であるための必要十分条件、\(q\) は \(p\) であるための必要十分条件であるという。
また、\(p\) と \(q\) は同値であるという。

■ 命題と集合
条件 \(p\),\(q\) を満たすもの全体の集合を \(\color{#E9548E}{P}\),\(\color{#45A3DA}{Q}\) とすると
\(P\subset Q\Leftrightarrow\)「\(p\Longrightarrow q\) が真」

■ 必要条件・十分条件の判断手順
[1] 条件 \(p\),\(q\) を最も本質的な形になるまで同値変形する
[2] \(\Longrightarrow\) と \(\Longleftarrow\) の真偽をそれぞれ判断する(可能ならば集合の包含関係を考えると速い)
[3] 主語が矢印(ヤリ)の尾なら十分条件、先なら必要条件である

07:条件の否定

条件の否定

■ 条件の否定
条件 \(p\) に対して、「\(p\) でない」という条件を \(p\) の否定といい、\(\overline{p}\) で表す。

■ 否定と補集合
条件 \(p\) を満たすもの全体の集合を \(P\) とすると、\(\overline{p}\) を満たすもの全体の集合は補集合 \(\overline{P}\) である。

■ ド・モルガンの法則
「\(p\) かつ \(q\)」の否定 \(\Longleftrightarrow \) \(\overline{p}\) または \(\overline{q}\)
「\(p\) または \(q\)」の否定 \(\Longleftrightarrow \) \(\overline{p}\) かつ \(\overline{q}\)

■ 集合で表すと
\(\overline{P\cap Q}=\overline{P}\cup \overline{Q}\) \(\overline{P\cup Q}=\overline{P}\cap \overline{Q}\)

さん
さん

一人だと続かない人は、こんな方法もあるよ!

コメント