【数学Ⅱ】積分09:絶対値を含む関数の定積分

絶対値を含む関数の定積分 積分
さん
さん

今日の板書はこれ!

絶対値を含む関数の定積分

絶対値を含む関数の定積分は、次のように求める。

  • 絶対値の中身が0以上ならそのまま、負なら −をつけて外す。
  • 中身の符号が変わる点で、積分区間も分割する。
  • \(y=|f(x)|\) のグラフは、\(y=f(x)\) の \(x\) 軸より下の部分を \(x\) 軸で折り返したもの。定積分は面積と見なせる。
例題1

定積分 \(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\) を求めよ。


▼ 解答

\(x^2-1\geq 0\) すなわち \(x\leq -1,\ 1\leq x\) のとき、

\(|x^2-1|=\color{#EE4656}{x^2-1}\)

\(x^2-1\leq 0\) すなわち \(-1\leq x\leq 1\) のとき、

\(|x^2-1|=\color{#45A3DA}{-x^2+1}\)

より、積分区間を \(x=1\) で分ける。

\(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\)

\(=\int_0^1 (\color{#45A3DA}{-x^2+1})\,dx+\int_1^2 (\color{#EE4656}{x^2-1})\,dx\)

\(=\left[-\frac{1}{3}x^3+x\right]_0^1+\left[\frac{1}{3}x^3-x\right]_1^2\)

\(=\frac{2}{3}+\frac{4}{3}\)

\(\color{#E9548E}{=2}\)

生徒
生徒

もっと詳しく願いします!!

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絶対値を含む関数の定積分とは?

さん
さん

今回は、\(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\) のように、絶対値の中に関数が入った定積分を考えるよ。

生徒
生徒

絶対値がついたままだと、どうやって積分すればいいかわかりません…

さん
さん

絶対値がついたままでは、不定積分が求められないよね。だから、まず絶対値を外すんだ!

絶対値の外し方を確認しよう

まずは、数の絶対値で確かめてみます。

\(|3|=\color{#EE4656}{3}\)、 \(|-3|=\color{#45A3DA}{-(-3)}=3\)

このように、絶対値は、中身が0以上ならそのまま外し、中身が負なら −をつけて外します。

中身が \(x^2-1\) のような関数のときも同じです。

ただし、\(x^2-1\) は \(x\) の値によって正にも負にもなるので、\(x\) の範囲で場合分けして外します。

中身の符号で場合分けする

\(x^2-1=(x+1)(x-1)\) なので、

\(x^2-1\) の符号は、\(x=-1\) と \(x=1\) を境に変わります。

\(x\leq -1,\ 1\leq x\) のとき \(x^2-1\geq 0\) なので、

\(|x^2-1|=\color{#EE4656}{x^2-1}\)

\(-1\leq x\leq 1\) のとき \(x^2-1\leq 0\) なので、

\(|x^2-1|=\color{#45A3DA}{-x^2+1}\)

となります。

生徒
生徒

\(x\) の範囲によって、外し方が変わるんですね!

例題1:∫|x²−1|dx を求める

例題1

定積分 \(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\) を求めよ。

考え方

さん
さん

積分区間 \(0\leq x\leq 2\) の途中の \(x=1\) で、絶対値の外し方が変わるね。だから、積分区間も \(x=1\) で分けるんだ!

区間 \(0\leq x\leq 1\) では \(|x^2-1|=\color{#45A3DA}{-x^2+1}\) です。

区間 \(1\leq x\leq 2\) では \(|x^2-1|=\color{#EE4656}{x^2-1}\) です。

それぞれの区間で絶対値を外して、2つの定積分の和として計算します。

解いてみよう

\(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\)

\(=\int_0^1 (\color{#45A3DA}{-x^2+1})\,dx+\int_1^2 (\color{#EE4656}{x^2-1})\,dx\)

\(=\left[-\frac{1}{3}x^3+x\right]_0^1+\left[\frac{1}{3}x^3-x\right]_1^2\)

\(=\left(-\frac{1}{3}+1\right)+\left\{\left(\frac{8}{3}-2\right)-\left(\frac{1}{3}-1\right)\right\}\)

\(=\frac{2}{3}+\frac{4}{3}\)

\(\color{#E9548E}{=2}\)

となります。

生徒
生徒

区間を分けたら、いつもの定積分の計算になりました!

面積と見なすと楽になる

さん
さん

実は、この定積分は面積と見なすこともできるんだ。

\(y=|x^2-1|\) のグラフは、\(y=x^2-1\) のグラフの\(x\) 軸より下の部分を、\(x\) 軸で折り返したものです。

折り返したので、\(y=|x^2-1|\) のグラフは \(x\) 軸より下にはきません。

グラフが \(x\) 軸より上にあるとき、定積分はグラフと \(x\) 軸の間の面積になるのでした。

なので、\(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\) は、\(y=|x^2-1|\) のグラフと \(x\) 軸、\(y\) 軸、直線 \(x=2\) で囲まれた部分の面積になります。

図の2つの部分の面積は、それぞれ \(\color{#E9548E}{\frac{2}{3}}\) と \(\color{#E9548E}{\frac{4}{3}}\) で、合わせて \(\color{#E9548E}{2}\) です。

生徒
生徒

グラフをかくと、どこを計算しているかが目で見えますね!

さん
さん

そうなんだ。\(x\) 軸より下の部分を折り返すだけで素早くかけるし、どこで区間を分ければいいかもすぐにわかるよ。

練習問題

さん
さん

絶対値の中身の符号が変わる点を見つけて、そこで積分区間を分けよう!

練習1

次の定積分を求めよ。

(1) \(\int_{-3}^1 |x^2-4|\,dx\)

(2) \(\int_{-1}^5 |x(x-3)|\,dx\)

答えを見る

(1) \(x^2-4=(x+2)(x-2)\) より、

区間 \(-3\leq x\leq -2\) で \(|x^2-4|=\color{#EE4656}{x^2-4}\)

区間 \(-2\leq x\leq 1\) で \(|x^2-4|=\color{#45A3DA}{-x^2+4}\)

よって、

\(\int_{-3}^1 |x^2-4|\,dx\)

\(=\int_{-3}^{-2} (\color{#EE4656}{x^2-4})\,dx+\int_{-2}^1 (\color{#45A3DA}{-x^2+4})\,dx\)

\(=\left[\frac{1}{3}x^3-4x\right]_{-3}^{-2}+\left[-\frac{1}{3}x^3+4x\right]_{-2}^1\)

\(=\frac{7}{3}+9\)

\(\color{#E9548E}{=\frac{34}{3}}\)

(2) \(x(x-3)\) の符号は \(x=0\) と \(x=3\) を境に変わるので、

区間 \(-1\leq x\leq 0\) で \(|x(x-3)|=\color{#EE4656}{x^2-3x}\)

区間 \(0\leq x\leq 3\) で \(|x(x-3)|=\color{#45A3DA}{-x^2+3x}\)

区間 \(3\leq x\leq 5\) で \(|x(x-3)|=\color{#EE4656}{x^2-3x}\)

よって、

\(\int_{-1}^5 |x(x-3)|\,dx\)

\(=\int_{-1}^0 (\color{#EE4656}{x^2-3x})\,dx+\int_0^3 (\color{#45A3DA}{-x^2+3x})\,dx\)

\(\quad +\int_3^5 (\color{#EE4656}{x^2-3x})\,dx\)

\(=\left[\frac{1}{3}x^3-\frac{3}{2}x^2\right]_{-1}^0+\left[-\frac{1}{3}x^3+\frac{3}{2}x^2\right]_0^3\)

\(\quad +\left[\frac{1}{3}x^3-\frac{3}{2}x^2\right]_3^5\)

\(=\frac{11}{6}+\frac{9}{2}+\frac{26}{3}\)

\(\color{#E9548E}{=15}\)

まとめ:絶対値を含む関数の定積分

さん
さん

さて、今回のまとめだよ!

絶対値を含む関数の定積分

絶対値を含む関数の定積分は、次のように求める。

  • 絶対値の中身が0以上ならそのまま、負なら −をつけて外す。
  • 中身の符号が変わる点で、積分区間も分割する。
  • \(y=|f(x)|\) のグラフは、\(y=f(x)\) の \(x\) 軸より下の部分を \(x\) 軸で折り返したもの。定積分は面積と見なせる。

例 \(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\)

\(=\int_0^1 (\color{#45A3DA}{-x^2+1})\,dx+\int_1^2 (\color{#EE4656}{x^2-1})\,dx\)

\(\color{#E9548E}{=2}\)

生徒
生徒

また一つ賢くなった!

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