
今日の板書はこれ!
■ 仮説検定
得られたデータを元に仮説を立て、その妥当性を判定する統計手法を仮説検定という。
■ 有意水準
ある出来事が起こる確率が偶然とは考えにくいと判断する基準となる確率を有意水準という。
普通は0.05(5%)とし、慎重を期したい場合には0.01(1%)とすることが多い。
■ 仮説検定の手順
- 統計的に正しいか否かを判断したい仮説 対立仮説 \(H_1\) を立てる。
- 仮説 \(H_1\) を否定する仮説 帰無仮説 \(H_0\) を立てる。
- 有意水準をあらかじめ定め、仮説 \(H_0\) が棄却される範囲(棄却域)を定める。
- 仮説 \(H_0\) のもとで、観測した値を標準化した確率変数 \(Z\) の値を求める。
- \(Z\) が棄却域に入る → \(H_0\) を棄却し、\(H_1\) が妥当と判断する
\(Z\) が棄却域に入らない → \(H_0\) は棄却されない(結論を保留)
■ 両側検定と片側検定
両側検定:棄却域を分布の両側に設定する検定
片側検定:棄却域を分布の片側に設定する検定
有意水準5%の棄却域は、両側検定では \(Z\leq -1.96,\ 1.96\leq Z\)、片側検定(右側)では \(Z\geq 1.64\) である。
■ 両側検定と片側検定の使い分け
対立仮説が「〜ではない」のとき → 両側検定
対立仮説が「〜より高い(大きい)」のとき → 片側検定(右側)
ある1個のさいころを180回投げたところ、1の目が42回出た。このさいころは、1の目が出る確率が \(\frac{1}{6}\) ではないと判断してよいか。有意水準5%で検定せよ。
▼ 解答
対立仮説 \(H_1\)を「1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) ではない」とする。
帰無仮説 \(H_0\)を「1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) である」とする。
仮説 \(H_0\) のもとで、1の目が出る回数 \(X\) は二項分布 \(B\left(180,\ \frac{1}{6}\right)\) に従う。
\(E(X)=180\times\frac{1}{6}=\color{#8E44AD}{30}\) \(\sigma(X)=\sqrt{180\times\frac{1}{6}\times\frac{5}{6}}=\color{#F39800}{5}\)
180は十分大きいから、\(X\) は近似的に正規分布 \(N(\color{#8E44AD}{30},\ \color{#F39800}{5}^2)\) に従う。
よって、\(Z=\frac{X-\color{#8E44AD}{30}}{\color{#F39800}{5}}\) は近似的に標準正規分布 \(N(0,\ 1)\) に従う。
\(P(-1.96\leq Z\leq 1.96)\approx 0.95\) より、有意水準5%の棄却域は \(Z\leq -1.96,\ 1.96\leq Z\)
\(X=42\) のとき \(Z=\frac{42-30}{5}=\color{#EE4656}{2.4}\) であり、これは棄却域に入るから、帰無仮説 \(H_0\) は棄却される。
つまり、1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) ではないと判断してよい。
ある県で、ある年の出生児から100人を抽出したところ、57人が男子であった。男子の出生率は女子の出生率よりも高いと判断してよいか。有意水準5%で検定せよ。
▼ 解答
対立仮説 \(H_1\)を「男子の出生率 \(p\) は女子の出生率よりも高い(\(p>\frac{1}{2}\))」とする。
帰無仮説 \(H_0\)を「男子の出生率 \(p\) は女子の出生率と変わらない(\(p=\frac{1}{2}\))」とする。
仮説 \(H_0\) のもとで、男子の出生人数 \(X\) は二項分布 \(B\left(100,\ \frac{1}{2}\right)\) に従う。
\(E(X)=100\times\frac{1}{2}=\color{#8E44AD}{50}\) \(\sigma(X)=\sqrt{100\times\frac{1}{2}\times\frac{1}{2}}=\color{#F39800}{5}\)
100は十分大きいから、\(X\) は近似的に正規分布 \(N(\color{#8E44AD}{50},\ \color{#F39800}{5}^2)\) に従う。
よって、\(Z=\frac{X-\color{#8E44AD}{50}}{\color{#F39800}{5}}\) は近似的に標準正規分布 \(N(0,\ 1)\) に従う。
\(P(Z\leq 1.64)\approx 0.95\) より、有意水準5%の棄却域は \(Z\geq 1.64\)
\(X=57\) のとき \(Z=\frac{57-50}{5}=\color{#EE4656}{1.4}\) であり、これは棄却域に入らないから、帰無仮説 \(H_0\) は棄却されない。
つまり、男子の出生率は女子の出生率よりも高いとは判断できない。

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1の目が出る確率は1/6ではないと判断してよい?
ある1個のさいころを180回投げたところ、1の目が42回出た。このさいころは、1の目が出る確率が \(\frac{1}{6}\) ではないと判断してよいか。有意水準5%で検定せよ。

180回投げたら、1の目は30回くらい出るはずですよね。42回は多い気がするけど、たまたまかもしれないし…。どうやって判断するんですか?
仮説検定とは?

「たまたま起こった」といえるかどうかを、確率を使って判断する方法があるんだ。それが仮説検定だよ!
得られたデータを元に仮説を立て、その妥当性を判定する統計手法を仮説検定といいます。
例題1では、「このさいころは1の目が出る確率が \(\frac{1}{6}\) ではない」という仮説が正しいかどうかを、180回投げた結果から判断します。
対立仮説と帰無仮説
統計的に正しいか否かを判断したい仮説を対立仮説 \(H_1\)といい、それを否定する仮説を帰無仮説 \(H_0\)といいます。
例題1では、対立仮説 \(H_1\)は「1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) ではない」です。
帰無仮説 \(H_0\)は「1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) である」です。
仮説検定では、帰無仮説 \(H_0\) が正しいと仮定して、観測した結果がどのくらいの確率で起こるかを調べます。
その確率がとても小さければ、「\(H_0\) が正しいとすると、めったに起こらないことが起きている」と考えて、\(H_0\) を捨てます。
これを、\(H_0\) を棄却するといいます。
「1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) ではない」という仮説だけでは、確率が \(\frac{1}{5}\) なのか \(\frac{1}{4}\) なのかが決まらないので、42回出る確率を計算することができません。
一方、「1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) である」と仮定すれば、1の目が出る回数 \(X\) は二項分布 \(B\left(180,\ \frac{1}{6}\right)\) に従うと決まり、確率を計算できます。
そこで、いったん否定したい仮説 \(H_0\) が正しいと仮定して確率を計算し、「\(H_0\) が正しいとすると、めったに起こらないことが起きている」と分かれば、\(H_0\) は正しくないと考えます。
これは、ある仮定から矛盾を導いて、その仮定を否定する背理法と似た考え方です。
ただし、仮説検定では「確率が5%以下の出来事は偶然とは考えにくい」という基準(有意水準)で判断するので、100%確実な結論ではないことに注意しましょう。
有意水準
「めったに起こらない」といえる基準となる確率を有意水準といいます。
つまり、有意水準とは偶然とは考えにくいと判断する基準となる確率のことです。
有意水準は普通0.05(5%)とし、慎重に判断したい場合には0.01(1%)とすることが多いです。
棄却域とは?

「めったに起こらない」かどうかは、どうやって確かめるんですか?

標準化した \(Z\) の値が、あらかじめ決めた範囲に入るかどうかで判断するんだ!
帰無仮説 \(H_0\) が棄却される \(Z\) の値の範囲を棄却域といいます。
標準正規分布では、\(P(-1.96\leq Z\leq 1.96)\approx 0.95\) なので、\(Z\) が \(-1.96\) より小さいか \(1.96\) より大きくなる確率は、両側合わせて約5%です。
よって、有意水準5%の棄却域は、 \(Z\leq -1.96,\ 1.96\leq Z\) となります。

例題1では、1の目が出る確率が \(\frac{1}{6}\) より大きい場合も小さい場合も「\(\frac{1}{6}\) ではない」ので、棄却域を分布の両側にとります。
このように、棄却域を分布の両側に設定する検定を両側検定、片側だけに設定する検定を片側検定といいます。
片側検定は、この記事の後半でくわしく扱います。
両側検定で判断しよう
ある1個のさいころを180回投げたところ、1の目が42回出た。このさいころは、1の目が出る確率が \(\frac{1}{6}\) ではないと判断してよいか。有意水準5%で検定せよ。
[1][2] 仮説を立てる
対立仮説 \(H_1\):「1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) ではない」
帰無仮説 \(H_0\):「1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) である」
[3] 棄却域を決める
有意水準5%の両側検定なので、棄却域は \(Z\leq -1.96,\ 1.96\leq Z\) です。
[4] Zの値を求める
仮説 \(H_0\) のもとでは、1の目が出る回数 \(X\) は二項分布 \(B\left(180,\ \frac{1}{6}\right)\) に従います。
平均は \(E(X)=180\times\frac{1}{6}=\color{#8E44AD}{30}\)
標準偏差は \(\sigma(X)=\sqrt{180\times\frac{1}{6}\times\frac{5}{6}}=\color{#F39800}{5}\)
180は十分大きいので、\(X\) は近似的に正規分布 \(N(\color{#8E44AD}{30},\ \color{#F39800}{5}^2)\) に従います。
標準化するために、平均30を引いて、標準偏差5で割ります。
\(Z=\frac{X-\color{#8E44AD}{30}}{\color{#F39800}{5}}\)
\(X=42\) のとき、 \(Z=\frac{42-30}{5}=\color{#EE4656}{2.4}\) です。

[5] 判断する
\(Z=\color{#EE4656}{2.4}\) は棄却域 \(1.96\leq Z\) に入るので、帰無仮説 \(H_0\) は棄却されます。
したがって、対立仮説 \(H_1\) が妥当と判断でき、このさいころは1の目が出る確率が \(\frac{1}{6}\) ではないと判断してよいことになります。

もし \(Z\) が棄却域に入らなかったら、「確率は1/6である」と言えるんですか?

そこが大事なポイント!棄却域に入らないときは「1/6ではない」とは言えないだけで、「1/6である」と証明できたわけではないんだ。だから結論は保留になるよ!
片側検定で判断しよう
ある県で、ある年の出生児から100人を抽出したところ、57人が男子であった。男子の出生率は女子の出生率よりも高いと判断してよいか。有意水準5%で検定せよ。

100人中57人が男子なら、50人より多いから男子の方が高いと言えそうですけど…。

例題1と同じ手順で判断するよ!ただし今回は「高い」かどうかを調べたいから、棄却域のとり方が変わるんだ。
仮説の向きと棄却域
男子の出生率を \(p\) とすると、判断したいのは「男子の出生率は女子よりも高い」、つまり \(p>\frac{1}{2}\) です。
対立仮説 \(H_1\):\(p>\frac{1}{2}\) 帰無仮説 \(H_0\):\(p=\frac{1}{2}\)
例題1では、確率が \(\frac{1}{6}\) より大きくても小さくても「\(\frac{1}{6}\) ではない」ので、棄却域を両側にとりました。
例題2は「高い」かどうかだけを調べたいので、男子の人数が多すぎる側、つまり分布の右側だけに棄却域をとります。
これが片側検定です。
有意水準5%の片側検定では、5%をすべて右側に集めます。
標準正規分布では \(P(Z\geq 1.64)\approx 0.05\) なので、棄却域は次のようになります。
\(Z\geq 1.64\)


両側検定のときは1.96だったのに、片側検定だと1.64なんですね!

そうなんだ。5%を左右に分けるか、片側に集めるかの違いだよ。くわしくは下を開いてみてね!
右側の棄却域 \(Z\geq u\) の確率が0.05になるような \(u\) を探します。
山の右半分全体の確率は0.5なので、\(0\leq Z\leq u\) の確率 \(p(u)\) が \(0.5-0.05=0.45\) になればよいことになります。
正規分布表で0.45に近い値を探すと、\(p(1.64)=0.4495\)、\(p(1.65)=0.4505\) です。
\(\begin{array}{c|ccc} u & 3 & 4 & 5 \\ \hline 1.5 & 0.4370 & 0.4382 & 0.4394 \\ 1.6 & 0.4484 & \color{#EE4656}{0.4495} & \color{#EE4656}{0.4505} \\ 1.7 & 0.4582 & 0.4591 & 0.4599 \end{array}\)
0.45はちょうどこの2つの間にあるので、教科書では \(u=1.64\) として、棄却域を \(Z\geq 1.64\) とします。
両側検定では5%を左右に2.5%ずつ分けたので \(p(u)=0.475\) となり、\(u=1.96\) でした。
片側検定では5%を右側だけに集めるので、境目が1.64と内側に寄るのです。
例題2を解こう
[1][2] の仮説は上で立てたとおりで、[3] の棄却域は \(Z\geq 1.64\) です。
[4] 仮説 \(H_0\) のもとでは、男子の出生人数 \(X\) は二項分布 \(B\left(100,\ \frac{1}{2}\right)\) に従います。
\(E(X)=100\times\frac{1}{2}=\color{#8E44AD}{50}\) \(\sigma(X)=\sqrt{100\times\frac{1}{2}\times\frac{1}{2}}=\color{#F39800}{5}\)
100は十分大きいので、\(X\) は近似的に正規分布 \(N(\color{#8E44AD}{50},\ \color{#F39800}{5}^2)\) に従います。
\(Z=\frac{X-\color{#8E44AD}{50}}{\color{#F39800}{5}}\) とおくと、\(X=57\) のとき \(Z=\frac{57-50}{5}=\color{#EE4656}{1.4}\) です。

[5] \(Z=\color{#EE4656}{1.4}\) は棄却域 \(Z\geq 1.64\) に入らないので、帰無仮説 \(H_0\) は棄却されません。
したがって、男子の出生率は女子の出生率よりも高いとは判断できません。

57人は50人より多いのに、「高い」とは言えないんですね…。

100人くらいの標本だと、57人くらいの差は偶然でも起こりうるということなんだ。「高くない」と分かったわけではなく、結論を保留しているだけだよ!
両側検定と片側検定の使い分け
対立仮説が「〜ではない」のように、大きい場合も小さい場合も考えるときは両側検定を使います。
対立仮説が「〜より高い(大きい)」のように、一方の向きだけを考えるときは片側検定を使います。
練習問題
ある製菓会社が、従来のケーキAのレシピを改良し、新作のケーキBを開発した。400人のモニターに2つのケーキを試食してもらったところ、215人がBの方がおいしいと回答した。このとき、ケーキBの方がおいしいと評価されると判断してよいか、例題1の方法にならって、有意水準5%で検定せよ。
答えを見る
Bの方がおいしいと回答する確率を \(p\) とする。
対立仮説 \(H_1\)を「\(p\neq\frac{1}{2}\)」、帰無仮説 \(H_0\)を「\(p=\frac{1}{2}\)」とする。
Bの方がおいしいと回答する人数を \(X\) とする。
仮説 \(H_0\) のもとで、\(X\) は二項分布 \(B\left(400,\ \frac{1}{2}\right)\) に従う。
\(E(X)=400\times\frac{1}{2}=\color{#8E44AD}{200}\) \(\sigma(X)=\sqrt{400\times\frac{1}{2}\times\frac{1}{2}}=\color{#F39800}{10}\)
400は十分大きいから、\(X\) は近似的に正規分布 \(N(\color{#8E44AD}{200},\ \color{#F39800}{10}^2)\) に従う。
よって、\(Z=\frac{X-\color{#8E44AD}{200}}{\color{#F39800}{10}}\) は近似的に標準正規分布 \(N(0,\ 1)\) に従う。
有意水準5%の棄却域は \(Z\leq -1.96,\ 1.96\leq Z\)
\(X=215\) のとき \(Z=\frac{215-200}{10}=\color{#EE4656}{1.5}\) であり、これは棄却域に入らないから、帰無仮説 \(H_0\) は棄却されない。
つまり、ケーキBの方がおいしいと評価されるとは判断できない。
ある硬貨を400回投げたところ、表が184回出た。この硬貨は、表と裏の出やすさにかたよりがあると判断してよいか。有意水準5%で検定せよ。
答えを見る
表が出る確率を \(p\) とする。
対立仮説 \(H_1\)を「\(p\neq\frac{1}{2}\)」、帰無仮説 \(H_0\)を「\(p=\frac{1}{2}\)」とする。
表が出る回数を \(X\) とする。
仮説 \(H_0\) のもとで、\(X\) は二項分布 \(B\left(400,\ \frac{1}{2}\right)\) に従う。
\(E(X)=400\times\frac{1}{2}=\color{#8E44AD}{200}\) \(\sigma(X)=\sqrt{400\times\frac{1}{2}\times\frac{1}{2}}=\color{#F39800}{10}\)
400は十分大きいから、\(X\) は近似的に正規分布 \(N(\color{#8E44AD}{200},\ \color{#F39800}{10}^2)\) に従う。
よって、\(Z=\frac{X-\color{#8E44AD}{200}}{\color{#F39800}{10}}\) は近似的に標準正規分布 \(N(0,\ 1)\) に従う。
有意水準5%の棄却域は \(Z\leq -1.96,\ 1.96\leq Z\)
\(X=184\) のとき \(Z=\frac{184-200}{10}=\color{#EE4656}{-1.6}\) であり、これは棄却域に入らないから、帰無仮説 \(H_0\) は棄却されない。
つまり、表と裏の出やすさにかたよりがあるとは判断できない。
ある種子の発芽率は、従来60%であったが、それを発芽しやすいように品種改良した新しい種子から無作為に150個抽出して種をまいたところ、101個が発芽した。品種改良によって発芽率が上がったと判断してよいか、有意水準5%で検定せよ。
答えを見る
新しい種子の発芽率を \(p\) とする。
対立仮説 \(H_1\)を「\(p>0.6\)」、帰無仮説 \(H_0\)を「\(p=0.6\)」とする。
仮説 \(H_0\) のもとで、発芽する個数 \(X\) は二項分布 \(B(150,\ 0.6)\) に従う。
\(E(X)=150\times 0.6=\color{#8E44AD}{90}\) \(\sigma(X)=\sqrt{150\times 0.6\times 0.4}=\color{#F39800}{6}\)
150は十分大きいから、\(X\) は近似的に正規分布 \(N(\color{#8E44AD}{90},\ \color{#F39800}{6}^2)\) に従う。
よって、\(Z=\frac{X-\color{#8E44AD}{90}}{\color{#F39800}{6}}\) は近似的に標準正規分布 \(N(0,\ 1)\) に従う。
有意水準5%の片側検定の棄却域は \(Z\geq 1.64\)
\(X=101\) のとき \(Z=\frac{101-90}{6}\approx \color{#EE4656}{1.83}\) であり、これは棄却域に入るから、帰無仮説 \(H_0\) は棄却される。
つまり、品種改良によって発芽率が上がったと判断してよい。
まとめ:仮説検定

さて、今回のまとめだよ!
■ 仮説検定
得られたデータを元に仮説を立て、その妥当性を判定する統計手法を仮説検定という。
■ 有意水準
ある出来事が起こる確率が偶然とは考えにくいと判断する基準となる確率を有意水準という。
普通は0.05(5%)とし、慎重を期したい場合には0.01(1%)とすることが多い。
■ 仮説検定の手順
- 統計的に正しいか否かを判断したい仮説 対立仮説 \(H_1\) を立てる。
- 仮説 \(H_1\) を否定する仮説 帰無仮説 \(H_0\) を立てる。
- 有意水準をあらかじめ定め、仮説 \(H_0\) が棄却される範囲(棄却域)を定める。
- 仮説 \(H_0\) のもとで、観測した値を標準化した確率変数 \(Z\) の値を求める。
- \(Z\) が棄却域に入る → \(H_0\) を棄却し、\(H_1\) が妥当と判断する
\(Z\) が棄却域に入らない → \(H_0\) は棄却されない(結論を保留)
■ 両側検定と片側検定
両側検定:棄却域を分布の両側に設定する検定
片側検定:棄却域を分布の片側に設定する検定
有意水準5%の棄却域は、両側検定では \(Z\leq -1.96,\ 1.96\leq Z\)、片側検定(右側)では \(Z\geq 1.64\) である。
■ 両側検定と片側検定の使い分け
対立仮説が「〜ではない」のとき → 両側検定
対立仮説が「〜より高い(大きい)」のとき → 片側検定(右側)

また一つ賢くなった!

一人だと続かない人は、こんな方法もあるよ!






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