
今日の板書はこれ!
絶対値を含む関数の定積分は、次のように求める。
- 絶対値の中身が0以上ならそのまま、負なら −をつけて外す。
- 中身の符号が変わる点で、積分区間も分割する。
- \(y=|f(x)|\) のグラフは、\(y=f(x)\) の \(x\) 軸より下の部分を \(x\) 軸で折り返したもの。定積分は面積と見なせる。
定積分 \(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\) を求めよ。
▼ 解答
\(x^2-1\geq 0\) すなわち \(x\leq -1,\ 1\leq x\) のとき、
\(|x^2-1|=\color{#EE4656}{x^2-1}\)
\(x^2-1\leq 0\) すなわち \(-1\leq x\leq 1\) のとき、
\(|x^2-1|=\color{#45A3DA}{-x^2+1}\)
より、積分区間を \(x=1\) で分ける。
\(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\)
\(=\int_0^1 (\color{#45A3DA}{-x^2+1})\,dx+\int_1^2 (\color{#EE4656}{x^2-1})\,dx\)
\(=\left[-\frac{1}{3}x^3+x\right]_0^1+\left[\frac{1}{3}x^3-x\right]_1^2\)
\(=\frac{2}{3}+\frac{4}{3}\)
\(\color{#E9548E}{=2}\)

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絶対値を含む関数の定積分とは?

今回は、\(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\) のように、絶対値の中に関数が入った定積分を考えるよ。

絶対値がついたままだと、どうやって積分すればいいかわかりません…

絶対値がついたままでは、不定積分が求められないよね。だから、まず絶対値を外すんだ!
絶対値の外し方を確認しよう
まずは、数の絶対値で確かめてみます。
\(|3|=\color{#EE4656}{3}\)、 \(|-3|=\color{#45A3DA}{-(-3)}=3\)
このように、絶対値は、中身が0以上ならそのまま外し、中身が負なら −をつけて外します。
中身が \(x^2-1\) のような関数のときも同じです。
ただし、\(x^2-1\) は \(x\) の値によって正にも負にもなるので、\(x\) の範囲で場合分けして外します。
中身の符号で場合分けする
\(x^2-1=(x+1)(x-1)\) なので、
\(x^2-1\) の符号は、\(x=-1\) と \(x=1\) を境に変わります。

\(x\leq -1,\ 1\leq x\) のとき \(x^2-1\geq 0\) なので、
\(|x^2-1|=\color{#EE4656}{x^2-1}\)
\(-1\leq x\leq 1\) のとき \(x^2-1\leq 0\) なので、
\(|x^2-1|=\color{#45A3DA}{-x^2+1}\)
となります。

\(x\) の範囲によって、外し方が変わるんですね!
例題1:∫|x²−1|dx を求める
定積分 \(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\) を求めよ。
考え方

積分区間 \(0\leq x\leq 2\) の途中の \(x=1\) で、絶対値の外し方が変わるね。だから、積分区間も \(x=1\) で分けるんだ!
区間 \(0\leq x\leq 1\) では \(|x^2-1|=\color{#45A3DA}{-x^2+1}\) です。
区間 \(1\leq x\leq 2\) では \(|x^2-1|=\color{#EE4656}{x^2-1}\) です。
それぞれの区間で絶対値を外して、2つの定積分の和として計算します。
解いてみよう
\(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\)
\(=\int_0^1 (\color{#45A3DA}{-x^2+1})\,dx+\int_1^2 (\color{#EE4656}{x^2-1})\,dx\)
\(=\left[-\frac{1}{3}x^3+x\right]_0^1+\left[\frac{1}{3}x^3-x\right]_1^2\)
\(=\left(-\frac{1}{3}+1\right)+\left\{\left(\frac{8}{3}-2\right)-\left(\frac{1}{3}-1\right)\right\}\)
\(=\frac{2}{3}+\frac{4}{3}\)
\(\color{#E9548E}{=2}\)
となります。

区間を分けたら、いつもの定積分の計算になりました!
面積と見なすと楽になる

実は、この定積分は面積と見なすこともできるんだ。
\(y=|x^2-1|\) のグラフは、\(y=x^2-1\) のグラフの\(x\) 軸より下の部分を、\(x\) 軸で折り返したものです。

折り返したので、\(y=|x^2-1|\) のグラフは \(x\) 軸より下にはきません。
グラフが \(x\) 軸より上にあるとき、定積分はグラフと \(x\) 軸の間の面積になるのでした。
なので、\(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\) は、\(y=|x^2-1|\) のグラフと \(x\) 軸、\(y\) 軸、直線 \(x=2\) で囲まれた部分の面積になります。
図の2つの部分の面積は、それぞれ \(\color{#E9548E}{\frac{2}{3}}\) と \(\color{#E9548E}{\frac{4}{3}}\) で、合わせて \(\color{#E9548E}{2}\) です。

グラフをかくと、どこを計算しているかが目で見えますね!

そうなんだ。\(x\) 軸より下の部分を折り返すだけで素早くかけるし、どこで区間を分ければいいかもすぐにわかるよ。
練習問題

絶対値の中身の符号が変わる点を見つけて、そこで積分区間を分けよう!
次の定積分を求めよ。
(1) \(\int_{-3}^1 |x^2-4|\,dx\)
(2) \(\int_{-1}^5 |x(x-3)|\,dx\)
答えを見る
(1) \(x^2-4=(x+2)(x-2)\) より、
区間 \(-3\leq x\leq -2\) で \(|x^2-4|=\color{#EE4656}{x^2-4}\)
区間 \(-2\leq x\leq 1\) で \(|x^2-4|=\color{#45A3DA}{-x^2+4}\)
よって、
\(\int_{-3}^1 |x^2-4|\,dx\)
\(=\int_{-3}^{-2} (\color{#EE4656}{x^2-4})\,dx+\int_{-2}^1 (\color{#45A3DA}{-x^2+4})\,dx\)
\(=\left[\frac{1}{3}x^3-4x\right]_{-3}^{-2}+\left[-\frac{1}{3}x^3+4x\right]_{-2}^1\)
\(=\frac{7}{3}+9\)
\(\color{#E9548E}{=\frac{34}{3}}\)
(2) \(x(x-3)\) の符号は \(x=0\) と \(x=3\) を境に変わるので、
区間 \(-1\leq x\leq 0\) で \(|x(x-3)|=\color{#EE4656}{x^2-3x}\)
区間 \(0\leq x\leq 3\) で \(|x(x-3)|=\color{#45A3DA}{-x^2+3x}\)
区間 \(3\leq x\leq 5\) で \(|x(x-3)|=\color{#EE4656}{x^2-3x}\)
よって、
\(\int_{-1}^5 |x(x-3)|\,dx\)
\(=\int_{-1}^0 (\color{#EE4656}{x^2-3x})\,dx+\int_0^3 (\color{#45A3DA}{-x^2+3x})\,dx\)
\(\quad +\int_3^5 (\color{#EE4656}{x^2-3x})\,dx\)
\(=\left[\frac{1}{3}x^3-\frac{3}{2}x^2\right]_{-1}^0+\left[-\frac{1}{3}x^3+\frac{3}{2}x^2\right]_0^3\)
\(\quad +\left[\frac{1}{3}x^3-\frac{3}{2}x^2\right]_3^5\)
\(=\frac{11}{6}+\frac{9}{2}+\frac{26}{3}\)
\(\color{#E9548E}{=15}\)
まとめ:絶対値を含む関数の定積分

さて、今回のまとめだよ!
絶対値を含む関数の定積分は、次のように求める。
- 絶対値の中身が0以上ならそのまま、負なら −をつけて外す。
- 中身の符号が変わる点で、積分区間も分割する。
- \(y=|f(x)|\) のグラフは、\(y=f(x)\) の \(x\) 軸より下の部分を \(x\) 軸で折り返したもの。定積分は面積と見なせる。
例 \(\int_0^2 |x^2-1|\,dx\)
\(=\int_0^1 (\color{#45A3DA}{-x^2+1})\,dx+\int_1^2 (\color{#EE4656}{x^2-1})\,dx\)
\(\color{#E9548E}{=2}\)

また一つ賢くなった!






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